屋根裏通信

在宅で細々実務翻訳をやってます。翻訳、英語の勉強、その時々の出来事などのんびり綴っています。

してきた今日この頃。

明けて2012年」の記事で

>積読制覇(まあ無理やろ<今から弱気でどうする<自分)。
>「Clinical Physiology 」(再読音読)終了(現在5分の2あたりをウロウロ)、
>「理系なら知っておきたい化学の基本ノート(有機化学編)」(再読)終了、
>「Medical biochemistry」(再読音読)終了。
>「年末アマゾン」の「Basic & clinical pharmacology」まで手を染めたいですが、
>たぶん無理でしょう。
>「Medical …」の3分の1くらいで討死しそうな気がする。

と今年の抱負を書きましたが。

積読制覇目標その1「Clinical Physiology」の残ページ枚数が約70ページとなり、やっとゴールが見えてきたのでした。まあ、一部さらっと飛ばしたり黙読したりした箇所もありますが。再読を始めたのは去年の梅雨の頃だったような気がしますので、1年以上掛かってのゴールでした。季節柄(?)「周回遅れ」って感じですかね。

その積読制覇目標その2の「理系なら知っておきたい化学の基本ノート(有機化学編)」は、時間のある時に再読を進めていますが、生化学自体が、個人的にはあまり興味の持てない内容なので(←あくまでも個人的にってことです、念のため)、ほぼ右から左に抜けていっている感じ。ノート取りながら詰まりのない配管のように綺麗に抜けて行くという、まるで粥状動脈硬化の徴候の全く見えない健康な血管状態、それもどうかと思う<自分。

これは個人的な考えですが、医薬翻訳の基本は解剖学、生理学、薬理学。これに医療統計と規制に関する大まかな知識を加えれば、専門的な内容でない限り、かなりの分野を広く浅くカバーできるんじゃないかと思う。翻訳はいずれにせよ、少なくとも、原稿に何が書いてあるかある程度は分かるというか。というわけで、時間のある時にちょこちょことこれらのテキストの通読を進めています。生理学と薬理学の間に生化学を挟み込んでいるのは、多少なりともコイツの辺縁を理解してからの方が、薬理学も理解し易いかな~と(勝手に)思うからなんですけれど(<結構「分かってないとイヤ」という性格)、仕事でもお目に掛かることはないと思われますし読んだら眠くなるし暑いし、ヤル気全然湧かないんですけど。

「理系なら知っておきたい化学の基本ノート(有機化学編)」は、書店で少し立ち読みして「生理学のテキストと被る部分が少ないからいいかも」と思って購入してみたものです(たいていの「よく分かる生化学」的な本は生理学の内容と被っている部分が意外と多い<ので、生化学すっ飛ばしても大丈夫なんちゃうか~と思わんでもないですが)。今は「生化学は製造業にこんな風に役に立っているのよ」的視点からの記述が多く、今イチ興味が持てなくて、もうホント挫折しそうなのですが、後半部分には「製薬ではこんな風に用いられているのよ」的記述があるようなんで(<って、再読ですよ、再読<そこまで綺麗に忘れていてどうするよ)、もう意地になって最後まで読み通します。その頃には、たぶん秋風が吹いていることでしょう(<もしかして木枯らし?)。

「Medical biology」はその表題が示す通り医薬分野に特化した内容と思われますので、もちっと性根を入れて勉強します(いつになるか分かりませんけど)。やっぱり「Basic & clinical pharmacology」は来年以降、いやもしかしたら再来年かも。それまで仕事続けられますように。

自己満足のような気がしないでもないです。何と言ってもすぐに直接仕事に結びつく訳ではないですから。「仕事に直結」という面から考えると、ネット等で入手可能な専門文書を(ターゲット言語で)多読してその文体に馴染む作業を行なう方が生産的だろうなあという気がしないでもありません。実際の仕事は、同系統のものでない限り、調べまくりの「その時付け焼刃」的な部分が多いのも事実だし。でも、やはり、体系的な知識を得ることは、目に見える成果はなくとも無駄ではないと思いたい(少なくとも、多くの場合、調査を正しい方向に導く手助けにはなってくれているような気はします)。
「医薬翻訳者」として仕事をしていくために、どの段階で、どんな勉強をどんな風に進めていくかというのは、家族構成だったり自分や家族の健康だったりその時々の人生における優先順位だったり、様々な要因の影響を受けると思いますし、個人個人の性格との相性もありますので、100人いれば100通りのやり方があってもいいのかなと思います(<おお、強引に持っていくねえ<自分)。私は、先にも書きましたが「分かっていないとイヤ」な人間なので、基礎的から入って体系的に勉強したのは、振り返ってみれば、自分にとってはよかったのかなと。まあ、完全にすっ飛ばしたというか視野の外だったので、統計だったり規制だったりにかなり苦しめられることにはなりましたが(今も苦しんでますが)。

うーん、何を書きたかったのかよく分からない記事になってしまいました。
多分に猛暑の影響を受けていると思われます。ご容赦ください。
ああ、今日も暑い。寝室の隅っこで頑張る私。プチ就職。
オリンピックも始まったし、大変大変(?)
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2012.07.28 15:21 | 翻訳 | トラックバック(-) | コメント(0) |
暫くの間、切れ目なくお仕事を頂き、毎日だらだらと働いていたのですが、今朝納品後、フリーの身となりました。
ということで、アクティブに(←あくまでも当社比)用事を済ましてきたのでした。

朝から洗濯機を回し、夕食の支度をほぼ終え(最近は節電に貢献もできるので、朝夕食の用意をします<夕方からヤル気の出てくる自分には、結構合っている感じです)、掛かり付けのお医者さまへ。月曜日なのでちょっと待ち時間がありましたが、ちゃっちゃと近況報告して、いつもお薬を処方して貰います(ひと月分出して頂けるので助かります)。

その足で馴染みの薬局に向かい、処方箋を渡し、「あとで取りに来ますから~」と銀行へ。今時、家賃&水道料金が振込みというレトロな大家さんなもので。
お薬を受け取り、いったん自宅に戻って、残り物ご飯。

その後、某大手スーパー内に入居する靴修理屋さんへ。
こういう移動は全て自転車です。スーパーはチャリで10分程度の距離ですが、片道30分くらいの距離までは、お天気に問題がなければ自転車で移動します。普段運動不足気味の私の、唯一の運動と言ってもいいかも。頻繁に通る(?)道に、「ゆる~くずっと上り坂」な箇所があるので、早く変速機付きの自転車に変えたいんですが、そういうヨコシマな考えは自転車にも伝わるらしく、頑として壊れません(転勤される主人同僚さんからかなり古びた状態で、ただで頂いて以来、8年酷使しています)。

あ、すいません、靴の修理の話でしたね。ここの靴修理屋さんは、丁寧に直してくださるので、結構気に入っています。1月に父の葬儀関係で、1足しかない弔事用パンプスを酷使した結果、すでにかなり磨り減っていた踵が、木の部分が見えるという悲惨な状態になってしまい、さすがに「修理行かなあかんわ~」と思っていたのですが、なかなか機会がなく。又、新聞の折込み広告に時々こそっと挟まれる割引券も、なぜか入らず。・・・ってことで、夏になってしまったのでした。
で、修理をお願いすると、混んでいて30分以上掛かると言う。

ので、1F下の書店に向かいます(いや、ここの書店は結構大きいので、このスーパーに来た時は必ず覗くんですけど)。

今日の戦利品
「ナースのためのME機器マニュアル」(医学書院 2011年 2940円)
雑誌様の体裁です。雑誌の増刊かも。お仕事で過去に遭遇した機器もいくつかありました。1件につき4ページ程度の記述なんで、そんなに多くの情報が得られる訳ではないんですが、調査の取っ掛かりとして使用するにはいいかも~と、即決しました。
アマゾンでは、皆さんの書評やブログなどを参考にしつつ「勉強のための本」を探し出すことはできても(まあ、自分との相性とかもありますので、それも簡単ではないですが)、「もしかしたら今後自分の仕事で役に立つかも」と確信できる書籍を見つけ出すのはなかなか難しい。なので、やはり書店見て回りは止められないのでした(戦利品なくすごすご帰ることも多いんですが)。

で、45分後、綺麗に踵を修理して頂いた靴を受け取りに。
割引券付きで672円は高いんだか安いんだか。でも、ちゃんと磨いて返してくださいます。応対も感じがよいので、個人的には満足のお値段。

その後、食品コーナーでちょっと買い物をし、ドラッグストアに寄り、クリーニング屋さんで旦那のズボンをピックアップして帰宅。

このあと、暑中見舞いを3件書いて、その後ちょっとだけお勉強する予定。
そうやって、少しゆっくり勉強できる日々も、3日くらいは有難く嬉しいですが、4日目くらいになると「もしやして、ポカやって干されたのか??」と不安になってくるこの症状を、個人的に「依頼翻訳作業依存症」と呼んでます。もっと泰然自若と構えていたいですが、小心者のこの性格では無理かも。
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2012.07.23 18:54 | 分類不能 | トラックバック(-) | コメント(2) |
 以前にも書いたかと思うのですが、両親の葬儀は家族葬ですませました。
 それについちゃあ、遠方の遠い親戚(と言っても数も少ないですが)は皆さん納得してくださったのですが、母の義妹と父のいとこは、機会があればお墓参りがしたいと仰っていたのですね。その母の義妹(母弟奥さん<母弟は20年以上前に癌で亡くなっています)が、先日の3連休に、はるばる栃木から、お墓参りに来てくださいました。息子さんが2年前から大阪に転勤になり、これまでも何度か大阪に来られているようで、「そのついでだから気にしないで」と。小さい頃一度お会いしたきりで、40台の頃のお写真しかなかったんですが、無事にお会いすることができました。いや、携帯様々。お墓参りのあと、叔母さんは「これでほっとしたわ」と仰っていましたが、私も、ちょっと肩の荷が下りた気分です。

 母は、もう私がアテにできないと分かった最晩年、時々この叔母さんに電話して、1時間も2時間も同じことをくどくど喋り続けていたのだそうです(それらの電話については、母からは「母バージョン」の話を聞いていましたが、全然話が違うし~)。それで、心配した叔母さんが、京都旅行のついでに(息子さんが転勤になる前にも、たまに1人で京都まで遊びに来られていたそうです<すごっ<来週は又「ハイキングの会」で福島にハイキングに行くんだそうです<すごっ)、「今からちょっと顔を見たい」と母に電話をくださったそうなのですが、母は凄い剣幕で「止めて」と怒ったそうで、その話をしながら、「お義姉さんも、最後はホントに人が変わっちゃって」と涙ぐんでおられました。
 本人の性格や環境や病気や私との関係や、諸々のことが重なっての晩年とは思いますが(と自分を納得させている部分もありますね)、ほんの少し何かが違ったら、もう少し違った日々もあったかも。いや、やっぱりなかったかも。たぶん、私は永遠に自分に問い続けると思います。

 さて。
 実家の墓は奈良にありまして。
 お墓参りのために旦那に車を出して貰ったので、「せっかくだから少し奈良観光でも」という話になり、奈良は3度目という叔母さんの希望で、唐招提寺と元興寺を訪ねました。
 唐招提寺は、鑑真和上坐像と東山魁夷画伯の障壁画が有名ですが、それは、6月の鑑真和上の命日(開山忌)から3日間しか特別公開されないのだとか。にもかかわらず(&この暑さにもかかわらず)たくさんの参拝者(?)が訪れていて、しかも、じっくり仏像を鑑賞している若い女性が多かったのが印象的で、「おおっ、これが巷で噂の仏像ガールさんたちなのね」と、以前の唐招提寺参拝の頃(年配者多し)を思い出してちょっと感動したりなんかしたのでした。

 元興寺は「ならまち」という古い町並みの中にあり、唐招提寺の広々とした境内を歩いた後では、ちょっと物足りない感じでした(いや、暑かったからちょうどよかったんですが)。個人的には、収蔵庫のコンセプト(?)が今イチよく分からなかったのでした。
 「ならまち」も昔はただ古いだけの町並みだった記憶がありますが、今では、小洒落た雑貨店や喫茶店が並び、しっかり、それなりの観光スポットになっています。ならまちは別名をにゃらまちと言い、200匹近いのらちゃんが生息しているらしいのですが(数的には石巻の田代島といい勝負してますね)、この暑さのゆえか、1匹も見かけず。ねこカフェの猫ちゃんたちも(外から覗いただけですが)棚の上でだれているようでした。
 そんなわけで、普段歩き慣れない私たちは、暑さとてくてく歩きで疲れ切ってしまったのですが、叔母さんは、疲れた様子も見せず、お送りした最寄り駅から元気に息子さん宅に向かわれたのでした。
 
 奈良といえば、個人的には、秋篠寺が結構好きです。こちらの伎芸天像がなかなかに艶かしくていらっしゃると静かな人気らしいのですが、参道(?)の自然の天蓋と苔のじゅうたんがとても見事で、その静謐な雰囲気が好きだったりします。ご参考まで。
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2012.07.19 17:28 | 分類不能 | トラックバック(-) | コメント(2) |
医療ミステリーを「ながらリスニング」していると、結構頻繁に耳にするのが、これらの名称。手術室や手術用の器具の翻訳で遭遇したことも、2、3回あります。

「スクラブナース」の個人的な第1印象は、看護師さんがたわしで手術室の床をごしごししている姿。誤解しないで頂きたいのですけれど、これはあくまで「スクラブ」という語からの単純な連想で、決して看護師さんを上から目線で見たりしている訳ではありません。

同様に「サーキュレーティングナース」の第1印象は、循環器系の手術専門の看護師さん。

・・・もちろん、どちらも間違いなんですが。

Scrub nurseは、Dorland’sにもTaber’sにも説明がありますが、ここは、より丁寧なTaber’sの説明を引用しておきます。”nurse”の項に副項目として掲載されていました。

Scrub nurse:an operating room nurse who directly assists the surgeon, primarily by passing instruments and supplies (Taber’s Cyclopedic Medical Dictionary 18th ed.)

分かり易い説明ではありますが、できれば日本語の説明も読んでみたい。それに、circulating nurseの説明は載ってないし。
そういう時に役に立ってくれるのが、「最新 英和メディカル用語辞典」(講談社2000年)。これは、病院内や医療従事者の間で用いられるスラングなども多数収録された、どちらかと言えば「読んで『へえ~、ほお~、そうなんだ~』と楽しむ」辞書です。2000年の出版なんで、もう「最新」とは言えんけど。といっても、もちろん、いい加減な訳語が記載されているという訳ではありませんが。で、調べてみましたら、ちゃんと両方とも記載されていました。

Scrub nurse(スクラブ・ナース、手術室付きナース、直接介助ナース、手洗いナース)滅菌手術チームのメンバーであるナース、または手術技師。滅菌した器具や備品を装備して外科医に渡したり、手術の進行中に外科医を援助したり、器具などの説明をしたり、新しいメンバーに手術室のしきたりを教えたりする(P. 289)

・・・「手術室のしきたり」って何なん??
(深読みのし過ぎとは思うんですが、この辞書には時々淡々と面白いことが書かれていたりするので、ついつい深読みしてしまうSayoなのでした)

気を取り直してCirculating nurseですが・・・

Circulating nurse(手術室巡回ナース、間接介助ナース、外回りナース)スクラブ・ナースと同様に手術チームのメンバーであるが、スクラブ・ナースが文字通り消毒をして手術室の中の滅菌された範囲内で仕事をするのに対して、手術室巡回ナースはそれ以外の範囲で手術器具を用意したり麻酔の援助をするなど手術チームの他のメンバーができない仕事を担当するナースである(pp 72-73)

滅菌エリアで作業をするか、非滅菌エリアで作業をするかという違いのようです。巡回しているからcirculatingなのね~と改めて感心したのでした。
日本の手術室でも、これにぴたっと対応する看護師の呼称があるかどうかは不明(該当する知人がいないので)。2000年時点では定訳がなく、そのために、複数の日本呼称が記されているのかな~と思ったりします。そう言えば、以前「医龍」というドラマで、「器械出しナース」という言葉が使われていましたが、あれもscrub nurseさんに相当するんでしょうね(たぶん)。

さて、「ながら」で、これ以外によく遭遇する語句にorderlyがあります。残念ながら、「英和メディカル」さんには記述がないのですが、Taber’sさんには、

Orderly: an attendant in a hospital who does general work to assist nurses. Orderlies are responsible for lifting and transporting patients and preparing them for surgery (e.g., shaving, catheterizing, or administering enemas).

とあります。
Wikipediaさんには、もっと詳細な説明があります → http://en.wikipedia.org/wiki/Orderly
「看護助手」とか「病院付添人」と訳されているサイトを見た記憶もあります。「例えば…」の記述を読むと結構専門的なこともされているような気がするのですが(←素人的判断なので間違っていたらすいません)、Wikiさんにはnon-licensedと書かれていますので、準看護師さんではないですよね。
これまでは、医療ミステリーでお目に(耳に?)かかるのみで、実際に仕事で遭遇したことはないのですが、もし遭遇したら、訳語で悩むかも・・・なorderlyでした。
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2012.07.14 12:09 | 翻訳 | トラックバック(-) | コメント(6) |
今、「ながらリスニング」で聴いているCDです。

これまでAmazon.com経由購入をお願いしていた旦那さんの同僚が本帰国なさってしまったもんで、自力でCDを購入しなければならなくなりまして、Amazon.co.jp経由で購入しました。日本のアマゾンでも、かなりの数のaudio CDが扱われていることを発見。割引あるものが少ないのは残念だけど。

この他に、

Micro (Michael Crichton and Richard Preston)
 マイケル・クライトンの遺作。「ホットゾーン」のリチャード・プレストンが途中まで書かれた草稿を元に完成させたもの。「マイクロワールド」の題名で邦訳も出ています(酒井昭伸訳)。
Only Time will Tell (Jeffrey Archer)
The Sins of the Father (Jeffrey Archer)
 ジェフリー・アーチャーお得意の「サーガ」もの。3部作になる予定らしく、現在2巻目まで刊行済み。邦訳はまだのようです。ケン・フォレットの3部作サーガの1作目、Fall of GiantsのCDもあって迷ったのですが(時代設定もほぼ同じ…って2人の巨匠が競争でもしとるんかって感じです)、個人的に英語が読み易いアーチャーの方にしてみました。そのうち、フォレットさんも購入するかもしれませんが、その前に、登場人物相関図がほしいかも。こちらは、「巨人たちの落日」の題名で邦訳が出ています(戸田裕之訳)。

の3冊(?)を購入してみました。
これらの感想は、また後日(まだ聴いてないもんで)。

ロビン・クックと言えば、医療ミステリー。

邦訳を何冊か読んでいたので、アメリカで「ながらリスニング」に少し馴れてきた頃、「医薬分野の単語も聴けるし、一石二鳥やん」と思って、クックさんばかり聴いていた時期がありました。内容はほとんど忘れましたが。
1990年代後半に書かれた、それまでと作風の違う2作”Invasion”(SF?)と“abduction”(冒険?)が個人的にはあまり面白くなかったので(生意気にも「さすがにもうネタがつきたか~」とか思ってしまったのでした)、Michael Palmerさんに浮気したまま、クックさんからは遠ざかっていたのですが、ちょっと調べてみると、2000年以降も医療ミステリーを発表されているようでしたので、試しに1冊購入してみたのでした。

すると、これが、当時結構好きだったJack Stapleton & Laurie Montgomeryシリーズのものと分かり、気分は旧友との再会。しかも、私が読んでいた当時からは、ちゃ~んと10数年以上の年月が経過している。当時は「お互いに好意を持っているような、いないような」感じだった2人が結婚して夫婦になってるし。怖い上司も同僚たちも2人の友人のPolice Detectiveさんも健在だし。勝手に「昔のご近所さんに会いました」気分。

この2人は、「おかしい」と思ったことには鼻を突っ込まずにはいられない、規格外れのMedical examiners(検死医)さんです。ある意味お似合いな2人。
本作の主役(?)はMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症)。Angels Healthcare の所有する3つの病院で、MRSA感染症による死亡が多発し、それにはどうやら、親会社であるAngels Healthcareの公開株式買付け(IPO)が絡んでいる様子。偶然その感染症で死亡した患者の検死解剖を行なったLaurieは、3つの病院で異常に多くのMRSA感染症による死亡が発生していることに疑問を抱きます。しかも、その病院の1つでは、Jackが翌日膝の手術をする予定になっている。Laurieは何とかJackの翻意を促そうとするのですが、1日も早く自転車通勤とバスケの試合に復帰したがっている(←50を過ぎたおっさんです、念のため)Jackは聞く耳を持たず。
JackとLaurie以外にも、何とかこれ以上コトを大きくせず無事IPOを終了したいAngels HealthcareのCEOであるAngela Dawsonと、IPOで巨額の富を得ることができるらしく、従って感染症多発の周辺を嗅ぎ回ったり(だからLaurie危険だし)、その事実を当局に知らせようとする者の口を封じたりしようと裏で暗躍するマフィア(?)の側からもストーリーが語られるため、時々話が飛んで、付いて行くのが大変なんですけど(まだ全体の3分の1ほどで、伏線が張られている段階だし)、今のところなかなか面白く聴いています。病院の滅菌体制はかなり厳しいものなのですが、その中で「誰が何のためにどうやってMRSAを複数の病院に広めたか」というのも興味のあるところです。

この2人のシリーズで今でもかなり鮮明に覚えているのが、Vector(1999)という作品。この作品の中で、2人はボツリヌス菌と炭そ菌をNY市にばら撒こうとするロシア人科学者を阻止しようとするのですが、最後の著者後書きでクックは、「これは作り話だが、現実に同じことが起こるかもしれない」と述べて、現実に発生した生物化学兵器テロの一例とし、て1995年に起きた地下鉄サリン事件を挙げています(正確にはちょっと違う表現だったかもしれないのですが、サリン事件に触れていたのは事実<だもんで、よく覚えているのだった)。でもって、2年後には、本当に炭そ菌騒動が起こったし。CNNニュースの「Anthrax」の語がすぐに理解できたのは、この”Vector”さんのおかげです(Vectorでは話のキモだったので、一応、帯のつかみに記載されたanthraxの意味は辞書で調べておいたのだった)。聞き流しは、忘れた頃に役に立つ(いや、Anthraxが聞き取れたからどうやねんという話もありますが<実生活では役に立たない)。
当時はただの同僚だった2人なんですけどねえ(しみじみ)。

* サリンは化学兵器ですね。間違っちゃってすいません。「生物兵器」→「生物化学兵器」に修正しました(←この部分後で追加)。


そんな私の読書感想文を読んで、「私もAudio CDを聴いてみよう」と思った方が(万一)おられましたら、できればUnabridged版を購入なさってください。でないと、話が端折られている可能性があります(長さが半分、3分の2くらいに短縮されている)。まあ、どこをどんな風に端折ったか分からないくらい巧妙に端折ってあるんですけど。Amazon洋書で、”audiobook”と著者名(又は作品名)で検索すると宜しいかと。
「Steve Jobs」のようなベストセラーだと、一時「ほしい物リスト」追加時から20%近く安くなった瞬間もあったりしたんですけど、今は、ほぼ追加時の価格に戻りつつあります。ので、「ほしい物」お蔵入り継続中。ああ、やっぱり、あの時に買っておくんだった。
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2012.07.10 22:02 | 和書・洋書 | トラックバック(-) | コメント(0) |