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屋根裏通信

在宅で細々実務翻訳をやってます。翻訳、英語の勉強、その時々の出来事などのんびり綴っています。

いつもは愛想ないタイトルを心掛けているのですが、今日は「訳語を探している人が辿り着くかも」的なタイトルにしてみました。

参考までに、この前、「皆さんはサーチエンジンのどんなキーワードから『屋根裏』に辿り着くのか」という解析結果を見てみましたら、1位はぶっちぎりで「柳田邦男離婚」(ていうか、その記事は離婚がメインではありません、念のため)、続いて、「歯性上顎洞炎関連」(気持ちは分る)「お登勢関連」(続編絶版継続中だしな)「ゴルデーワグリンコフ」(若い方だともうご存知ないのだろうなとしみじみ)、という感じで、邦訳書が発刊されたこともあり。最近は「only time will tell」での検索も多いです。
・・・ここは、いったい何のブログなのだろうと自問自答する今日この頃。

閑話休題。

今日の記事は、「in triplicate」の訳語についての考察(?)です。

医療機器の翻訳を始めて数ヶ月経過した1年半ほど前、初めて非臨床試験の打診を頂きました。
最初は「未経験の分野なので・・・」と渋ったのですが、「参考資料付けますからダイジョブです」と押し切られました。きっとよっぽど人手が足りなかったのだと思います。

その時、細胞毒性試験で登場したのがこの「in triplicate」。

幸いなことに、英語原稿と翻訳原稿がセットになった参考資料に同じ表現があり、「3連で」と訳されていました。むむっ、「3連」とは何ぞや??? ・・・というところから始まった訳なんですが(お恥ずかしい限りです)、色々調べていくと、これはどうやら細胞を培養するウェルプレートの3つのひと続きのウェルを言うらしい、ということが分かりました。試験液1種類について、3つのウェルを使用して試験を行うことを、このように表現しているらしいのでした。

その後も頻繁に参照するようになった「医療機器の生物学的安全性試験法ガイダンス」さん
http://www.pmda.go.jp/kijunsakusei/file/guideline/medical_device/T120302I0070.pdf
の細胞毒性試験の項にも「各濃度の試験液について、少なくとも3 つのウェル又はシャーレを使用する」という記載があります。

ということで、同様に「3連で」という訳語を使用し、然る後に、秀丸とExcelのmy対訳辞書に「in triplicate = 3連で」という項目を追加し(項目にもよりますが、秀丸には簡単説明やURLも記載、Excelはただただ対訳と使い分けてMy辞書を作っています。項目は仕事中にどんどん追加します)、心安らかにその先に進みました。

その後も何度か非臨床試験報告書を訳す機会があり、「in triplicate」にも何度が遭遇しましたが、やはり細胞培養に関する記述でしたので、同じ訳語を使用しました。

そして、最近もまた、この「in triplicate」に遭遇したのですが、今回は、細胞培養ではなく「こうやって試料を抽出するよん」というcontextでの記述で、力技(?)で「3連で」とできないこともない感じでしたが、何だかちょっと違うような気もしました。

なので、「医療機器の生物学的安全性試験法ガイダンス」さんをひっくり返してみましたら、該当する試験の説明の中に「同一ロットの3 試験試料を・・・(中略)・・・抽出し」という記述があり、今回の翻訳ではこれ(同一ロットから3つの試料を取ってサンプルを調製する)が該当しそうな感じでした。Googleさん調査では、この仮説(?)を覆すだけの資料は得られませんでしたので、この解釈を採用することにしました。

もちろん、別の文脈では、また別の解釈をしなければならないこともあるでしょう。「in triplicate」を自動的に「3連で」とmy対訳集に収める怖さを改めて感じたのSayoでありました。秀丸君には説明を付け加え、Excel君にも追加訳語の他に「ちゃんとチェックしろよ<自分」マークも追加しておきました。

大学や職場で細胞培養をされてきた方には、あっさりと分ることなのかもしれませんが、そのような経験のないSayoはその度に四苦八苦です。とはいえ、インターネット上で画像や時には動画もチェックできるようになり、ずい分便利にはなりましたが。私が皆さんに多少自慢できる(?)ことと言えば、「何度も環境試験室に入った」(←生産ライン派遣時代)ことくらいなので、医療機器の仕事を頂くようになって2年弱になろうとしていますが、まだまだ毎日が勉強のSayoです。

(注:翻訳以外で本分野を専門的に扱った経験はなく、これらの訳語は調べ得た結果を元に類推するもので、納品の際には、その旨をコメントにて申し送りしています。従って、本ブログで用いた訳語は、あくまで「参考」に留め、ご自身でさらに調査下さるようようお願い致します)
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2013.06.01 14:21 | 翻訳 | トラックバック(-) | コメント(15) |