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2013. 07. 11  
参考書とフィギュアスケート以外のハードカバーの本は買わない(狭い我が家そんなに買ってどこに置く&そんなに買ってどう処分する<父蔵書で苦労中)と自らを戒めて久しいSayoですが、禁を破ってのハードカバー買いです。

東京五輪からロンドン五輪までの日本女子バレーの軌跡を、資料や選手/監督へのインタビューをもとにまとめたもの。

約1年前、「オリンピックな日々」で、「女子バレーの竹下選手にメダルを取らせて上げたい」と書いたかと思いますが、その中で引用したNumberの記事の作者の手になる本ということですから、これはもう、万難を排して(←相変わらず大袈裟です)買わずにいられないではありませんか。

中身の方は、吉井氏がこれまで様々な媒体に発表してきた記事が中心になっていますので、全体的にちょっと散漫というかまとまりない感がないでもないですが、ロンドン五輪の描写に始まり、その後東京五輪に戻って、年代順に各時代の監督や選手たちにスポットを当て、五輪(+W杯等の国際試合)を追っていくやり方は、素人にも分り易く、内容的にもかなり読み応えがありました。「オリンピックな日々」で触れた「敗北を抱きしめて」も、もちろん含まれています。

私は、今でこそ、身も心も(?)フィギュアスケートに捧げておりますが、大学時代は、バレー好きの友人に引き摺られて、日本開催のW杯や日本リーグ(当時)に何度も足を運んでおりまして(箕面のサントリー体育館の練習見学に付き合わされたこともあるよ)。というわけで、本書中の多くの名前に馴染みがあり、本書には、「そうそう、そうだった」「ほお~、本当はそうだったんだ」と細かい部分でも楽しませて貰いましたが、「女子バレーは、とりあえずロンドン五輪」の方でも、それなりに興味深く読むことができるのではと思います。

「天才セッター」と呼ばれた中田久美さん、「世界最小最強のセッター」と呼ばれる竹内佳江さん。彼女たちの判断力や人を見抜く力には非凡なものがありますが、本書を読むと、それは決して天賦の才能ではなく(もちろん「持って生まれた才能」の部分もあるでしょうが)、経験と練習量に裏打ちされたものであることが分ります。

たとえば。

今は取り壊されてしまったが、日立の体育館には一箇所だけ、床が白っぽく変色した場所があった。中田が一人でトス練習を繰り返した場所だ。中田の大量の汗が、床を変色させてしまったのである。だが、床を変色させるほどの汗の量は正直だった(本文129頁)。

(スポーツに限らずですが)どの分野でも一流と呼ばれる人々は、やはり、それだけのことをなさっているんですね。

ロンドン五輪を戦った全日本チームは、(個々の選手の力量はいずれにせよ)チームとしては、過去の全日本チームより確実に強いのではないか、と思います。もちろん理由はいくつもあるでしょうが、「自ら考える」「メダルを獲ることが現実的な目標で、どうしても勝ちたい、メダルを獲りたいという強い気持ちがある」という点も含まれるだろうと。
「どうしてもやりたい」という強い気持ちがあり、それが「夢ではなく目標」であり、「その実現のために自分に最適の方法を考え実践する」というのは、まんま「翻訳を仕事に」だよなあと、今日もどうしても話を翻訳に繋げたいSayoなのでした。ま、どちらも力仕事(?)だしね(<てそこかい<自分)。


この「読書感想文」偏重の流れを何とかしたい今日この頃ではありますが・・・暑くて頭がまわらん。
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プロフィール

Sayo

Author:Sayo
医療機器の和訳も9年目。
老眼腰痛、最近は膝痛とも闘いつつ
翻訳人生をまっとうしようと奮闘中。
この頃になってやっと翻訳の奥深さ・
難しさ・楽しさが分かってきたような。
記事は「翻訳一般」多め、ときどき読書感想文、本業(医療機器)やや少な目。
(2019年4月現在)

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