屋根裏通信

在宅で細々実務翻訳をやってます。翻訳、英語の勉強、その時々の出来事などのんびり綴っています。

連続真夏日更新中は、可能な限り引き篭もりで過ごしていましたが、
(どこに行くのも自転車なんだよね~)
少し涼しくなったので、別宅(図書館)に出掛けました。
「通訳・翻訳ジャーナル秋号」も発売されたらしいから、読みに行かねば。
(←どこまでも買わないヒト)

というわけで、久し振りに書架巡りを堪能し、

「通訳・翻訳ジャーナル夏号」
「アリアドネの弾丸」(海堂尊)
「ブルーゴールド」(真保裕一)
そして、表題の
「医学生・レジデントのための医学書ガイド」(エクスナレッジ、2011年、1800円)

を借出してまいりました。
「通翻ジャーナル」は発売時に軽く読み流してはいるのですが、いつも、このように3ヵ月遅れで借り出してゆっくり読むことにしています。
「アリアドネの弾丸」は奇跡的に書架にあったので。海堂尊さんの本は、田口・白鳥コンビのシリーズは、だいたい読んでいます。個人的には、「ジェネラルルージュの凱旋」が一番面白かったです。真保裕一さんの本は、以前「トライアル」を紹介したかと思います。長編は「ホワイトアウト」しか読んでいないのですが、何となく。貸出期間は2週間で、たいてい2週間の延長申請をするのですが、「アリアドネの弾丸」は「予約のヒトいるから返して」て言われそうな気もするので、まずコチラから読もうかなと思います。

そして、表題の「医学生・レジデントのための医学書ガイド」ですが、たまたま医学書の書架で見つけました。順天堂大学教授先生の監修で、同大の先生方が、基礎医学→臨床医学の順で、各科の推薦医学書を3冊ずつ挙げておられます。今のところ、特に、それらの医学書を購入しようというアテはないのですが(何と言っても医学生・レジデントさん向けのテキストですし)、眺めているだけで勉強した気分になるのがいいですね(??)。時々、「こんな書籍も」ということで、山崎豊子、司馬遼太郎、松本清張、ロビン・クックらの名前も挙がっているのも嬉しかったり。

個人的には、

血液内科の「血液細胞アトラス」(文光堂、2004年、9450円)、
悪性腫瘍科学の「がんチーム医療スタッフのためのがん治療と化学療法(第2版)」(じほう、2009年、3990円)、
臨床検査医学の「異常値の出るメカニズム(第5版)」(医学書院、2008年、6300円→2013年に第6版が出版されています)

に、ちょっと心惹かれました。
とはいえ、今現在、実際にこれらの分野の仕事をしている訳ではないですので、今回はメモるに留めておきました。
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2013.08.29 18:06 | 和書・洋書 | トラックバック(-) | コメント(6) |
最近、「How to Report Statistics in Medicine」の音読をしていたのですが(「最近の音読」)、やっと、「あとは用語集」という最終章まで漕ぎ着けました。いつものように亀の歩みであります。

統計のお仕事でお世話になる辞書」でも書いたとおり、「わかりやすい医学統計の報告-医学論文作成のためのガイドライン」(大橋靖雄、林健一訳、中山書店)という邦題で訳書が出ており、内容次第では、比較のために日本語版も手元に置いてもいいかなと思っていました。

この原書/訳書両方を揃えるというやり方は、先輩医薬翻訳者さんから教わりました。片方の購入代金を別の参考書籍の購入に当てた方が効率的には違いないのですが、その方がなさっている、日本語版を読んで、分らない場合は原書を参照するというやり方(或いはその逆)は悪くないと思いました(ちなみに、その方は「AMA Manual of Style 10th Edition」と「医学英語論文の書き方マニュアル」を揃えておられます)。「How to…」も、その方に、「なかなかいい感じの統計の訳書が出ましたよ」と日本語版の方を教えて頂いて辿り着いたものです。

音読では目に入る英文をできるだけ正しい発音で読み上げることに集中しているので、中身の理解がいい加減になることが多く「How to…」も例外ではないのですが(それ以前に音読対象とするということ自体が、本書への冒涜であるという説もあります)、それでも、本書では統計に関する必要情報がうまくまとまっているという印象を受けました(論文作成者が対象なので、ある程度統計に関する知識があるという前提で書かれていますが、学習者も対象にしているため、「リスクの指標はコレコレですよ」という感じで、様々な指標だったり手法だったりが、なかなか平易な英語でまとめられていました<ま、いつものように殆ど抜け落ちましたが)。

ただ途中から、例えば、「統計についての記述する時は、この部分に気をつけなさいね」という記述が多くなり、注意事項には繰り返しも多く、ちょっと飽きてしまいました。最終章(Part IV)は、表とグラフに関する記述で、「読者に効果的に情報を与えるよいグラフ」「悪いグラフ」の実例が記載されていたりして「ナルホド」という部分も多いのですが、「自分が論文を書く訳じゃないし」と思う気持ちも心のどこかにあり、「飛ばして用語集」という悪魔の囁きと戦いながら音読しています。

巻末の用語集はかなり充実しているので(約45ページ)、用語集のために日本語版を購入してもいいかな~と思わないでもなかったのですが、他に日本語書籍もあるし、本書は英語版だけで十分かなと購入は見送りました。
その代わりと言っては何なのですが、「医学統計学辞典」(朝倉書店)の原書である「Medical Statistics from A to Z – A Guide for Clinicians and Medical Students」を購入することにしました。「医学統計学辞典」さんには、統計と戦う際、紙辞書の中では一番頻繁にお世話になっているので、両方揃えて相互参照するのもいいかなと。

統計に関する訳書では、「たったこれだけ!統計学」(奥田千恵子訳、金芳堂)も、情報量は少ないですが、結構分り易かったです(薄さ、軽さ、相対的な安さも嬉しかったり<2800円)。個人的には、治療必要数、感度、特異度といった時々遭遇する「何となく分かったような気持ちになっている」内容は、この本の説明で「そうだったのか~」と初めてきちんと納得できました(そしてもう忘れました<またちゃんと読んどかなきゃ)。原書は「Medical Statistics Made Easy」です。
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2013.08.25 15:21 | 辞書・参考書 | トラックバック(-) | コメント(0) |
過去の「完走」記事は
治験の講座
治験の講座 2期目完走

ということで、脳味噌も溶けようかという猛暑の中、「和訳上級」完走致しました。
今後、単発講座の受講は考えていますが、本講座の通学講座は、今回をもって終わりの予定です。

英訳初級&実践、和訳上級と3クラス受講しましたが、初級、実践、上級と3レベルあるうちの、特に実践以上の講座については、「こういう場合はこう訳す」というtipsを「覚えたい」と考える方には、あまり満足感の得られない講座かなと思います。英訳の基礎についても、「こういう意味合いの場合はこの動詞を選択する」ということをかなり集中的に学ぶのですが、それは、「この動詞にはこういう意味合いがあるので、このcontextではこの動詞を使用する」という基本を学ぶのであって、ただ「このような文にはこの動詞を当てる」ということを機械的に覚える訳ではありません。

というわけですので、「case by case」のテクニックを学びたいという場合は、本講座で得られるものはあまり多くないのではないかと思います。何と言っても5回15時間ですし。治験関連の文書は使っていますが、「こういう風に考えながら翻訳(解釈)していく」というやり方の基本を学ぶ講座だと思います。というわけなので、たとえ治験のbackgroundがなくとも、応用方法が身についた方は、講座後の勉強/実務によって飛躍的に力がつくのではないかと思いました。(「case by case」のテクニックを覚えることを非とするものではありません。翻訳を学ぶ段階で、そのようなことが必要な時期というのもあると思っています。ただ、それを講座出学びたいという場合は別の講座を検討される方がいいのではないかと思うのでした)。

説明会では「治験の知識がなくても大丈夫」と謳っているようですが、医薬翻訳の基礎程度は学んで「治験とはこういうもの」「こういう規制に従っている」という多少の知識を得ていた方が、本講座から搾り取れる(?)ものは多いような気がします。あと、講師先生の「『何で(その訳語を選択しましたか)』攻撃」を(それなりに)撃破したるという負けん気と下調べに割ける時間が多少取れる状態で講座に臨まれた方がいいかな~と。

で、やっと、今回(和訳上級講座)の感想です。
テキストは「治験薬概要書」です(HPに記載)。これは、乱暴にまとめると、「この治験薬については臨床試験の前段階の試験(非臨床試験=細胞や動物を用いた試験)ではこのような結果が出た(から十分臨床試験に値する薬剤なのよん)」ということを記した文書です。医療機器分野の翻訳でも、時々この非臨床試験を扱うことがあり、「治験翻訳まで手を広げる機会はなくとも、きちんと学んでおいて損はないやろ」と考えたのが受講動機の1つでした(あと、和訳の「何で攻撃」はどんな形でやってくるのかを体験してみたいというヨコシマな動機もありました)。

私なぞが英語の文書に難癖をつけるのは「アンタ何様??」て感じで気が引けるのですが、テキストの文章には、たまに「そこ、何か端折ってない?」的な意味を取るのに難儀する部分もあり、内容以外の部分でも実務(時には、「文法的に正しい英語ではない場合がある」「話者の思考が飛んでいるようだ」など、「どう考えても英語が変」な場合もあります)に即したものではないかと思います。
ただ、分子構造がどうの、細胞での試験はどうの、動物での試験はどうの、という内容ですので、もう少し治験の王道(?)に近いのではと思われる実施計画書や報告書などに比べると、面白み(?)薄いと感じられる方もいらっしゃるかもしれません(個人的には、講座受講期間中は非臨床のお仕事が多かったので、面白く受講することができたと思います)。

今回の講座では、5回の講座で20頁(出来上がり換算、400字=1頁)弱の量を訳しますので、表記ゆれをなくす、訳語/表現を統一する、コメントが必要と思われる箇所にはコメントを付するなど、「仕事と思って訳す」ことを心掛けてみました。「講座だし」と思って取り組むのと「これが本当の仕事なら」と思って取り組むのとでは、調査にしても訳出作業にしても、やはり本気度が違ってくるような気がします(注:あくまで自分の場合)。それでも、懲りずに「(その時だけ)寝てたみたいっすね(汗)」とばっくれなければならないポカもやってしまいましたので、無意識のうちに多少手を抜いていたに違いなく、まだまだ修行が足りないようです。

講座での個人的収穫は、参照資料とその優先順位についてきちんと確認できたこと、これまでのやり方を踏襲してよい部分、微修正が必要な部分が確認できたこと、などいくつかありますが(曖昧な内容しか書けなくてすいません)、どれも「今後に生かしていくのは自分次第」ということで、実になるまでにはまだまだ努力が必要な感じです。

自分に限って言えば、「仕事としての翻訳を少し経験していた」「医療機器という医薬分野の片隅で経験を積み始めた」段階で、本講座(初級)の受講を開始したのは、時期的にとてもよかったような気がします(まあ「四十九日ハイ(?)で申し込んだ」というのが実情ですが)。講師先生の仰ることを咀嚼できるだけの基礎が自分の中にあり、でも、まだまだこの分野では知らないことも多い、という状態で、吸収できるものも多かったような気がします(忘れたものも多いという説もある)。

そんなわけで、講師先生の「何で攻撃」とも今回でお別れなのですが、一抹の寂しさを覚えずにはいられないSayoなのでした。
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2013.08.21 00:15 | 翻訳 | トラックバック(-) | コメント(4) |
・・・というほども間隔が開いていませんが・・・

本日は、本来であれば帰省予定でしたが、旦那出勤につき(←一応盆休みですが)、Sayoも仕事中です。帰省は後ろ倒しになりましたので、今日明日稼いでおかねばと励んでおりますが、少しばかり気分転換など。

先月末、殴っても死なないはずの旦那が体調を崩し、夏風邪→咳喘息と、ひと通りの経過を辿って、1週間ほどで軽快しました。1週遅れで同じ事態に陥ったSayoは、旦那よりかなり基礎体力に欠けるため、約2週間で同じ経過を辿りました。まだ本調子ちゃうし。

そんなこんな今日この頃。

「ぢ」が辛い。辛いのよ。これまで「痛い」→「軽快」→「喉もと過ぎれば熱さ忘れる」を繰り返して来ましたが、そろそろきちんと専門医さんを訪ねた方がいいかしらんと思案中。いずれにしても、今は世間はお盆休み中なので、現在ドーナツクッション愛用中。旦那、そこ、地響き立てて歩くなっ。

昨日は、実家の仏壇を軽くお盆仕様に変更。お墓参りもすませ、気分はほっとひと息。

仕事関係は、相変わらず医療機器の和訳を中心にぼちぼち。
先週、治験の講座3期目が終了しましたが、これについては、別記事で報告します。英訳2期、和訳1期全15回通いましたが、通学も通信もとりあえず暫くはお休みを予定(学んだことをまとめるのに時間の掛かるヒトです)。今後の方向性について思案中。

7月以降、日曜夜は「八重の桜」→「半沢直樹」シフト確立。
後者は、「現代の水戸黄門」とも呼ばれたりしているようですが、特に7月は、「八重の桜」が籠城戦で、毎週誰かが亡くなるという重い内容でしたので、この順番で視聴し、「倍返し」でスカッとするパターンは、精神衛生上なかなか宜しいものでした。ただ、これだけヒットすると、ドラマを離れて、「やられたらやり返す」&「倍返し」の部分だけが一人歩きするのではないかと、危惧する部分もないではありません。「Pay it forward」精神も頭の片隅において、何かと生き辛い世の中、渡って行きたいものです。
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2013.08.14 17:46 | 分類不能 | トラックバック(-) | コメント(2) |
漫画だって読書感想文致します。

本編は「陽の末裔」という大正初期~戦後に掛けての「女の一生」的女性版大河ドラマ(←大袈裟)。本編はかなり重い物語ではありますので、好みが分かれるところかと思いますが、この「懐古的洋食事情」は、本編の脇役たちが主人公の(いわゆるスピンオフものですね)1話読切りの当時の洋食事情についての短編集なので、楽しく懐かしく読むことができます。

「陽の末裔」本編は、紡績工場の女工として東京へ出てきた東北の貧農の娘、石上卯乃と、没落した名家の娘、南部咲久子の2人が主人公。

咲久子は工場長高島の養女となって高島家を継ぎ、様々な男遍歴(!?)ののち、大人しいお坊ちゃん桜町伯爵と結婚し婚家を没落させ、その後深草子爵と再婚。子爵亡き後は、その美貌と才覚で一大財閥を築き上げるのですが、戦後の財閥解体により全てを失います。それでも諦めない咲久子は、単身アメリカに渡り再起を果たそうとします(くらいのところで終わっていたと思う←手元にない)。

一方、卯乃は、「元始、女性は太陽であった」という平塚雷鳥の言葉(本編の題名はここから)に感動するような生真面目な女性で、年季明け後新聞記者となり、女性解放運動に奔走します。その過程で咲久子の義兄高島森(いわゆる「アカ」活動家)との同棲を経て、もと特高の青年野方と結婚しますが、夫は出征、身体を病んで戻り亡くなります。(それでも、戦後再び立ち上がるくらいのところで終わっていたと思う)。

という感じで、置かれた環境も思想も歩む人生も全く異なる2人なのですが、それらを全て超えたところで、友情で繋がっているという不思議と言えば不思議な関係です。

昼ドラでやると、どろどろな部分が強調されてしまいそうなので(男女関係とか結構どろどろなんですが)、N*Kさんあたりで8回連続くらいでドラマにしてほしいところです。

で、戻りまして「懐古的洋食事情」。主人公2人は登場しないのですが、本編に(おおむね)ちらっと登場する登場人物たちが主役を張り、存在感ハンパないアクの強い深草子爵やお抱え画家の九門京也さんなどがしっかり脇を固めます。なので、このスピンオフ3冊だけでも楽しめるかと思いますが、できれば「陽の末裔」から始めて頂きたいところ。本編で悲劇に涙した後、「懐古的・・・」で「あの人たちにも本編の外でこんな幸せな人生があったのね」とじわっと暖かい気持ちになって頂くのが、精神衛生上宜しいかと。

この「懐古的・・・」は、もともと、発表順にYOUコミックスとして単行本化されたのですが、3巻ものとして集英社文庫に再度収載された時に、物語の年代順に並べ替えがなされました(という訳で「新編」とついているのだと思います)。1作目は明治10年が舞台で、主人公は「えーと、作中登場人物のご祖父様ですか?」くらいまで遡らなければならず、「こじつけましたね」感もあったりしますが。まあ、それはそれで「登場人物とどういう関係なのかな♪」と想像する楽しさもあったりします。長い年月に渡って書かれたものなので、絵が微妙に違っているのはご愛嬌でしょうか(個人的には初期=1990年頃の絵が一番好きです)。

というわけで、お料理好きな方もそうでない方も、この浪漫的美食シリーズに興味を惹かれた方は、お盆休みのお供に、Amazon又はBook OffにGOでございまする。
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2013.08.09 23:52 | 和書・洋書 | トラックバック(-) | コメント(0) |