屋根裏通信

在宅で細々実務翻訳をやってます。翻訳、英語の勉強、その時々の出来事などのんびり綴っています。

翻訳版ISO(17100)策定作業が進行中、という話を小耳に挟んだのは5月のことでした。何せ、普段は隠者生活を送っていますので、どうしたって情報収集も遅くなるんですよね(と言い訳してみる)。

その時は、「翻訳のISO ????」(翻訳の品質なんてどうやって定量するのさ)という感じでさらっと流したのですが、タイミングよくJTF Journal最新号にこのISO関連の記事が掲載されましたので、興味深く読ませて頂きました。

5月の「????」よりは、少し大要が掴めたかなという感じですが、エンドクライアントや翻訳会社がこれをどのように活用していくのか(現在はGuidelinesですが)将来的には規格になるようです)、自分にどう関ってくるのかということについては、正直よく分かりませんでした(ま、単にSayoのキャパを超えただけ、てことなんですが)。

規格が形式的なものとして一人歩きしていってしまいそうな危うさも感じました。この件は、今後も、「読書感想文」の間に(そこか?<自分)注視していきたいです。

自分としては、やはり、常に「自分に恥じない」翻訳をすることに尽きるのかなと思います。

1つ「この方向はよさそう」と思ったのは、校正者の地位の向上が図られる可能性がありそうなこと。校正者の中には、「翻訳者になる前段階」の方と「実力も知識も翻訳者と同等かその上をいく」方の2種類の方がおられるようで、私は、今は後者の方にお世話になっている感じなのですが、世間的には、まだまだ「校正者の報酬は翻訳者の報酬より格段に安い」という認識であるような気がします。実力のある校正者の方がきちんと評価されるのは嬉しいことです。
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2013.09.28 15:30 | 翻訳 | トラックバック(-) | コメント(0) |
して、うさぎ島の夢を見るSayoであった。
そして、うさぎ島のうさちゃん達は、関西方面から不穏な「気」を感じ、
災害予防(??)に余念がない今日この頃なのだった。
(ちょっと壊れてるかも・・・<自分)

こうさぎ
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2013.09.25 16:13 | 好きなもの・こと | トラックバック(-) | コメント(6) |
前回の記事の続きです(闇に葬れなくなったもので)。
あとで読み返してみましたら、単なる体験談に成り果てておりました。
それでも、興味のあると言ってくださる方は、このまま下へお進みください。


対訳君」については、前回の記事でも書いたとおり、開発担当者からお話を聞きました。日頃不便と感じていることの多くが、早急には(というのは「いつ頃です」という明確な時期の提示がなかったという意味です)対処されないものであるということが分かりましたので、メリットとデメリットを天秤にかける必要はあろうかと思いますが、やはり、私は医学版AcceptにUpgradeしてこのソフトウエアを使い続けると思います。

「対訳君」を開発したのは医薬専門の翻訳会社なので仕方のないことかと思いますが、「医薬翻訳者にとって使い勝手のよい一括辞書検索+αソフトウエア」であることは確かです。内蔵対訳集も充実していますし。

では、他分野の翻訳者の方にはどうなのかという点については、価格や他の同様ソフトを比較した使い勝手などから、総合的に判断頂くしかないと思います。すでに辞書をたくさん所持しておられるのであれば、廉価版のStandardを購入するというやり方もあるかと。30日間体験版を使用できます(上記頁からDL)。あ、私は、決してこの翻訳会社の回し者ではありません、念のため。

「対訳君」は基本的に辞書の串刺し検索ソフトですが、検索窓(1ヵ所)に検索語を入力するだけで、辞書検索と同時に内蔵(自作のもの含む)対訳集の検索が行われ、これを別窓表示させることができます。その機能が自分にとって便利なのかそうでもないのかという点が、導入の1つの決め手になると思います。

私は、EP-WING辞書をそこそこ所持していて、かつてはDDWin(のちEB Win)を使用して串刺し検索を行っていたのですが、辞書数が増えるにつれ、「とりあえず『海野さんの辞書』と『英和活用大辞典』だけ検索したい」とか「専門辞書だけ検索したい」などのケースが多くなって来ました。辞書をグループ化しEB Win窓を複数開くことで対処していたのですが、複数の検索窓に検索語を入力しなければならず、もう少し何とかできないものかと思っていた時に、「対訳君」の存在を知りました。

当時は対訳君をDLする3GBの空き容量さえないという、翻訳をする者の風上にも置けないようなPC(FD挿入口さえあったのだった!)を使用していましたので(やる気も起きなかったしね~)、3年前、Windows 7搭載のPCに買い換えた時に対訳君を購入しました。基本のStandardにするかProfessionalにするか迷ったのですが、当時は、請負契約書や品質管理系の仕事も多かったので(医療機器翻訳へのシフト前です)、法令データベース対訳集の入ったProfessionalを購入しました。当時はこの対訳集も時々使っていましたが、検索語を1語だけにすると、グループ化する対訳集を絞ってもかなりの件数がヒットしてしまうことが多く、次第に自前の契約書対訳集(Excelでコツコツ作っていたものをインポート)を見るだけという使い方になりました。ハッキリ言ってStandardでよかったですね。もっとも、おかげで、今回、ProfessionalとAcceptの差額だけでAcceptへの乗換えができる訳ですが。Professionalのみの対訳集や辞書も、別作業が必要にはなりますが、AcceptにMergeすることは可能とのことでした。

意外に重宝したのが英辞朗for対訳君(別売)で、今回も英辞朗の最新版も併せて購入しようと思っています。あと薬局方とICHのセットも(セット発売後にHPで対訳が追加されているICHについて、今後追加配布があるのかどうか、という点は不透明ですが・・・)。

今は、検索窓の他に「海野さんの辞書+英和活用大辞典」「英辞朗」「医薬辞書セット」の3窓を開き、これにPASORAMAでSR-G9003(エンジニア向け電子辞書)をプラスして使用しています。以前は対訳君で「機械セット」「その他英語辞書」窓も開いていたのですが、SR-G9003には大方の英語辞書と185万語科学技術大辞典が内蔵されているので、それらについては、こちらを参照するようになりました。

今は、我が家では、哀れな対訳君は完全に串刺し検索ソフトに成り果てており、My辞書は主にExcelで検索しています。
時々変則で新規のエンドクライアントさんのお仕事が入ることもありますが、この頃では、エンドクライアントさんも数社に絞られてきた感がありますので、現在はクライアントさん毎に対訳シートを作成してMy対訳集にし、該当するクライアントさんのシートを開いて仕事をしているのですが、これが使い勝手がいいようなそうでもないような。再考の余地はありそうです。一応、いつでも対訳君に一括インポートできる形では管理しています。

ただ、現時点では、辞書窓は複数開けるのに、対訳窓は1窓しか開くことができず、対訳君の対訳窓はちょっと使い勝手が悪いんですよね。セミナーでもVersion UP時にはこの問題を何とかして頂けるよう、現対訳君使用者から、(全力で)お願いしておきました。あ、あと、年寄りの敵であるデフォルトフォント「9」問題の解決も(全精力を傾けて<切実)。

自作の用語集についてはもちろんそうなのですが、内蔵された対訳集についても、たとえば、「メルクマニュアル」の日本語訳は全体的に高レベルではあるものの、一部玉石混合の部分もあるという話も聞きますし、薬局方の日本語も、ごくたまに「??」という時があります(先輩翻訳者さんによると、薬局方もUSPと呼ばれる米国薬局方の翻訳がベースになっているので、座りのよくない日本語である場合がないこともない、というお話でした)。ま、私なんか、それをまた下回るレベルで足掻いているワケなんで、エラそーなことは言えないんですけど。
結局は、「対訳集も100%ではなく、最後に判断すべきは自分である」ということです。

いずれにせよ、「屋根裏」でダウンロード作業が解禁になるのは、10月中旬以降、根性なしのPC様が本来の仕事部屋である「屋根裏」に無事にご帰還遊ばしました後のことになりますので、覚えていれば、年明け頃にはUpgrade版「対訳君」の使い勝手の報告もできるかな~と思います。
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2013.09.21 17:16 | 翻訳 | トラックバック(-) | コメント(8) |
対訳君とTradosについて、(同日に)別々の講師の方から話をお伺いする機会がありました。
講師は、対訳君の方は、このソフトウエアを開発された翻訳会社の方、Tradosの方は、恐らく「使い倒して知り尽くしている」という点ではギョーカイでも10指に入るのではないかと勝手に思っている翻訳者の方です。

Tradosについては、翻訳会社から所有の有無を聞かれることも多くなってきているのですが、翻訳料金体系など、あまりよい話を聞かないこともあり、ずっと胡散臭い目で見ていました。ただ、内容をよく知らないまま「何となく」毛嫌いしていたのも事実でしたので、今回、ヘビーユーザーの方から、分り易く使い方のイロハを説明して頂けたのは、本当にありがたかったです。実際にこうやって作業をするのだということがよく分かりました。

同時に「今の自分にはあまりメリットなさそう」ということも実感として分かりました。
Tradosが駄目とかそういうことではなく、自分は、Tradosを使用することによって大きなメリットがありそうなタイプの文書をあまり扱わないからです(というより、そのようなタイプの文書はTradosユーザーに回り、それ以外のニッチな文書の翻訳が私に回ってくるということなのかもしれません)。製薬分野は殆ど扱わないのでよく分かりませんが、医療機器でも重機器(!?)では、ボリュームの大きいマニュアルが存在しますし、それらの翻訳では、十分威力を発揮すると思います。非臨床分野の翻訳でも(特にメモリーを充実させれば)かなり役に立つと感じました。Trados指定ではない仕事をTradosでやる場合は特に。

「作業」として考えた時、おおまかに言えば、元原語と翻訳先言語を対にして作業を進められる&過去の仕事を土台にしてマッチする文(フレーズ、単語)を簡単に引き出すことができる、という点がTradosの強みなのかなと理解しています。(アナログですんません)。
この「対にして翻訳をする」という作業が、自分にとって楽かどうか、そのような文書を多く扱うかどうかということが、私のようなど素人がTradosに手を出す場合の1つの決めてになるのかなと。

もちろん、マニュアルにも「操作の順番」という流れはありますが、「Indexから必要な箇所を探して必要箇所だけを読む」という使い方が一般的なように、どちらかと言えば、マニュアルは、他の文書と比べて、文書全体のスムーズな流れはあまり重視されないような気がします。私が扱うのは、論文(もどき)や報告書の類いが殆どで、もう少し大きい流れの中で「こうしてこうだからこうなったのよん♪ これ前にも書いたよね♪ それを基にこういう結論になるのよん♪」的な内容のものも多く、流れを把握しながら訳さなければ、話が見えない場合が多々あります(まあ全体のボリュームは少ないですが)。なので、個人的には、翻訳原稿は翻訳原稿だけを見ながら訳出する方が楽なような気がします。こういうやり方が好き(で実際に困っていない)で、ずるずる流れる系の翻訳の多い方には、Tradosは特に必要ないのではないかと感じました。

とはいえ、ありがたいことに、この頃では、報告書と言っても100枚を超える案件を手にすることもあり、語句や表現の整合性を取るのも、これまでの自分のやり方ではちくっとしんどくなってきました。通常、英語版・日本語版をセットで貰うことの多い参考資料も、ボリュームが多くなれば、一致する部分を探すのもひと苦労です。このあたり、皆さんの意見も参考にしながら、使えるツールはうまく使っていく必要があるなあと思います。
とはいえ、ツールを使うことで、「機械にやらせたのだから」と「ヒトの目」チェックが疎かになることは避けなければならないとも思います。その翻訳を請け負ったのは、あくまでも、ツールではなく私なのですから。

今回のTradosセミナーでは、講師の方の「ツールに使われるな」という言葉が心に残りました。ただ、個人的には、「ツールに使われない」を「だからツールは不要なのだ」と引っ繰り返して、現状維持の免罪符にはしないよう、そのことも、常に心掛けねばなりません。言葉も心の持ちようも、ほとんどの場合2面性があって、人間誰しも(無意識に)楽な方を選んでしまいがちだからです。

最後になりましたが、
同じセミナーについて、複数名の方が異なる立場から記事を書かれています。
読み比べて頂くのもまた一興かと(該当記事へのリンクは以下のとおり)。

長くなってしまいましたので、「対訳君」についてはまた別立てで記事にします(かもしれないし、その言葉は闇に葬り去られるかもしれない「屋根裏通信」なのだった)。


新・翻訳者つれづれ日記」(Kyokoさん)
女は翻訳でよみがえる」(猫先生)
at home」(Tomokoさん)
翻訳者Akoronの一期一会」(Akoronさん)
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2013.09.18 13:46 | 翻訳 | トラックバック(-) | コメント(2) |
日経新聞9月5日夕刊「風韻」 俳優・古田新太さんの言葉より

「やれる?と聞かれたらやれる準備をしておかないと。努力不足のやつらって多いと思う」

劇団☆新感線の看板役者さん(でいいんでしょうか?)。TVにもよく出演されています。最近では「あまちゃん」の大物プロデューサー役が記憶に新しいところ。私は、たまに見るくらいなんですけど、それでも、嫌なヤツを時にお茶目に怪演中。

インタビューの中で、うそぶくような、どこか冗談めかした受け答えの中でポツリともらしたのが上記の言葉。

大阪芸大ではミュージカルを専攻し(ええええっ、知らなんだ~)、演劇部の練習の他にバレエのレッスン(!)、バンド、ブレークダンスも経験し、今でも歌や踊りはお手の物で、激しい殺陣からギター演奏まで何でもこなすという記述に続き、「できた方が得でしょ、僕は(俳優の)エリートコースを歩んできた」とうそぶいた後での爆弾(←個人的に、という意味ですが)でした。



この夏、「日々一見無駄ですぐには仕事に繋がらないと思われる勉強」を続けておりまして。苦手なツール使用による作業の効率化を後回しにしていることもあり(まあ、酷暑PC熱中症頻発により、夏はダウンロード系の効率化は実際問題無理なのですが)、「勉強は必要だから」と自分に言い聞かせつつも、「それは自分や周りへの言訳に過ぎないのか」「現状を変えるのが嫌なだけではないのか」と自問自答しながら黙々と勉強する日々が続いて、気分は乗らず、暑さも手伝ってかなりだれていました。基礎知識の習得には、目に見える成果はなかなかありませんしね。

そんな時に、平手打ち喰らわされた感じ。しかも、あの荒巻(役名です)に。

私が一番したいことは、やはりこれなのだと。「この案件できますか?」と聞かれて、「できます」と答えられる分野を広げること。難解な専門知識を知っているのではなく(それももちろん大事ですが)、調査すればその専門知識の周縁と適切な訳語に辿り着くことのできる基礎知識。

もちろん、「やれる?と聞かれたらやれる準備」とは、人によって様々だと思います。翻訳者としての道程のどこにいるかによっても違うかなと。それが、私の苦手とするツールの整備を指す場合もありだと思います。でも、今、私の中では「やれる?」は、やはり仕事の分野であり案件の内容です。かなりだれていましたし、仕事も忙しくなりましたのでなかなか難しいですが、ちょっと気合を入れ直して、細々続けていこうと思います。

きっと「やれる?」とすら聞かれないで終わるものの方が多いのでしょう。世の中はそんなもん。そういう意味では、無駄な時間の使い方をしているのかもしれませんし、主婦の副業というお気楽な立場だからできることなのかもしれません。でも、「やれますか?」「はい」は確実に次に繋がるはずだし、私の人生において、それは無駄な時間ではなかったはず(と信じたいです)。
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2013.09.09 12:35 | 分類不能 | トラックバック(-) | コメント(4) |