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2015. 06. 27  
GCP(医薬品の臨床試験の実施の基準)の英日両版の読み比べを必要とする案件が発生しました。

でも、私は「対訳君」にICHガイドライン対訳集を載せているから楽勝なのだよ♪、と高をくくっていたのが悪かったようで、GCPの呪いを受けることとなりました。

前記のとおり、「対訳君」ではICHの各ガイドラインを対訳で検索・確認することができます。
GCPは正確にはICH E6 GCP(ICH-GCP)ですので、GCPの対訳もここで検索可能なのです(のはず)。

ところが、今回しみじみと日英の文章を付き合わせて初めて気付いたのですが、E6には、1つの項目に

英文本文
日本語訳
■参考:答申GCP相当箇所
別訳(必ずしも英文本文に対応する訳ではないのですが、ここではとりあえず「別訳」と呼んでおきます)

のように、2種類の日本語訳があるのです(注:別訳が[対応箇所なし]となっているものもあります)。
この答申GCPとはどうやらhttp://www.jmacct.med.or.jp/plan/files/gcp_970313.pdfを指すようで、日本語版作成時の基になったものではないかと推測されます。

では、細かい部分は微妙に異なるがどちらも同じ英文に対応しているように思える「日本語訳」と「別訳」が存在する場合、迷える子ウサギは、何をより所にどちらを採用すればよいのか。

ということで、思い立ったら気が済まないSayoさんとしては、調べてみずにはおれません。

まずは、PMDAのICH E6ガイドラインのページから出発。
https://www.pmda.go.jp/int-activities/int-harmony/ich/0028.html
日本語版は「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」となっている。
https://www.pmda.go.jp/int-activities/int-harmony/ich/0076.html
うんむ~。なんか、違う。

その後の調査過程は、それなりに長いので、さくっとスルーしまして・・・

日本医師会治験促進センターのページに辿り着きます。
http://www.jmacct.med.or.jp/index.html
日本医師会の組織なので、訳語選択時の一つの基準とすることができるのではないか。つか、もうこの辺で終わりたいよね、調べもの。
http://www.jmacct.med.or.jp/plan/guideline.html
このガイドラインページの中程に「上記和訳: ICH 医薬品の臨床試験の実施に関する基準(GCP)のガイドライン」PDFがおるぞ、おるではないか。
http://www.jmacct.med.or.jp/plan/files/ICH-GCP.pdf
私が探していたのはコレなのだよ。

ちなみにこちらのICH一覧画面のE6 GCPからも同じページに辿り着くことができました(こちらの画面からは、PDFとHTML形式の両方のページを開くことができます)。
http://home.att.ne.jp/red/akihiro/index.htm

というわけで、あくまでも私の中の基準ですが、使用語句・フレーズとしては、まずは治験促進センターに収められている「上記和訳: ICH 医薬品の臨床試験の実施に関する基準(GCP)のガイドライン」が第一選択肢となるかと思います。

(ぜーはー)

最後になりましたが、ICH-GCPとJ-GCPの相違点を比較考慮した上で、新訳を試みた(と乱暴にまとめておきます)「ICH-GCPナビゲーター-国際的視点から日本の治験を考える」(治験国際化研究会編 じほう 2013年)、購入時に軽く確認したのみで書棚の肥やしとしていたのですが、今回のGCP騒ぎ(←大袈裟)でふと思い出して確認してみたところ、後半部分に、ICH-GCP原文、既訳(上記ガイドラインを参考にしたもの、省令の該当箇所も記載)、新訳の3点セットが記載されておりました。「持っていてもいいかな」程度で購入した書籍なのですが(無知な子ウサギをお許しください)、2年の時を経て、今ここで役に立つとは(しみじみ)。


GCPとは関係ありませんが、CDISCの用語集も、用語と解説文の両方から臨床試験用語を検索することができ、出典も含めて対訳で表示されるという、なかなかの優れものです。ご参考まで。
http://www.tri-kobe.org/cdisc/glossary/glossary.php


そして、その「対訳君」ですが、6月30日でパッケージ版の販売が終了されるようです(DL版としての販売は継続されるよう)。こちらもご参考まで。
http://www.mcl-corp.jp/software/s_main.html
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プロフィール

Sayo

Author:Sayo
医療機器の和訳も9年目。
老眼腰痛、最近は膝痛とも闘いつつ
翻訳人生をまっとうしようと奮闘中。
この頃になってやっと翻訳の奥深さ・
難しさ・楽しさが分かってきたような。
記事は「翻訳一般」多め、ときどき読書感想文、本業(医療機器)やや少な目。
(2019年4月現在)

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