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屋根裏通信

在宅で細々実務翻訳をやってます。翻訳、英語の勉強、その時々の出来事などのんびり綴っています。

正確には、最終課題の提出がまだですが。

でも、最終推敲を残して、「ほぼ訳」を完成しましたので、気分はもう完走です\(^O^)/

年初に、気分は奈落の底状態で、「『やります』宣言しておかないとめげてしまいそうなので」と「通信講座始めます」宣言をさせて頂いたのが、遠い昔のようです。お情け最底辺から出発したワタクシですが、その後、評価レベル的なことだけでいえば、平均点キープです(良くも悪くも、何ごとも平均的な人間のようです)。でも、他の受講者さんもレベルアップされているに違いないので、全体としてみれば、やっぱり底辺をうろちょろしているのかも。生真面目すぎて、色々な意味で枠から出られない、ということもあるかもしれません。

さて。
受講に当たっては、最低限2つのことを心掛けました。

1. 仕事を言い訳にしない。
2. 本当の仕事と思って取り組む。

成績は脇に置くとして、調べものへの貪欲さも含め、この2つの約束ごとだけは守れたかなと思います。そこだけは褒めてやろう<自分。

自分の中で一番難しかったのは、仕事モードと課題モードの切替えでした。課題モードから仕事モードへの切替えは、慣れた分野/文体に戻るので、いったん机を離れる程度の切替えで問題ありませんでしたが、「きちんと立場を決めて訳す」ことが求められる課題モードへの切替えは、もともと要領のよくないワタクシには至難の業で、1日の最初の作業は課題にするなど、それなりに気をつけた積もりでしたが、うまくいかず、訳文に出てしまったことも多々あります。

講座全体を通して、考えるようになったことが2つあり、自分では、それが講座の一番の収穫と思っています(先生の思惑はハズしているかもしれませんけど)。

ひとつは、(原文と訳文の仲介者として)「翻訳者としての自分の立ち位置を明確にする」ということ。
原著者の意図する原文に書かれた情報を、過不足なく対象読者に伝える、ということはもちろん基本なのですけれど、翻訳される目的、読者の内容理解の程度なども勘案しながら、自分のスタンスを決め、その上で翻訳を行う、というようなことです。立ち位置がブレなければ、訳出に迷う箇所でも、その文章に一番適切な訳語を当てはめることができる、はず、です・・・できてませんけど。そこは、今後の課題というか修行なのかな。まあ、「立ち位置」を意識することで、「その訳語は本当に適切か」を考えるケースは増えました。

もうひとつは、ひとつ目とも関わってくるのですが、「常に全体の流れを意識しながら、読者にとって親切な(一読して容易に理解できる)自然に流れる文章の作成を心掛ける」ということ。
立ち位置を明確にすることで、(自分の場合ですが)若干これがやりやすくなるような気がします。

これまで、仕事では、(訳文でも)きちんと論理展開がなされているかという意味で全体の流れに注意することはあり、対象読者(医師、技術者、患者など)を意識して語句を選択するということはありましたが、上の2点のようなことを強く意識することはなかったと思います。「書かれていることをそのまま正確に訳してナンボ」の部分もありますし。
そんなわけで、仕事の訳文が大きく変わるということはありませんが、意識することで、多少、細かい部分に気を配るようになったかなという気はします。また、原文の内容を正確かつ分かりやすい訳文にすることを意識することで、以前より「原文を読む」ことにもっと注意が向くようになったかなとも思います(読んどらんかったんかーい、というツッコミはなしってことで・・・)。

課題訳文の音読を機に、これまで、時間がないときは端折ってきましたが、仕事でもきちんと音読をするようにした結果、「漢字は続けすぎてもいかん」ということが実感として分かりました。もちろん、定訳語なので使わないわけにいかない、という場合も多いのですが、見慣れない言葉の場合、迷いなく正しい箇所で切りながら一気に読むことのできる漢字の羅列は8文字くらいのような気がします(あくまでも自分の場合ですが)。読み手のことを考えた場合、決めごとの有無にもよりますが、漢字の連続にも気を配った方がいいかもしれないと思うようになりました。
また、簡単なことから翻訳に関係ない部分の効率化を図って、翻訳に掛ける時間をもっと捻出したいという気持ちが強くなったのは、嬉しい副産物でした。

実務を続けていく上では、ここまで考える必要はないという考え方もあるかもしれません。ワタクシ自身も、(分野の景気と人手不足の波に乗った部分も大きいかもしれませんが)上のようなことを意識し始める前も、それなりに切れ目なくお仕事を頂いていましたし。仕事のことを考えるのであれば、同じ分野の講座を選んだ方が実利という意味でもっと実になったかもしれません。
でも、ワタクシ個人としては、少し迷いもあったこの時期に、「翻訳をすること」と真正面から向き合わなければならなかったこの講座を受けることができてよかったと思っています。

そんなわけで、もう少し先生のお話をお聞きしてみたくなり、幸い最終課題も提出できそうですし、時間も取れそうですので(てか、取るよっ)、遠方ですが、最後の直接講義に参加してみようと思います。
(その前に、そもそも会場まで辿り着けるのか、という問題があったりしますが<超方向音痴)

ノンフィクションということで、ニュース記事から、インタビュー、論文、サイエンス書とさまざまな種類の課題に取り組んできましたが、締めは翻訳理論でした。
6ヵ月間、「早く終われ-」と思ってやってきましたが、いざ、次の課題がない状態になると、ホッとすると同時に、一抹の寂しさを感じる今日この頃です。
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2016.07.14 20:26 | 翻訳 | トラックバック(-) | コメント(4) |