屋根裏通信

在宅で細々実務翻訳をやってます。翻訳、英語の勉強、その時々の出来事などのんびり綴っています。

それまでも、やったりやらなかったりしていたのですが、今年の春頃から全案件対応にしてみました。

読上げソフトなどを使用して「耳からチェック」するという話も聞きますが、ワタクシ、耳は駄目(?)なんですよね。
どうも超短時間で集中力が切れてしまうようで。逆に、BGMは適度な生活雑音以外はNGという、音関連は本当に因果な性分(?)です。

でも、訳文の確認には、やはり「目から」以外のチェックは取り入れたいのですよね。

ということで始めた「音読チェック」、正直、訳文の質が上がったかどうか自分ではよく分かりませんが、始めてみて改めて分かったことがあります。それは「自分が読んでつっかえる(どこでブレス切りしてよいか、自分でも分からなくなる)箇所は、文意が正確に伝えられていない」ということ。特に、長い文で係り受けが曖昧な箇所は、かなりの確率で引っ掛かります(...というか、そういう訳文しか作れていないというか...)。でも、そういう箇所は(特に、自分は原文を理解して読んでいるので)黙読ではさらっと流してしまうんですよね。でも、たぶん初読者の読み手には「よう分からんかった」な訳になっているはず。

そんな訳で、音読チェック、ワタクシにはよいチェックになっているようです。


そんなワタクシの今の訳文作成手順は以下のとおり。

もと原稿を印刷する。
 ↓
Wordで、対訳原稿の元になる英語のみの原稿を作成する(和訳者なので、原稿は英語です)
 ・PDF原稿、PPT、上書き用Word原稿などの元原稿から、翻訳対象箇所だけを抜き出し、Wordにコピペする(ちまちまやります)。最終的にWord英語原稿への上書きやPPTによる納品を指定されても、必ず対訳原稿を作成します。OCRが必要な場合はFineReaderを使用します。
 ・コピペ時に、数字や単位が正しくコピペされていることを確認(普段の仕事は、数字、数値、企業名等はそのままコピペが基本なので、数字/数値の確認をしながら翻訳せずにすむよう、この時点でまず正しくコピペできていることを確認します)。
 ・翻訳時に原文が邪魔にならないよう、文字色を変更(10%グレー程度の薄い色に変更)。
 * S藤さんではありませんが、対訳原稿を作成する作業をする時間が取れないと思われる納期の案件は、涙を呑んでお断りするか、納期引き延ばし交渉をするかします(翻訳会社さん、スイマセン)。ワタクシの場合、自分の資産として、この形で対訳原稿を保存しておきたいというヨコシマ(?)な気持ちもあります。
 ↓
翻訳作業
 ・紙原稿を見ながら、原文の上段に訳文を作成していきます(パラグラフ単位でひとかたまり)。
 ・控えておいた方がよいと思う語句を、必要に応じメモやURLも含め、適宜Excelの対訳表に追加します。
 ↓
区切りのよいところで見直し
 ・内容がひとまとまりになるところで。だいたい2日に1回くらいの量。まだ疲れの溜まっていないその日の作業の1番始めに「見直し作業」をします(...それがすでに昼前という不健全な生活を来年はきっと改めます<キリッ)。
 ・見直し1巡目-数値、数字、製品名等、文には関係しない部分のみチェック。
 ・見直し2巡目-原文と付き合わせて内容をチェック。
 ↓
最後まで訳出と見直しが終わったら、日本語原稿を音読。
 ↓
Wildlightで原稿をチェック
 ・あくまでワタクシの場合ですが、全角・半角や表記を細かく指定されるソークラさんがあり、たとえば、「±」表示は全角にする/半角にするなど、翻訳会社さん指定のスタイルガイドと「ここは違う」「ここは同じ」という箇所がいくつもあって、いつもチェックに難儀していたのです。Wildlightを導入し、諸先輩の助けを借りて(というか、正確には『ほぼ先輩が作ってくれました』状態ですが)、ソークラ毎に一気にチェックができる辞書を作ってから、この最終チェックが本当にラクになりました(<Wildlightの回しものではありません<念のため)。「これもほしい」と思ったらすぐに辞書に追加できるのが嬉しいです。
 ↓
納品用原稿を作成
 ・Word上書き原稿やPPTで納品するものは該当原稿にコピペ。Wordベタ打ちで納品するものは原文を消去。
 ・対訳原稿は必ず自分用に残します。


翻訳祭のセッションを拝聴した後では、こうして曝すのも恥ずかしいしょぼい翻訳手順ですが、まあ1例ということで(恥)。
もう少し強化したいところ、省力化したいところもありますし(アナログSayoさんの改善内容なんで、たかがしれていますが)、Wildlightの辞書は、JTFのスタイルガイドも参考にもちっと補強したいなと思っていますので、そこは来年早期の課題としたいです。
関連記事
2016.12.13 22:08 | 翻訳 | トラックバック(-) | コメント(4) |