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2017. 06. 26  
個人的に「訳しにくいなあ」と思うことの多い単語です。サクセルフル、キライ。

どうしてかなあと考えながらずっと仕事をしてきたのですが、今回、トリセツで、大量の
After A has/have been successfully completed, Press B
(Aがsuccessfullly completedしたらBキーを押してください)
系successful / successfullyと戦う中で、「こうかな」と思ったことがありました。

「そういう記載を見つけた」ということではなく感覚的なことにすぎないので、間違っているかもしれませんが(<てか、たぶん間違ってる<ので読み流して)。

その前に、successfully (successful)の意味ですが、いくつか英英辞典を確認してみましたが、以下のコウビルドの説明が分かりやすかったので、そちらの説明をお借りします(他にも意味はありますが、私が「訳しにくい」と思うsuccessfulの意味ということです)。

Something that is successful achieves what it was intended to achieve. Someone who is successful achieves what they intended to achieve.
(「コウビルド米語版英英和辞典」)

また、安定の海野さんちからは英和の訳語をいくつかお借りしてきました。

うまく、首尾よく、上首尾に、無事に[事なく]、成功して[成功のうちに, 成功裏に]、まんまと、うまうまと、うまいこと、見事に、上々のできで、盛会裏に、盛況裏に、順調に、正常に、 《意訳》正しく
(「ビジネス技術実用英語大辞典V5」)

トリセツのsuccessful (successfully)は、「首尾よく」や「無事に」はしっくり来ず、この中では「順調に」「正常に」が一番近いような気がします。

それは、トリセツでは「その操作、成功して当り前」という暗黙の了解というか含みがあるからなのかなと、今回フと思ったのでした。
もちろん、失敗することもあるわけですが、トリセツ的には「こう操作したら普通は成功しまっせ」とポジティブに言いたいのではないかと思うわけです。少なくとも、私が作成者なら、まず「上手くいく(ホラ、簡単でしょ)」と言ってから、「でもね」という注意や警告を(そこは漏れなく)書く流れにしたいです(もちろんトリセツ作成にもルールがあると思いますが、素人的に考えるとそういう流れがよいかなということです)。「失敗する可能性もあるんですけど」的な弱々しいトリセツでは、「上手く行かんのちゃうか」と疑心暗鬼になってしまいそうです。ええ、ころっと騙されるくせに、妙に疑り深いところがある厄介な性格ですから。

でも、通常のcontextで使われる「achieves what it was intended to achieve」にはそのような含みはないような気がします。上手く行かない可能性がなきにしもあらずの状況でのsuccessというか。
なので、「無事に」や「首尾よく」を伴っても違和感がないような気がします。もちろん、前後関係にもよりますが。
でも、トリセツの「成功して当り前」の場合のsuccessfulに、失敗の可能性をソコハカとなく連想させる「無事に」は、やはりマズいような気がする。

というわけで、「成功して当り前」の操作と考えられるトリセツのsuccessful (successfully)には、「支障なく」「問題なく」「正常に」「順調に」などの訳語を選ぶことが多いです。

流れと状況がきちんと頭に入っていないと適切な訳語を選ぶことはできないので、一見簡単そうに見えて、実は奥深かったりするトリセツなのでした。やれやれ。
そのトリセツの終わりも見えた。ううっ、嬉しい。
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プロフィール

Sayo

Author:Sayo
医療機器の和訳も9年目。
老眼腰痛、最近は膝痛とも闘いつつ
翻訳人生をまっとうしようと奮闘中。
この頃になってやっと翻訳の奥深さ・
難しさ・楽しさが分かってきたような。
記事は「翻訳一般」多め、ときどき読書感想文、本業(医療機器)やや少な目。
(2019年4月現在)

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