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屋根裏通信

在宅で細々実務翻訳をやってます。翻訳、英語の勉強、その時々の出来事などのんびり綴っています。


翻訳フォーラム・レッスンシリーズのセミナー「辞書のホントの使い方~大辞典・学習辞典・英英辞典はここを読め~」に参加してきました。
詳しい内容が記載されたイベント情報はコチラ↓
https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/01nhqt10dfi13.html

セミナーで紹介された辞書・書籍・ウェブサイトなどの一覧はコチラ↓です。
http://fhonyaku.blog.jp/archives/80267988.html

すでにご存じと思いますが、帽子屋さんのブログ「禿頭帽子屋の独語妄言 side A」はコチラ↓
http://baldhatter.txt-nifty.com/


帽子屋さんの辞書の話は、これまで翻訳フォーラムのシンポジウムやJTFセミナーで何度か聞いていますし、辞書関連のブログ記事も適宜読ませていただいています。手元にはそこそこ辞書も揃いました。それで、今回はどうしようか迷っていましたが、月末の用事が延期になったこともあり、思いきって参加することにしました(下心は、もちろん、ある)。


イベント情報に「これまではどの辞書にも共通する汎用的な説明にとどまっており、どの辞書を使ったらどんなことが読み取れるのかという具体的・個別的な話までは至っていません。そこで今回は、翻訳者がよく使う辞書の特徴を紹介しながら、それぞれの辞書にどんな情報がどんな形で載っているのか、どう読み取ればいいのかを細かく解説します」とあるように、今回のセミナーは、これまでの「各種辞書とその特徴を(ざっと)紹介する」というものから、一歩も二歩も踏み込んだものであったと思います。


セミナーは、各辞書(英和・和英・国語)の序文当てクイズから始まりました。
各辞書に個性があり、そして面白い! これまでは海野さんと「英語基本語義辞典」くらいしか読んだことがなかったですが、時間を見つけて序文も読んでみようと思います。

特に、三省堂国語辞典第三版序文の「辞書は、ことばを写す〝鏡〟であります。同時に、辞書は、ことばを正す〝鑑(かがみ)〟であります。〝鏡〟と〝鑑〟のどちらに重きを置くか、どう取り合わせるか、それは辞書の性格によってさまざまでありましょう」という部分については、編者の縁者という参加者の方から、その趣旨についてもっと詳しい説明をいただきました。序文まで読むと、もっと背筋を伸ばして辞書を使わなければ、という気持ちにさせられます(ちなみに、私は、物書堂アプリとして三省堂国語辞典第七版を所持していますが、あとで確認しましたら、七版序文に加えて三版の序文も収載されていました)。


序文の次は凡例についてのお話。
凡例を知っているのと知らないのとでは、辞書を引いたときに得られる情報がかなり違うことを実感。恥ずかしい話ですが、意味をよく知らなかったものもかなりありました。凡例大事。


その後は、英和辞典(ランダムハウス・ジーニアス・新英和の三大英和辞典、リーダーズ&プラス、ビジネス技術実用英語大辞典など)、英英辞典(Cobuild、Longman、WordNetなど)、国語辞典(明鏡、三省堂、大辞林など)、類語辞典(日本語大シソーラス、類語例解辞典、デジタル類語辞典)の順に、それぞれの特徴の説明がありました。参加者も実際に例題の単語を引きながら、それぞれの結果についての解説を聞くという形でしたので、凡例や用例まできちんと読むことの大切さが実感できました。


個人的にはWordNetの見方をきちんと教えていただけたのが、収穫のひとつでした。実は私は、かなり前にWordNetをDLして使ってみたものの、使い勝手がイマイチだなと感じて、あまり使わなくなってしまっていたんです。それは、英語版と日本語版の統合版を日本語シソーラス的に使用しようとしていたからだということが分かりました。記事の最初に記した「参考資料一覧」のWordNetの項にも、ちゃんと「日本語シソーラスとしての使用は非推奨」と括弧書きされていました(恥)。上位下位という概念の考え方やラベルの見方を教えていただきましたので、これからは、もう少しちゃんと使用することができそうです。このWordNetの上位下位の概念は、デジタル類語辞典の同義・狭義・広義とちょっと似ているなと思いました。

それから、新和英大辞典の使い方も、自分の中で以前より明確になったような気がします。これまでは、「全文検索で用例から訳語(日本語)探し」という使い方しかしてこなかったんですけど、日本語単語を入力しての広い意味での語義確認もなかなか役に立ちそうだということがわかりました(実際に帰宅して両方やってみてスクショもとりましたので――そのうち――補足として記事を書こうと思っています<希望的観測<そのうちな)。


最初に帽子屋さんが仰ったように、これからは、オンライン辞書、CD-ROM(またはDL型の)辞書(の串刺し検索)、アプリ(物書堂など)、紙辞書、電子辞書などさまざまな媒体の特徴を知り、それらを駆使して辞書引きを行う、という方向に向かうのでしょう。
辞書の基本を抑えたら、自分の仕事環境、分野などにあわせて、辞書環境をカスタマイズしていく(どんな辞書をどのように使えば最短時間で最適な結果が得られるのかをよく考える)必要があるのだということを(いや、それ、当たり前と言えば当たり前なんですが)、改めて意識することができたセミナーでした。
頭も辞書環境も、もう少し整理しなければ。
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2019.10.01 22:54 | 翻訳祭・フォーラムetc.報告(2016-) | トラックバック(-) | コメント(0) |