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屋根裏通信

在宅で細々実務翻訳をやってます。翻訳、英語の勉強、その時々の出来事などのんびり綴っています。


「今ごろ読んでるんかい」(2009年初版発行)と言われそうですが、先日まで読んでました。2巡しましたので、来週から「リベンジ編」に進もうと思います。

ツイッターで、

付箋と蛍光ペン片手に、今更「日本人なら必ず誤訳する英文」を読んでいるのだけど、間違い多くて泣ける。文法と構文に注意して読むようになった積もりでいたけれど、まだまだ雰囲気で読んでいるのだと痛感。「もっときちんと身につけなさい」という天の声と解釈。でも凹む(泣)。

と呟いたのが、昨年の11月13日。
2巡に2ヵ月かかっているわけですが(毎日ホントにちょっとずつなの)、それくらいの進み具合だと、いい具合に内容が記憶から消えていて、新たな気持ちで問題に取り組むことができます(言い訳です、はい)。

2巡目でも、1巡目に間違った箇所の半分以上で、同じ間違いを犯してしまいました。きっと、そこが自分のもっとも弱い部分なのだと思います。途中からは、問題と越前さんの解説をノートに書き写すようにしました。忘れた頃にもう一度読み返そうと思います。
(蛇足ですが、1巡目に正解だった問題を2巡目に間違う、ということもありました。雰囲気で「こんな感じかな」と訳したら、たまたま正解したもので、きちんと文法を理解していたわけではなかった、ということですね。)

文法的な弱点はさまざまあれど、それ以前に、自分は「雰囲気訳」が多いということが分かりました。勉強会に参加するようになってからは、雰囲気訳をしないよう注意してきたつもりですが、まだまだ「もうひと調べ」「もうひと確認」が足りないときがある。
読みや文法的解釈が不十分であっても、前後の流れからそれなりに訳せてしまう。しかもその解釈で(大筋は)合っていたりするものだから、文法を甘くみてしまう――それは、自分の欠点であり甘さであるということを痛感しました。
こんなに、できない、なんて(震撼)。

英文を文法的にきちんと解釈し、特定の単語や表現が使われている意図を理解し、その上で正しく文脈をよみとる――そのどれが欠けても、著者の意を汲んだ(その思考の流れを正しく移植した)適切な訳文を書くことはできないのだという、あたりまえと言えばあたりまえのことを、「日本人なら必ず誤訳する英文」に教えてもらったような気がします。

というわけで、次は「リベンジ編」に進むわけですが、この本のカバーのそでに書かれた「誤訳を防ぐための3か条」が――あたりまえのこととはいえ――とても素晴らしいものでしたので、転記しておきます。

1. 常識を働かせて英文を読むこと。違和感を覚えたら読みなおし、ゆっくり考えなおすこと。違和感には、大きく分けて形と意味の2種類がある。
2. 自分の弱点となっている文法事項を知り、覚えるべきことは覚えること。文脈から判断できない場合、最後の砦は文法の知識である。
3. 「自分の持っている知識など、たかが知れている」と自覚して、つねに調べ物を怠らないこと。
(『越前敏弥の日本人なら必ず誤訳する英文 リベンジ編』越前敏弥)
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2020.01.23 23:57 | 翻訳 | トラックバック(-) | コメント(0) |

日本語タイトルは、ワタクシがその場のノリでつけてみました。
英語だけだと、「?」なタイトルですよね。

原書タイトルは、
『The Big Ones - How Natural Disasters Have Shaped Humanity (and what we can do about them)』 (Lucy Jones)

私が購入したのはコチラのペーパーバックですが、いくつか版があるようです。ペーパーバックはこれが一番安価。Kindle版は721円、Audibleは今なら0円です、0円ですよ、奥さま(2020年1月11日)。

原書は、勉強会のテキストや「これ読まな」(MUST)以外は、ヨコシマな下心(て何やねん<自分)を胸に(笑)、興味の持てそうな内容で、かつ翻訳書が出ていなさそうなもの(探し得るかぎり、ということですが)を選んで読むようにしています。原書を探すときは、必ず「なか見!検索」を斜め読みし、Amazon.comの書評を参考にします。医療系のノンフィクションを選ぶことが多いのですが(仕事柄、もあるけれど、もともと好きなジャンル)、これは、珍しく災害系(?)。「なか見!検索」で確認した目次に、関東大震災と東日本大震災が含まれていて、「外国人専門家の目からどのように見られているのだろう」と興味を持ちました。

著者Lucy Jonesは、カリフォルニア在住の地震学者。多数の論文を発表していますが、著作はこれが一冊目のようです。2016年にUnited States Geological Survey(USGS)を退いたとありますので(Wikipedia)、その後に書き上げたものだと思われます。原書を選ぶさいは、Referencesの充実具合も参考にするのですが、本書末尾のNotesやBibliographyも、しっかりしたものという印象を受けました(NotesとBibliographyは「なか見!検索」で確認できます)。

全12章の構成で、ヴェスヴィオ山の噴火による古代ローマ都市ポンペイの消滅から、東北大震災まで11の自然災害を年代順に取り上げ、その特徴、発生までの経緯、災害に際して人々がどのように行動したか、その災害やそのときの行動はその後どう活かされたのか(OR活かすべきか)を論じています。そして、最終章で、地震多発地帯(特にアメリカ西海岸)の住民や地震学者に何ができるかを考察するという全体の流れです。11の自然災害は、ヴェスヴィオス山の噴火、関東大震災、東北大震災の他に、ラキ火山の噴火(アイスランド)、アメリカの二つの大水害、ハリケーン・カトリーナによる水害など。

関東大震災の章では、震災以前、特に明治以前、日本で地震がどのように捉えられていたか(大ナマズが暴れているんだとか…)、明治時代に日本で地震学がどのように発展したか、当時の日本国民(特にもろに被害を受けた東京・横浜の人々)がこの天変地異をどのように捉え、また責任転嫁したかが、外国人視点ということもあるのか、淡々と書かれていてとても興味深いです。そして、(どの章もですが)ストーリーとして面白く読める。

また、ミシシッピー河畔の水害の章(だったと思う<付箋を貼り忘れた)には、大地震に比べて地味で世の耳目を引きにくいが、被害は膨大だというような記述があって、ここ数年の台風による災害を思い返してみると、本当にそのとおりだと思わずにはいられません。近年の災害の章には、地震学で予知できること・できないことについての記述もあって、これも興味深い。英語ですし専門用語もたくさん出てくるので、地震や堤防決壊などに関する記述は「なんとなく分かる」程度なのですが、文自体はそう難解ではなく、ワタクシのような地震学初心者も十分楽しめるものでした。
音読したので時間が掛かりましたが、黙読で読んだら、結構一気にいったんじゃないかと思います。

Amazon.comの評価は(高けりゃいいというものでもないとは思いますが)全89件、平均4.7とかなり高いものです(2020年1月11日)。

各地で災害が多発している現状を考えると、「日本でもそこそこ売れる本」ではないかと思います(もうどなたか翻訳中でしたらゴメンナサイ)。
万一、こちらを読んでおられる出版関係の方がおられたら、是非ご検討ください(この分野に強い方の翻訳、若しくは自然災害専門家の方の監修付きだと嬉しいかも>生意気言ってスイマセン>言うのはタダなので言うてみた)。
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2020.01.12 00:13 | 和書・洋書 | トラックバック(-) | コメント(0) |
[お断り]
本ブログの勉強会関連の記事は、(自称)管理人第1秘書が個人的に思うところを自由に綴っているもので、決して勉強会の公式見解ではないことにご留意ください。
(公式ブログ:「翻訳を勉強する会 in 大阪」)

――という前提で読んでください。
一部、妄想や寝言も入っているかもしれません。


思い返せば、昨年3月、東京での公開勉強会を終えて心身ともにボロボロになり、「もう決して公開勉強会はすまい」と誓ったのではなかったか。どうした、事務局、何を血迷った。

というわけで、2月29日(土)、大阪で、3回目となる「翻訳を勉強する会」公開勉強会を開催します。
詳細はコチラ↓↓↓
https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/0131ta10qxc04.html

始まりは昨年10月だったと記憶しています。
「翻訳を勉強する会」例会では、「読んで調べて解釈して表現した訳文を持ち寄って、全員が議論に参加し(場合によっては)議論を主導する」という当勉強会が目指す方向の萌芽が見え始めていました。いや、もちろん、それは一瞬の錯覚だったのかもしれせんが。であっても、そうした侃々諤々の議論は楽しい。「この楽しさをまた皆さんと共有したいですね、また公開勉強会どうでしょう」と口走った自分。そうだよ、元凶はおまえだよ。

もちろん仕事は「楽しい」ばかりではありません。けれど、「さまざまに調べ、原文を解釈し、最適な表現を探し、推敲を重ねる」というある意味贅沢な時間を過ごし、その結果をとことん議論し、「ああ楽しかった」と思えた経験は、その後の翻訳人生に確実に影響を与えてくれるのではないかと思うのです。たとえそれが一回限りの経験であっても。

というわけで、今回は、参加者全員に課題を提出していただくことにしました(オニかよ)。
申込み画面に課題掲載サイトのURLを記載しておりますので、公開勉強会に興味をもたれた方は、リンク先の課題をご一読ください。翻訳箇所は冒頭2段落と少なめですが、今回はその他に400字以内の全体要約課題を用意しました(これは私たち勉強会メンバーにとっても初めての取組みです)。なので、最後まできちんと読まなければ勉強会には参加できない仕様になっております。ご注意ください
(いや、こういうキビしい条件を出してきたのは、みな管理人さんだから。恨むなら管理人さんを恨んでください。そこのところ間違わないようにお願いします)

当日は、提出いただいた課題をもとに、グループワークを行う予定です(グループワークの内容は管理人さんの胸三寸なので、私たちもドキドキしているのだった)。
そのため、定員を少なめに設定しています。追加募集は予定しておりませんので、参加を検討される(命知らずの)方は、早めにお申込みください。

さて。
「課題について」の末尾には「当勉強会は答え合わせをする場ではありません。間違いを指摘したり、回答の優劣を比較したりする場でもありません。互いの回答を尊重し、どう読んだか、どう訳したかを議論する場です。難しめの課題に思い切りチャレンジしてください」と書かせていただいております。これは管理人さんの言葉ですが、勉強会メンバー全員の「訳文と議論に向かうさいの姿勢」でもあります。比較すべきものがあるとすれば、それは前回の自分、あるいは昨日の自分の英文解釈や訳文表現であり、他人の解釈や訳文ではありません。大切なのは「どれだけきちんと読み、訳したか」だと思っています。ですから、ベテラン翻訳者の方はもちろん、翻訳を初めて間もない方や学習者の方であっても「きちんと読み、訳し、推敲」します(するよう頑張ります)という方には、臆せず参加していただきたいと思っています。

最後に、課題"THEY ALL JUST WENT AWAY"についてひと言。
私も読んでみましたが、正直、読後感はあまりよくなかったです(笑)。好みもあろうかと思いますが、個人的には、課題じゃなかったら投げてますね。
(そういう感情的・皮相的な解釈をしちゃいけない、というのは、管理人さんからよく指摘される点ですが、正直な感想ではあります)
私自身も含め、多くの方が、ふだん「読み込む」ことは少ないタイプの文章ではないでしょうか。だからこそ、トライしてみる価値があるのでは。

文法的な解釈は別として、書かれた内容の解釈はひとつではないかもしれません(それもまた、多くの実務翻訳者が普段相手にする文書と違う点かと思います)。結局は、著者に聞かなければ「正しい」(という言葉は語弊があるかもしれませんが)解釈は分からないのかも。その著者解釈だって、『井上陽水英訳詞集』(ロバート・キャンベル)のインタビューの中で、キャンベルさんの解釈に対し、陽水さんが「(そんな風に考えたことはなかったので)ははぁー、ちょっと目からうろこ」と言っているように、著者自身ぼんやりとしか捉えていなかったということも、もしかしたらあるかもしれません。ですから、公開勉強会では、たとえば経験豊かな先輩がこう解釈しているからそちらが正しいに違いないと頭から決めつけず、「よくよく考えて私はこう解釈した」ということをキチンと言葉にしていただけたら嬉しいです。そこからまた議論が広がっていくかもしれません。


――といろいろ書いてまいりましたが、がっつり準備をした上での議論、とても楽しいものです。他の方の発言に「おお、こんな視点もあったのか」と瞠目させられることもしばしば。時節柄、課題に取り組む時間を捻出するのは容易ではないと思いますが、半日、一緒に悩み、考えてみませんか? 皆さんのご参加をお待ちしております。
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2020.01.06 23:28 | 勉強会 | トラックバック(-) | コメント(0) |