屋根裏通信

在宅で細々実務翻訳をやってます。翻訳、英語の勉強、その時々の出来事などのんびり綴っています。

ちょっとご無沙汰いたしました。
天敵が相手ですので、なかなか筆が進まなかったりしたのでした。

Sayoが統計と初めてきちんと出会ったのは、今から6~7年ほど前のことです。
その頃医薬翻訳の通信講座(6ヶ月)を受講したということを、「5月の総括」という記事で書いたと思うのですが(も少し下に「コチラ」としてリンク貼ってあります)、その時が始めてだったのでした。それまでも、「医薬分野の翻訳をやりたい」と独学でちまちまと勉強しておりまして、医薬翻訳と統計が切っても切れない仲であるらしいことは読み知っておりましたが、それまでは、医療にとって統計が如何に大事なものであるかということを、全く理解していなかったのですね。ただ、言い訳っちゃあ言い訳ですが、1998年~2002年頃の「通翻ジャーナル」(当時アメリカ暮らしだったSayoと翻訳の世界を繋ぐ唯一の架け橋だった<大袈裟)には、「医薬翻訳」が特集で取り上げられることはあっても、その中で「医療統計」も大きく取り上げられることはなかったような気はするのよね。いや、ただの言い訳です、すいません。

その通信講座では、最初の2回で、論文の2分の1程度の量を和訳しました。ので、当然、P値とか「有意差あり」とか、医療統計でお馴染みの語句や内容が出てきます。当時の自分の訳文を読み返してみると、一応正しい訳語は使っているものの、前後の文脈をきちんと理解して書いているわけではないことがもろ分かりで。いやもう、「顔から火が出る思い」とはよく言った。日本語、素晴らしい。

解説では、講師先生が、統計について、かなりの時間(正確には「行」ですが)を割いて説明して下さいました。
・なぜ統計解析をするのか。
・P値&有意差有りの意味。
・帰無仮説の棄却により対立仮説が実証される。
主なところはこんなところです(昔のこととはいえ、通信講座の内容に関することですので、あまり詳しく書けないことご理解ください)。
この解説が、その後Sayoが統計を独学していく上での原点になりました。5月に「よし、医薬翻訳やるぞ」と決心した時、統計のおさらいは、まずこの解説から始めたくらいです。

その後、医薬翻訳のトライアルを受けるまでに、コチラの記事に記載した書籍を2巡ほどし、ICH E9の対訳を読んで、「何となく統計の基礎は分かったつもり」になったりしたのでした。トライアルにも統計は出てきましたけれど、ラッキーにもと言うべきか、「的確な訳語を選択できればよし」(「AAAにはBBB手法を用いた」)的レベルでした。

そして、実際に医療機器関連のお仕事を頂くようになって4ヶ月。
全く天敵と遭遇しないというわけにはいきません。そして、分かったことは(今更再確認と言うべき?)やはり統計は難しいということ(←へたっているようです)。
私の頂くお仕事は、CIOMSとかCTR/CSRとかSOPなど略語で呼ばれるものや論文といったオーソドックスなものはまずなく、ナントカ試験報告書、ナントカ試験手順書、ナントカ使用説明書といった、「対象物が医療機器に変わっただけで、やっていることは機械電気基本」な内容が殆どなのですが、それでも、「舐めんなよ」(?)的に、ちらちらと統計に関する記述が出てきます。正直、「分かったつもり」の基礎だけで何とかなったことは、これまで一度もありません。

そうやって、ひたすら調べる日々が続いております。

(Sayoの仕事に限ってということですが)多少傾向的なものがあるとすれば、「カイ2乗検定」「線形回帰」、それからこれは統計とは言えないかと思いますが、「診断精度」に関する記述に複数回出会ったかなあ、という感じです。(診断精度についてはhttp://www.asca-co.com/nuclear/2010/03/post-25.htmlの記述をご参照頂ければと思います)。後は、「AAAの測定にはBBB法を用いた」的な文章の「BBB法」の訳語をひたすら探す、という感じでしょうか。
それから、統計においては、regressionは一般的に「回帰」と訳されるのですが、素直にregressionと出てきてくれればよいものを、regressedと動詞として登場したりすることもあり、その場合訳語は「回帰した」でいいのか? という(たぶん)基本的なことを確認するために、多大な時間を費やしたりすることもあります。そんな動詞、Sayoが読んだ書籍には載ってなかったし。

というわけで。
たかだか4ヶ月医薬翻訳(しかも「医療機器」です)をやらせて頂いただけのSayoが言うのは、「早すぎ」&「説得力なし」であろうとは思うのですが(ってことで、いつものように「参考程度」でお願い致します)、医療統計について言えば、初学者は、何冊か関連本を読んだ後は、実際に自分で英語の文献を訳してみる作業を暫く行い(たとえば論文のmethodの統計に関する部分を訳すとか)、その後、再び、今度は別の統計関連本(たとえば医療統計に特化した書籍とか)を読むという方法を取るのがいいのじゃないかと思ったりしている今日この頃です。
今は、ちょっと忙しくさせて頂いていますが、これまでの例からすれば、Sayoには絶対にまた閑散期が訪れるはずなので、そうしたら、もう一度、医療統計関連の本をきっちり読んでみようと思います。

やっと「天敵」の記事を書くことができてホッとしているSayoです。
もう、あの数式何とかしろよって感じ。ただでさえ老眼なんだから(←よくよく考えてみれば、というかよくよく考えてみるまでもなく、そこに相関はありません)。

SayoのBackgroundについては「はじめに」カテゴリの記事をご参照ください。
2011.11.01 20:48 | 翻訳 | トラックバック(-) | コメント(8) |

リスノさん、まいどです~。
なぐさめだなんて、とんでもないっ。リスノさんは、お仕事もしてらっしゃるし、勉強も本当に良く頑張ってらっしゃるし、私の方こそ触発されます(<されるだけかい<自分<いや、中々毎日の雑事が・・・<言訳)。きっと、自分で思う以上に基礎体力も翻訳体力もついてきていらっしゃるのだと。でも、自分では、日々の変化はなかなか分からないですもんね。やっぱり大事なのは「継続」だと思うので、少しずつでも、お互い頑張りましょうです。
ではでは。

2011.11.04 11:47 URL | Sayo@ #- [ 編集 ]

おはようございます~。
Sayoさんのお返事をふむふむとうなずきながら読みました。ありがとうございます!きっと「英文読み基礎体力」があってこそ「翻訳体力」がついていくのかな、とも思いました。なぐさめていただきましたし(笑)、まだ自分は英文読み基礎体力をつける段階だと思いますので、数年後に力がついていることを希望しつつ時々の論文読みを続け、そして時には翻訳体力をつけるべく訳してみたいな、と思いました。納期がないのであくまでも願望レベルですが・・・(^_^;

2011.11.04 10:45 URL | リスノ #- [ 編集 ]

リスノさん、まいどです~。
いえいえいえ、論文読みでも、ちゃんと力はついていると思います。ただ、それは、「英文読み基礎体力」のようなもので、翻訳体力とは少し違うのかなと。あ、これ、私の場合ですが。調査中に英語の文章を読まないといけないことも多いですから、「英語読み基礎体力」も翻訳には必要と思います。速く読めて理解できるにこしたことはないですもんね。でも、こういう基礎体力ってなかなかはっきりと分からないものなので、「力ついた」と実感するには年単位の時間が掛かるかもしれません。「自分で訳す」と「ひと通り読む」の両方がバランスよくできれば一番よいのでしょうね・・・って、全て自戒です。私もまだまだなんで、実はここでエラそーなことは言えないことを白状して、こそっと去ります。

2011.11.03 17:38 URL | Sayo@屋根裏 #- [ 編集 ]

こんにちは(^^)/
論文を「読んで何となく意味を理解するだけ」というコメントを読んで、まさに今の私だ!と思いました。無料の論文(英語も日本語も)を読むことを最近時々しているのですが、確かに量をこなしてその世界に入り込むことはできているかもしれませんが、力がついている実感はないです。Sayoさんのコメントを読んでぎくりとしました。毎回は難しくても時々はじっくり読み込み、時には訳してみる練習をするのがよいのかも、とか反省しました~。

2011.11.03 12:20 URL | リスノ #- [ 編集 ]

bettyさん、再コメントありがとうございます~。
「ナースの・・・」はもともと別宅(図書館)にあったものです。大きな図書館なんで、統計に関する書籍も結構たくさんあるのですが、医療統計も一般的な統計も「統計を勉強している人/仕事で使っている人」用の、見るからにゲンナリする内容のものが殆ど。その中で「ナースの・・・」が唯一「私でも読み切れそう」と思ったものだったのでした。ご参考まで。
私も、論文をがっつり読もうとしては挫折し・・・を繰り返し、その後は「読んで何となく意味を理解するだけ」の時期もありましたけど、これは、「量を読む」練習にはなっているんでしょうが、ハッキリと「力がついた」と実感するには至りませんでした。統計の勉強と考えて読むなら、methodとresultsの統計関連の部分数行zずつを訳してみる、というやり方もアリかもしれないですね。
私は、翻訳を仕事としてはいましたけど、「医薬翻訳やりたい」と思ってから実際にお仕事を頂くようになるまで(さまざまな紆余曲折はありましたけど)10年以上掛かっていますからね。気長に頑張って下さいませ(ただし、私のように「頑張る」ことが目的になってしまわないよう、気をつける必要はあると思いますが)。
あ、とど(←他の呼び方はないんかい・・・)は、もう夜間の咳は殆どなくなりました。ご心配ありがとうございます。bettyさんも、体調崩されませんよう。

2011.11.03 11:14 URL | Sayo@屋根裏 #- [ 編集 ]

まいどです~♪
たくさんアドバイスくださってありがとうございます。
E9、プリントアウトして放置してあるので、今の統計本シリーズが終わったらさっそく並べてやってみます♪
「ナースの統計学」は、私も手にとってから買いたいのが本音ですが、Sayoさんおすすめということで!買っちゃいます、なんて^^ また読後レビューしたいと思います。

>納期がないんで、永遠に終わらなかったり

あぁ、わかります…w NEJMを一応読んでいた時期があったものの、まさに永遠に終わらず飽きてやめちゃいました^^;

状況的にしばらくはトライアルを受けることができなさそうなので、ここは腰を据えて統計サマと向き合いたいと思います。

いよいよ今年も残り2ヶ月。お互いに健康に気をつけて頑張りましょう!(ご主人様も早く本調子に戻られると良いですね。)

2011.11.03 09:21 URL | betty #- [ 編集 ]

bettyさん、まいどです~。
bettyさんが紹介してくださっている統計関連の書籍も、実は「よさそうだな~」と思って見ているんですよ。でも、次の統計本は手に取って中身を確認してから買うゾ、と自制しています(インプラントで懐寒いしね)。
ICHは英日両方をプリントアウトして、並べて読みました。その後、「これは」というフレーズを対訳で秀丸に登録しているんですけど、今鋭意中断中です。最後がGlossaryなので、何とか最後まで入力したいんですけど、なかなか。私の場合、この対訳が仕事で活躍することはあまりないんですけど、でも、E9はやっぱり基本だろうと思うので、時間がある時に並べ読みしてでおかれたらいいと思います。
これは統計だけに限らないのですけど、自分には「基礎知識習得→実地→知識まとめ→実地→またまた知識まとめ→実地・・・」の繰り返しが一番あっているなあと思います(実地は実際のお仕事が一番いいんでしょうけど、ヒマな頃は、NEJMから自分で面白そうな論文を選んで読んだりしてました<納期がないんで、永遠に終わらなかったりしますけど)。あ、これも、参考ってことで。なかなか理想通りにはいかなくて「実地」「雑事」「実地」「雑事」…の繰り返しな今日この頃です。
長々とすいません。ではでは。

2011.11.02 13:58 URL | Sayo #- [ 編集 ]

今、統計をやっているので励みになりました^^
ご紹介の「ナースのための統計学」とICHのE9比べ読みをして、過去に受けた医薬翻訳講座復習(訳してみる)をやる、と流れを決めました☆

いやぁ、時間かかりそう~ ただでさえ亀ペースなのに…; さて、今からちょこっと勉強します!

2011.11.02 09:07 URL | betty #- [ 編集 ]













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