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2011. 02. 08  
生産関連の翻訳で時々お目にかかる「ものづくり」という言葉。
オンサイトでの翻訳が生産部門だったこともあり、
この言葉に遭遇した回数は数知れず。

実は単純に「ものをつくる」だけではないらしいこの言葉。
オンサイトでお世話になった社員の方の中にも、
「『ものづくり』を別の言葉で説明して貰えませんか」
とお願いすると、沈黙、のち
「そのまま訳しといてくれればいいです」
と逃走を図る方がたくさんおられました。
皆さん、
“感覚としては分かってるんだけど、いざ説明するとなると、うーん・・・”
という感じでした。

まあそのようなわけでしたので、
オンサイト翻訳では「そのまま」monozukuriとして放置するか
(それだけで通じるやろと思われる相手先の場合)
Monozukuri (  ) とカッコ書きで短い説明をつけるか
(monozukuriだけでは「???」かもしれない相手先の場合)
でしのいできたのですが、
自分自身もネット情報で大雑把に理解している程度なので、
自分の書いたカッコ書きの説明には、
一抹以上の不安と多大な不満を抱えていたのでした。

なので。
昨年、在宅のお仕事で、縁あって再び「ものづくり」という言葉に遭遇した時、
もっとしっくりする言葉はないかと、
例によってネット放浪の旅に出てみたのでした。

“monozukuri is” Japanese などをキーワードにググってみると、
かなりの数のサイトがヒットし、
“monozukuri”という言葉そのものも、
kanbanと同じように、スペルアウトとして市民権を得つつあるのかなあと思いました。
「ものづくり」の根底にある日本的精神も含め、
分かりやすく説明していてあるサイトもあり、参考にさせて頂きました。

ものづくりとか、5S3定の説明とか、チョコ停とか、帽子とか
現場の日本語にはずいぶん泣かされました~。
(って、どの分野でもそうですよね)


それから、もうひとつ、よく泣く言葉が
「人にやさしい豊かなまちづくり」

グループで市の広報誌の英訳(ボランティア)を行っているのですが、
(といっても、ほとんどのメンバーが翻訳を仕事にされている方ではなく、
英訳の勉強の意味合いも兼ねたものです。成り行きで参加させて頂いてます)
そこに時々登場する、美しくも厄介な日本語がコレ。
これまた、感覚的には何となく分かるけど・・・ってヤツです。

「まちづくり」はcommunity developmentという語がよく当てられるようですね。
ためしに”community development” “township”でググってみますと、
海外の自治体のウエブサイトの説明にも、
日本の「まちづくり」と似た意味のことが書かれておりましたので、
とりあえず北米出身の方には、この言葉で意味を汲み取って貰えるのかなと。

で、「豊かな」はとりあえず置いておいて(healthy & prosperousとか?)
「人にやさしい」ですが。
個人的には「誰もが安心して安全に快適に住める」くらいの意味と思っています。
(それでも、十分長い説明必要やん)
でも、文脈によっては、
実は「高齢者や障がい者にやさしいまち」
ってことを強調したいのかなあ~と思われる場合もあったりするので、
安易に使用されている「人にやさしい」は要注意です。

げに恐ろしきは日本語なり。
(ま、だから楽しかったりするんですけどねー)

SayoのBackgroundについては「はじめに」カテゴリの記事をご参照ください。
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プロフィール

Sayo

Author:Sayo
医療機器の和訳も9年目。
老眼腰痛、最近は膝痛とも闘いつつ
翻訳人生をまっとうしようと奮闘中。
この頃になってやっと翻訳の奥深さ・
難しさ・楽しさが分かってきたような。
記事は「翻訳一般」多め、ときどき読書感想文、本業(医療機器)やや少な目。
(2019年4月現在)

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