屋根裏通信

在宅で細々実務翻訳をやってます。翻訳、英語の勉強、その時々の出来事などのんびり綴っています。

私の守備範囲は医療機器で、各種試験報告書、文献、SOPなどの和訳が殆どです。それでも、FDAへの申請に関する語句(510(k)、PMA、30-day Noticeなどなど)にお目に掛かることは決して稀ではなく、その都度、Google検索でしのいできたのですが、常々、FDAの申請に関する参考書がほしいなあ、と思っていたのでした。定訳がないらしく、まず内容をきちんと理解するために、FDAの該当するHPに当たるしかない場合も多く、その結果、「君の言いたいことは何となく分かるよ、分かるんだけどね」状態で、脳味噌を沸騰させながらすごすご引き下がることもしばしばでした。

今回、またまたFDAの絡む、量も多いけれど納期も少し長めのお仕事を頂いたので、訳出作業に入る前に、ちょっと気合を入れてAmazonさんを探してみたりなどしました。

まず、釣餌に掛かったのは、「最新 医薬品・医療機器 FDA申請・査察対応の留意点」(2011年)だったのですが、何と言っても出版元がヤバい(「情報機構」さん)。別に怪しい会社という訳ではありません。Amazon検索で引っ掛かることも少なくない、その意味では実務に即した書籍を提供して下さる、何かと書籍目次にお世話になることの多い(?)出版元です。医薬関連の通信講座も随時開講して下さっています。
し~か~し~、何と言っても書籍1冊のお値段がヤバい。この書籍も72450円という「転記ミス(ゼロ1個多い)ではありませんか」と版元が情報機構さんでなければ我が目&誤植を疑う、なかなかに宜しいお値段でしたので、目次で我慢することにして退避しました(目次を確認した結果、すべての情報は必要なさそうな感じでした)。

次に掛かったのは、「医療機器の知識―FDAの承認審査プロセス」(薬事日報社、2008年)。「9690円より(出品者から)」というお値段は、情報機構さんの高値洗礼を浴びた後の交感神経優位の身には、十分許せるお値段のように思われます。でも、出版社さんのHPを確認してみましたら、本書の元値は3000円+程度で、現在は在庫切れで入手不可能であることが分かりました。Amazonでは中身検索ができるのですが、内容的には「あってもよいかも」な感じでしたが、縦書きなのが「・・・(ちょっと読みにくいのよね~)」。「あってもよいかも」に元値の3倍は払えません。という訳で、一応、「ほしいものリスト」に保管。

次に「FDAの事典―Food and Drug Administration 第2版」(薬事日報社、2006年、3360円)を釣り上げました。「画像はありません」表示なのが何とも不安を掻き立てますが、出版社さんのHPのあまり愛想よいとは言えない書籍説明を見る限り、コンパクトに色々な情報が詰まっている感じです。

ということで、今回は何かしらの書籍がほしいと思っておりましたので、この本を購入してみたのですが、これが(今回、申請に関するかなりの語句と対峙しなければならないSayoにとっては)予想を超えるヒットとなりました。医薬品、生物製品、医療機器、食品等すべての分野を網羅していますので(FDA&FDA内の個々のセンターの簡単な説明 → 用語集の形で申請の種類などを説明(医薬品、生物製品→医療機器→食品、動物用医薬品)→ 図表資料 → 索引)、個々の情報量は限られていますが、個人的には、医療機器の申請に関してひと通りの情報が得られ、「どんなキーワードでググったらいいのか」「FDAのHPのどの部分を、気合いを入れて読めばいいのか」ということが分かるだけでも、かなり助かっています。巻末索引がかなり充実しているのも嬉しい。

そんなわけで、「これ1冊あればすべてOK」という訳にはいきませんが、「1冊手元にあってもいいかも」的書籍と判断しましたので(←注:かなりの独断と偏見が混じっています)、ブログで紹介させて頂くことにしました。
2013.03.02 22:10 | 辞書・参考書 | トラックバック(-) | コメント(8) |

ちょりーたさん、まいどです~。

欧州関係は、本にまとめられるほどキチンと網羅的に理解している人が少ない、理解している人はいるけれど本として売れるだけの需要がない、あるいはFDAほど元情報がきちんとまとまっていないとかあるのかな、とフと思いました(いや、素人の勘ぐりですけど)。あと、私の場合は、こなした案件量も少なく「こんな情報がほしい」という部分が、まだ固まっていなかったりするので、サーチしても見逃しているかもしれません。耳打ち歓迎。私も、万一何らかの情報が得られたら、鋭意横流しさせて頂きまする。
ではでは。

2013.03.04 12:23 URL | Sayo@屋根裏 #- [ 編集 ]

ギョーカイ指定図書…Sayoさん面白すぎ~!まあ、良いものは売れるということですな。

欧州関係の情報は私も断片的にしか入手できなくて、Sayoさんと同じく体系的に仕入れたいなと思ってるのですよ。なんせ隙間産業従事者なので、「こんな本欲しいなあ」というのはいろいろあるのですが。

何か情報つかんだらSayoさんに耳打ちしますね。

2013.03.04 08:56 URL | ちょりーた #- [ 編集 ]

ちょりーたさん、まいどです~(<これしか言えないらしい)

そ、そうだったのか。皆さんがご存知ということは、本書はギョーカイ指定図書(?)で、知らない私はもぐりだったのですね(がっくし)。でも、本当、このお値段でこの内容は嬉しいですよね。私も3版出たら、また買うと思います。「医療機器の知識…」は、これ以上値が釣り上がらないことを願いつつ、改訂を祈ります。

> 私の場合、イタリア語の案件など多いので、「EMA(欧州医薬品庁)の事典」とか出してほしいなあ…無理か。

す、すごい。多言語できるちょりーたさん、マジ尊敬です。私は、これまで欧州の規制が絡む案件は殆どなかったので、Googleですませてきたんですけれど、少し前に、医療機器関連会社でお仕事をされていた方から、「欧州は規制が厳しい」というお話をちらっとお聞きして、欧州関係の情報ももう少し体系的に仕入れたいなと思う今日この頃です(<その前に今の案件が先という説もある)。

2013.03.03 18:28 URL | Sayo@屋根裏 #- [ 編集 ]

「FDAの事典」重宝しますよね。第1版を持っていたのですが、やはり最新のものを手元に置いておきたかったので第2版も持ってます。安いですしね。「医療機器の知識…」も持ってますが、9690円で出品されてましたか!じゃあ金に困ったらこの本を売って…いや、売りませんけどね。

私の場合、イタリア語の案件など多いので、「EMA(欧州医薬品庁)の事典」とか出してほしいなあ…無理か。

2013.03.03 17:08 URL | ちょりーた #- [ 編集 ]

tomokoさん、まいどです~。

おおっ! そうでしたか! 
お薬についてもひと通りきちんと知っておきたいので、その意味でも、この本は本当に嬉しい1冊です。今回の案件は、最初にがしっとこうした申請に関する記述があるので、(まだ始めたばかりなんですけど)いきなり本書に助けて貰っています。
レモネードさん情報では、2冊目の「元値3倍」も良書のようなので(同じ石居先生の著作です)、各所、要チェックですね(在庫切れになっているのは、改版を作成中か、と密かに期待)。

ではでは~。あとでコメントにお邪魔します。

2013.03.03 13:21 URL | Sayo@屋根裏 #- [ 編集 ]

レモネードさん、まいどです~。

そうなのですよね。2冊目は、医療機器に特化されているのでとても気になっているのです。安値で出ないかどうか、定期的にチェックしてみます(←金の亡者)。どちらも、発行されて暫く時間が経っていますので、そろそろ改訂してほしいところです。

じほうの雑誌、チェックしてみました。こんな雑誌、あったのですね~。もぐりのSayoは知らんかった。レモネードさん、なんのかんの言いながら、よくアンテナ張って勉強されているではないですか。Pharm Techの他に「医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス」さんにもちょっと惹かれてしまいました。医薬品にせよ、医療機器にせよ、申請と切り離すことはできず、そちらも勉強していかないといけないのが、大変じゃ~・・・って、もちろん、どんな分野の翻訳をするにしても、そうなのでしょうが。

ではでは。

2013.03.03 13:13 URL | Sayo@屋根裏 #- [ 編集 ]

Sayoさん、なんという偶然。
昨日、その「FDAの事典」がうちに届いたのですよ。
もちろん十六茶さんのおすすめ本です。
ごめんなさい、私の発注ミスでタイミングが遅くなりました。ちゃんと届いていればもしかしたらSayoさんの資料探しの助けになっていたかもしれないのに。。。

私のブログでも紹介しますが、Sayoさんのブログにリンクを貼らせてくださいね。

2013.03.03 11:24 URL | tomoko #- [ 編集 ]

2冊目と3冊目は私も使用しています。
第2版がでていたのですね!情報ありがとうございます。
情報機構はもちろん目次を眺めるだけです(笑)。
「医療機器の知識―FDAの承認審査プロセス」は偶然今、受注案件で使用しておりました。医療機器に特化した内容でこちらもよいですよ。たま~にブックオフライン等で中古がでるときもありますが、近いうちに新版がでるといいですね。FDAといえば石居さん、という感じですが、ときどき縦書き本があるんですよね。不思議・・・。

FDA査察などは、雑誌のPHARM TECH JAPAN(じほう)でときによい特集をみかけました。

お邪魔しました。

2013.03.03 01:22 URL | レモネード #7av6LuR2 [ 編集 ]













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