屋根裏通信

在宅で細々実務翻訳をやってます。翻訳、英語の勉強、その時々の出来事などのんびり綴っています。

参考書とフィギュアスケート以外のハードカバーの本は買わない(狭い我が家そんなに買ってどこに置く&そんなに買ってどう処分する<父蔵書で苦労中)と自らを戒めて久しいSayoですが、禁を破ってのハードカバー買いです。

東京五輪からロンドン五輪までの日本女子バレーの軌跡を、資料や選手/監督へのインタビューをもとにまとめたもの。

約1年前、「オリンピックな日々」で、「女子バレーの竹下選手にメダルを取らせて上げたい」と書いたかと思いますが、その中で引用したNumberの記事の作者の手になる本ということですから、これはもう、万難を排して(←相変わらず大袈裟です)買わずにいられないではありませんか。

中身の方は、吉井氏がこれまで様々な媒体に発表してきた記事が中心になっていますので、全体的にちょっと散漫というかまとまりない感がないでもないですが、ロンドン五輪の描写に始まり、その後東京五輪に戻って、年代順に各時代の監督や選手たちにスポットを当て、五輪(+W杯等の国際試合)を追っていくやり方は、素人にも分り易く、内容的にもかなり読み応えがありました。「オリンピックな日々」で触れた「敗北を抱きしめて」も、もちろん含まれています。

私は、今でこそ、身も心も(?)フィギュアスケートに捧げておりますが、大学時代は、バレー好きの友人に引き摺られて、日本開催のW杯や日本リーグ(当時)に何度も足を運んでおりまして(箕面のサントリー体育館の練習見学に付き合わされたこともあるよ)。というわけで、本書中の多くの名前に馴染みがあり、本書には、「そうそう、そうだった」「ほお~、本当はそうだったんだ」と細かい部分でも楽しませて貰いましたが、「女子バレーは、とりあえずロンドン五輪」の方でも、それなりに興味深く読むことができるのではと思います。

「天才セッター」と呼ばれた中田久美さん、「世界最小最強のセッター」と呼ばれる竹内佳江さん。彼女たちの判断力や人を見抜く力には非凡なものがありますが、本書を読むと、それは決して天賦の才能ではなく(もちろん「持って生まれた才能」の部分もあるでしょうが)、経験と練習量に裏打ちされたものであることが分ります。

たとえば。

今は取り壊されてしまったが、日立の体育館には一箇所だけ、床が白っぽく変色した場所があった。中田が一人でトス練習を繰り返した場所だ。中田の大量の汗が、床を変色させてしまったのである。だが、床を変色させるほどの汗の量は正直だった(本文129頁)。

(スポーツに限らずですが)どの分野でも一流と呼ばれる人々は、やはり、それだけのことをなさっているんですね。

ロンドン五輪を戦った全日本チームは、(個々の選手の力量はいずれにせよ)チームとしては、過去の全日本チームより確実に強いのではないか、と思います。もちろん理由はいくつもあるでしょうが、「自ら考える」「メダルを獲ることが現実的な目標で、どうしても勝ちたい、メダルを獲りたいという強い気持ちがある」という点も含まれるだろうと。
「どうしてもやりたい」という強い気持ちがあり、それが「夢ではなく目標」であり、「その実現のために自分に最適の方法を考え実践する」というのは、まんま「翻訳を仕事に」だよなあと、今日もどうしても話を翻訳に繋げたいSayoなのでした。ま、どちらも力仕事(?)だしね(<てそこかい<自分)。


この「読書感想文」偏重の流れを何とかしたい今日この頃ではありますが・・・暑くて頭がまわらん。
2013.07.11 15:27 | 和書・洋書 | トラックバック(-) | コメント(4) |

ちょりーたさん、まいどです~。私は図書館と文庫化→Book Off105円オフ待ちの日々です(どんだけ貧乏性やねん<自分)

>田村明子さんの「氷上の舞-煌めくアイスダンサーたち」

おおっ、私その本はまだなんです。その前の分までは揃えた(?)と思うんですが。この頃では、たくさんの記者さんがフィギュアスケートのコラムを書かれるようになり、興味深い記字も多いですが、ひと昔前は、フィギュアと言えば田村明子さんでしたね~。

> 「読書感想文」偏重の流れもそれはそれで面白いので、このまま流れに乗っていくのもよろしいかと。

今、結構マイブームなんです・・・(それはそれでマズいぞ<自分)

2013.07.12 13:36 URL | Sayo@屋根裏 #- [ 編集 ]

Tomokoさん、まいどです~。
竹下さん、めっちゃ男前ですよ。でも、本書を読むと、それも、挫折を乗り越え努力を重ねて身につけた男前だなあという気がします。次の正セッター候補はまだ10代のようです。どんなセッターに成長してくれるか楽しみですね。

一流アスリートの考え方やスポーツの世界は、翻訳的に示唆に富んでいるというか、翻訳との共通項が多いような気がします。勝手にこじつけている部分も多いですが。だから、という訳でもないんですが、スポーツドキュメンタリーは結構好きです。

2013.07.12 13:30 URL | Sayo@屋根裏 #- [ 編集 ]

「参考書とフィギュアスケート以外のハードカバーの本は買わない」って・・・私と同じだ~。本は放っておくとどんどん増殖してしまうので、図書館で借りることを徹底しています。最後に買ったハードカバーは田村明子さんの「氷上の舞-煌めくアイスダンサーたち」。

「読書感想文」偏重の流れもそれはそれで面白いので、このまま流れに乗っていくのもよろしいかと。

2013.07.12 09:43 URL | ちょりーた #- [ 編集 ]

竹下、一番好きでした!
男前な感じが最高。
負けん気の強さがにじみ出てくるプレーに酔わされました。

スポーツ選手のがんばりと自分の翻訳へのあがきを重ね合わせて見ているところは多分にあると思います。
結局いつも自分の仕事のことを振り返ってしまうのですよね~。

2013.07.12 09:36 URL | tomoko #- [ 編集 ]













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