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2013. 09. 09  
日経新聞9月5日夕刊「風韻」 俳優・古田新太さんの言葉より

「やれる?と聞かれたらやれる準備をしておかないと。努力不足のやつらって多いと思う」

劇団☆新感線の看板役者さん(でいいんでしょうか?)。TVにもよく出演されています。最近では「あまちゃん」の大物プロデューサー役が記憶に新しいところ。私は、たまに見るくらいなんですけど、それでも、嫌なヤツを時にお茶目に怪演中。

インタビューの中で、うそぶくような、どこか冗談めかした受け答えの中でポツリともらしたのが上記の言葉。

大阪芸大ではミュージカルを専攻し(ええええっ、知らなんだ~)、演劇部の練習の他にバレエのレッスン(!)、バンド、ブレークダンスも経験し、今でも歌や踊りはお手の物で、激しい殺陣からギター演奏まで何でもこなすという記述に続き、「できた方が得でしょ、僕は(俳優の)エリートコースを歩んできた」とうそぶいた後での爆弾(←個人的に、という意味ですが)でした。



この夏、「日々一見無駄ですぐには仕事に繋がらないと思われる勉強」を続けておりまして。苦手なツール使用による作業の効率化を後回しにしていることもあり(まあ、酷暑PC熱中症頻発により、夏はダウンロード系の効率化は実際問題無理なのですが)、「勉強は必要だから」と自分に言い聞かせつつも、「それは自分や周りへの言訳に過ぎないのか」「現状を変えるのが嫌なだけではないのか」と自問自答しながら黙々と勉強する日々が続いて、気分は乗らず、暑さも手伝ってかなりだれていました。基礎知識の習得には、目に見える成果はなかなかありませんしね。

そんな時に、平手打ち喰らわされた感じ。しかも、あの荒巻(役名です)に。

私が一番したいことは、やはりこれなのだと。「この案件できますか?」と聞かれて、「できます」と答えられる分野を広げること。難解な専門知識を知っているのではなく(それももちろん大事ですが)、調査すればその専門知識の周縁と適切な訳語に辿り着くことのできる基礎知識。

もちろん、「やれる?と聞かれたらやれる準備」とは、人によって様々だと思います。翻訳者としての道程のどこにいるかによっても違うかなと。それが、私の苦手とするツールの整備を指す場合もありだと思います。でも、今、私の中では「やれる?」は、やはり仕事の分野であり案件の内容です。かなりだれていましたし、仕事も忙しくなりましたのでなかなか難しいですが、ちょっと気合を入れ直して、細々続けていこうと思います。

きっと「やれる?」とすら聞かれないで終わるものの方が多いのでしょう。世の中はそんなもん。そういう意味では、無駄な時間の使い方をしているのかもしれませんし、主婦の副業というお気楽な立場だからできることなのかもしれません。でも、「やれますか?」「はい」は確実に次に繋がるはずだし、私の人生において、それは無駄な時間ではなかったはず(と信じたいです)。
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Re: タイトルなし
私の場合、「呼ばれたい~、でも呼ばれない~」な分野もあったりするので(今やっているものも、それはそれで面白いし、決して嫌という訳ではないんですが)、「呼んでくれ~」と念を飛ばしたり婉曲にアプローチしたりする必要もあるかもです。
とはいえ、「内容的にこれはゼッタイできん」を嗅ぎ分ける野生の感は必要かと・・・アレ? 話ズレた?

あ、あと原稿見たときに(事前に見せてもらえないものもありますが)「私この仕事に呼ばれてる~」みたいな直感も大事かと。野生の勘…いえいえ翻訳者の勘ですね。
Re: タイトルなし
ちょりーたさん、まいどです~。
新感線☆は、いまや凄いゲスト役者さんを招くまでになりましたよね~。実は、私、20年以上前に一度舞台を見てるんですよ(もちろん、いつものお芝居好きの友達がチケットを取ってくれて、私はくっついていっただけなんですが)。芝居がよう分らんかった記憶しかない(派手だったような記憶はある)私は、やっぱり、観劇には向いていないのかもしれない・・・加藤健一事務所とかは好きだったですけど。

「準備万端整えて」を待っていたら、いつまで経っても仕事はできないことになりますから、それはそれで、また違うと思うんですよね。「自分にできるかできないかを見極める目」を養うことも大事ですよね。その判断力を磨くためにも、基礎力をつけておく必要はあるかなと思います。あと、翻訳者としては、「やれる?」だけを待つのではなく、「この分野もコレとコレはできます」とアプローチしていくことも必要なのかなと思います。
古田新太さん、はい、新感線の看板役者さんですよー。新感線がまだ無名で座敷席だけの小さな劇場でやってた頃から「2階席にお客さんがいるつもりで視線を上に向けて演じてた」役者さんです。今やチケット発売すればあっという間にsold outのお化け劇団ですが。

「やれる?」と聞かれて「やれます」と答えられる準備は大事だと思います。準備万端整えて何にでも対応するというわけではなく、できるかできないかの判断力を磨いておくというか。「やれる?」と聞かれることは大きなチャンスではあるけれど、その辺の判断を見誤ると逆に取り返しのつかないことになりますからねー。
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プロフィール

Sayo

Author:Sayo
医療機器の和訳も9年目。
老眼腰痛、最近は膝痛とも闘いつつ
翻訳人生をまっとうしようと奮闘中。
この頃になってやっと翻訳の奥深さ・
難しさ・楽しさが分かってきたような。
記事は「翻訳一般」多め、ときどき読書感想文、本業(医療機器)やや少な目。
(2019年4月現在)

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