屋根裏通信

在宅で細々実務翻訳をやってます。翻訳、英語の勉強、その時々の出来事などのんびり綴っています。

今日も我が道を行く屋根裏を、お許しくだされ・・・


安藤選手が出場したことでメディアを賑わせた東西選手権が終わりました。
村主さんは、昨年に続き(一昨年昨年に続き、だったかな?)今年も東日本選手権止まりで、全日本選手権には出場できません。
本人は現役続行を希望しているようです。本人にやりたい気持ちと意欲があり、続けられる環境があるのであれば、続ければよいのではないかと思いますが、点数だけを見る限り、気持ちに身体がついていっていないんじゃないかなあという気もします。

個人的には、特に「好き」という選手ではないのですが、「日本女子フィギュア」を考える時、きちんと覚えておいてあげたいなと思う選手ではあります。素人意見ですが、今に続く日本女子の躍進は、やはり、彼女から始まったんじゃないかと思うからです。


スポーツを見ていると、「勝ち経験」というものも大事ではないかと思えます。
たとえば、バレーボール。
女子は前回五輪で銅メダルを取りましたが、男子は五輪出場すら叶いませんでした。
五輪予選にせよその他の試合にせよ、2セット連取されての3セット目には男子選手の表情にはどこか覇気がないように見えました。もちろん、試合を投げているという訳ではなく、「最後まで全力」「最後まで諦めない」という気持ちで戦っていたとは思いますが、どこかに「でもこの展開ではこれまでほとんど負け試合だから、今日も勝てるはずはない」という気持ちが全くなかったと言えば嘘になるのではないでしょうか。逆に、女子は、それまでの経験から「2セット取られても3-2で勝利した試合が何度もある。今日もできる」と信じられたのではないか。その差が、男女バレーの立ち位置の差となって現れているような気がします。もちろん、コトはそんなに単純ではないでしょうが。
でも、原始的(?)確信の源となるという意味で、(自身の経験であるか同種目の他選手の経験であるかを問わず)「勝ち経験」というものも、スポーツにおける大事な要素の1つではないかと思うのです。


てことで、閑話休題。
話はフィギュアスケートに戻ります。

以前にも、伊藤みどりさんや佐藤有香さんなど五輪や世界選手権でメダルを取った選手はいましたが、彼女たちの活躍は「点」であり、「線」にはならなかったような気がします。

特に伊藤みどりさんには3アクセルという大きな武器があり、私の母親など、「みどり(←自分の娘でもないのに呼び捨てる母なのだった)は、3アクセルがなかったら絶対勝てなかったね」と明言しておりました。まー、そこまで断言はしないですが、3アクセルが五輪でのメダルに大きく貢献したのは間違いないと思います。これは、言い換えれば「大技がなければ、日本人選手は海外の選手と対等に渡り合えない(所詮、体型も手足の長さも違うんだし・・・)」ということになってしまうのですが、当時、そんな風に考えていた方も結構おられたのではないでしょうか(私のような素人ファンレベルで、てことですが)。

それを、「もしかして違う、かも?」と思わせてくれたのが佐藤有香さんで、「日本人でも、大技なくてもいける、よね?」と思わせてくれたのが村主さんではないかと思うのです。今に続く「勝ち経験」の先駆ですね(あ、ちょっと強引過ぎたか・・・)。

村主さんが、グランプリシリーズで表彰台に上がるようになり、恩田美栄さんが続きました。2000年~2002年くらいのことで、荒川静香さんが結果を出し始めるのは、もう少し後のことになります。当時の2強(?)クワンやスルツカヤと並んで村主さんが表彰台に立つ写真を見た時は、「日本人選手も強くなった」と感慨深いものがありました。選手の中にも、「頑張れば自分もあそこに立てるかも」と思った方が、もしかしたらいたかもしれません。

アメリカでディアの日本人選手の取り上げ方も、この頃から、微妙に変わってきたような気がします。最初は、正しく発音して貰うことすらできず、「フミー」「ヨシー」(←「ネッシーじゃねえし」と一人憤慨していたSayoなのだった)としか呼んで貰えなかった村主さんや恩田さんの名前が(Fumie、Yoshieを素直に発音するとそんな感じ)、「フミエ」「ヨシエ」ときちんと発音して貰えるようになり、時々は現地のスケート雑誌の記事でも取り上げられるようになり・・・

2001年発行の「Figure Skating Now」(発行当時活躍中の選手の名鑑のような書籍)では、日本人では本田君と村主さんが、2003年発行の「Figure Skating Now」では、本田君、村主さん、恩田さんが、外国人選手に混じって「Hotな選手」として紹介されています(ちなみにこの版には、井上怜奈さんと川口悠子さんも、ペアの選手として紹介されています‐川口さんは前のパートナーさんとですが)。
2007年発行の「Figure Skating Today」では(構成がガラッと変わったので一概に比較はできませんが)、浅田姉妹、安藤さん、高橋君を初めとして、多くの日本人選手が取り上げられています。
2007年版(?)の巻末には、田村明子さんの”Figure Skating in Japan: A New Era”という寄稿記事が掲載されていまして、その中に(伊藤みどり引退後、佐藤有香の活躍はあったが、日本スケートの人気が盛り返すことはなく・・・というような流れの後)、

“ (Media’s) interest slowly returned when Takeshi Honda and Fumie Suguri won the world bronze medals – each won twice in 2002 and 2003. That’s when Japan began to notice that its skaters were once again becoming competitive on an international level.”

と書かれています(括弧内はSayoが補足)。

という訳で、まあ、個人的な意見ではありますが、「日本人でも戦える」の勝ち経験の流れは、やはり村主さんから始まったんじゃないかな~、と思うのです(佐藤有香さんと村主さんの間は、少し時間が開いていますので)。

ソルトレークシティ五輪時のFP「月光」や、その前年のホルストの「木星」(FP)、その後の「Paint it Black」(SP)、「ピンクパンサー」(SP)、「白鳥の湖」(FP)などのプログラム、好きでした。「女優」と呼ばれるだけあって、「表現しよう」「表現したい」という思いが前面に出ていた選手だったと思います。
正直、世界の舞台でもうひと花は無理かなと思いますが、本人納得のいく形で現役引退できればよいなあと思います。
2013.11.07 12:03 | フィギュアスケート(~13-14 season)  | トラックバック(-) | コメント(4) |

Tomokoさん、まいどです~。
おおっ、NHK杯LIVE観戦ですか! 堪能してくださいませ!
伊藤みどりさんは、本当にジャンプが素晴らしかったですね。好みもあると思いますが、私は、男子選手並みに飛距離(?)の出る、あのゴーカイな3アクセルが好きでした。でも、今当時の画像を見直してみると(Youtubeさんのお陰で本当に便利な世の中になりました)、ジャンプ以外の部分もかなり綺麗なんですよね(クリスティ・ヤマグチさんと比べると、さすがに優雅さでは劣る気がしますが・・・) 彼女も規定時代の選手ですから、基本技術はしっかりされてますものね。翻訳もそうですが、やっぱり基本は大事かと。
村主さんは、個人的には、先駆者の位置付けで、もう少し評価されてもいいんじゃないかなと思います。

ではでは。嬉し楽し苦しの週末、(できる範囲で)堪能いたしましょう!

2013.11.08 11:56 URL | Sayo@屋根裏 #- [ 編集 ]

ちょりーたさん、まいどです~。

いえいえ、ちょりーたさんはゼッタイ「ネッシー」に来るやろと思ってました。
母音の重なる大リーグの「ウエハラ」さんの発音も難しかったようですが、「リュウイチ」も難易度高そうですね。外国人の方の名前も、毎年微妙に表記が変わってらっしゃる方がおられますよね。ああやって、近い発音に近づいて行くんでしょうね。名前は、やはりきちんと発音して貰えると嬉しいですものね。最近では、「ゲデバニシビリ」さんは本当に「ゲデバニシビリ」でいいのか・・・というのが、ちょっと悩みの種だったりします。
ではでは、お互い、NHK様動画入り浸りの週末と参りましょう。

2013.11.08 11:47 URL | Sayo@屋根裏 #- [ 編集 ]

伊藤みどりさん時代は、日本人選手は技はあっても表現力がないなあと思っていましたが、それを覆したのが村主さんですよね。確かにあの頃から流れが変わってきたような。
ただ、技術があってこその表現力なのですよねえ。一応スポーツですし。

今日のNHK杯、録画せずに見られるかもです。ムフフ。

2013.11.08 09:39 URL | tomoko #- [ 編集 ]

日本人に限らず、やはり自分たちとは違う言語の名前を正しく発音するのって難しいですよね。羽生君も今じゃすっかり有名ですが、まだそんなに知名度が高くない頃にフランス大会で「アニュー(フランス語ではHを発音しない)」と呼ばれてました。今年は高橋&木原ペアがドイツの試合に出た時、木原君の名前を発音するのにドイツ人が苦労してましたし。日本人も外国人の名前を無理やりカタカナにしてますが、向こうにしてみれば「そうじゃねー」と思ってるかもしれませんね。

相変わらず本筋とは関係のない重箱の隅をつつくようなコメントですみません。お邪魔しました~。

2013.11.08 09:22 URL | ちょりーた #- [ 編集 ]













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