屋根裏通信

在宅で細々実務翻訳をやってます。翻訳、英語の勉強、その時々の出来事などのんびり綴っています。

一読した感想のような、そうでないような。


前回発行から約3年。
「どの点が違っているのか、又はいないのか」に興味があり、今回は予約注文で購入してみました。五輪Yearだし、そろそろ出ると思っていたのよね(注:何の関係もありません)。

基本的な構成は2011年版と同じなのですが、ざっと見た印象では、「多少医療機器の存在感が増したかな?」という気がしました(贔屓目かもしれませんが)。

これは、私だけが勘違いしていたことなのかもしれませんが、実際に医療機器の翻訳の仕事を始めてみるまで、自分の中では、医療機器翻訳については、「医薬翻訳の花形は製薬関連の翻訳で、医療機器の翻訳はニッチな分野の1つ」程度の位置付けしかありませんでした(ごめんしてね、医療機器翻訳)。
でも、多種多様な薬剤があるように、医療機器も大きなものから小さなものまで多岐に渡り、「こんなものも医療機器なのか(でも、そう言われればそうだよね~)」と驚くことも多いです。
製薬関連と医療機器のどちらにも等しく手を広げようとすると、結局、どちらもいい加減にしかできないのではないかとも思うようになりました(あくまで自分の場合ですが)。実際、お薬関係のニュースや雑誌情報は、Facebook上で同業翻訳者さんの記事や「いいね」で初めて知ることが多かったりするのです。
ということで、「面白い」と思えるのであれば、このままこの「外科的アプローチで疾患に立ち向かう系」の道を行くのもいいかなあと思っているということは、前にもどこかで書きましたね。苦手なIT絡みでない案件も多いですしね。


個人的に、本号で一番心に残ったのは、先輩医薬翻訳者の方の「医学・薬学の専門知識はこう学ぶ!」というコーナーでした(pp.66-70あたりね)。
前回の号でも、別の翻訳者の方が、1つのやり方として「1つの薬剤なり疾患なりを極める」という方法を紹介されていましたが、個人的には、今号で紹介されていたやり方の方が、「自分のやってきたやり方に近い」「自分の性格にあっている」と納得できるものでした(どちらが優れているとか、そういうことではありません。これから医薬翻訳を学ぶのであれば、自分の立ち位置や性格も加味して、こちらの方法を選ぶだろうということです)。
もちろん、どちらの翻訳者の方も、(特に文系出身者の場合)「まずは基礎の基礎(高校生物とか化学とか)を学ぶ」「すべてを学ばなくても仕事は始められる(しかし、仕事を始めても学び続ける)」という点では共通しています。

今号で紹介されていた方法は、「積み上げ型」と「テーマ型」を併用するというものです。基礎の基礎と基礎医学(解剖生理+病理+微生物学+生化学など)は「積み上げ型」で学習し、臨床医学は「テーマ型」で調べていきます。そうやって身につけたテーマがネットワークで繋がって知識が増えていくのだ!・・・と無理やりまとめてみました(詳しくは本誌を見てね<決して本雑誌の回し者ではありません<念のため)。
そのどこまで学んだ時点で仕事を開始するのかというのは、個々人の状況や資質によって違うかなと思いますが、とりあえず基礎医学(の解剖生理+病理<微生物学と生化学はこれらの中でカバーされる部分も多いと思うので)までそれなりの知識を持っていれば、仕事を始めた後も、かなり広い分野に対応できるのではないかという気がします。

最後に、執筆者の方は、「意識的に学ぶべき重要分野」として「医薬品開発の流れ(規制も含む)」「統計学」「疫学」を挙げておられます。個人的には、「統計学」「疫学」はまだまだなんですけど、「規制を含む医薬品(医療機器)開発の流れ」については、この頃になってやっと、その概要や重要性が分かってきたような気がします。そうすると、多少ですが、翻訳する文書に対する見方も変わってきたりするのだ(<えらそう)。

たぶん、いくつになっても「医薬翻訳の100%」には追いつけないと思う今日この頃。翻訳とは、そもそもそういうものなのかも。
2014.04.09 14:25 | 翻訳 | トラックバック(-) | コメント(0) |












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