屋根裏通信

在宅で細々実務翻訳をやってます。翻訳、英語の勉強、その時々の出来事などのんびり綴っています。

私のお仕事の大半は、(恐らく)FDAに提出する(した)資料(の一部)の英文和訳です。510(k)そのものだったり、試験報告書だったり、症例報告だったり、臨床試験計画書だったり、内容はかなり多岐に渡りますが、それらは、当局に提出される資料の一部を成すものなのだろうな、と思いながら翻訳をしています。

そんな私の前に困難な壁として立ちはだかるのが、FDAとその規制なのだった。

とりあえず業界指定図書(?))の「FDAの辞典」が手元にあれば、仕事はこなしていけるかなと思いますが、できれば、もう1冊参考図書がほしいところです(元値の3倍でAmazon出品中の「医療機器の知識」(薬事日報社)を入手するという手もありますが・・・)。でも、これがなかなか適当なものが見つからない。

それならば、と得意の奥の手を使う(英語の書籍を購入する)ことにしたSayoなのだった。
本当は、FDAの発信する情報を読むのが一番なのでしょうけれど、1つの情報について実に詳しく述べられていることが多いため、逆に混乱してしまって、「すいません、100年早かったです」とすごすご引き下がることがしばしばなのでした。

そもそも自国組織なのだから、米国出版の書籍なら、FDAとその規制について、正しく簡潔にまとめているものが、きっとあるはず。そして過去の経験からすれば、原書資料は日本語のものより理解しやすい場合が多いのです。

ということで、
FDA Regulatory Affairs (Informa healthcare, 2008)
を購入しました。

これが一番かどうかは何とも言えませんが、うまくまとまっていると思います。英語もそこそこ分かりやすい。「FDAの辞典」などで新薬/医療機器の申請について多少の知識を得ている状態で読めば、「おお、そうであったか」と納得(感動)することも多いと思います(<いや、それは自分だけかもしれないのですが)。

まだ全体の5分の2程度しか読破できていませんが、読了まで待っていると、レビューが年明けになってしまうと思われますので、「Orphan Drugs」の項が終わったところで、記事にしておきます。

目次
1. Overview of FDA and Drug Development
2. What is an IND?
3. The New Drug Application
4. Meeting with the FDA
5. FDA Medical Device Regulation
6. The Development of Orphan Drugs
7. CMC Sections of Regulatory Filings and CMC Regulatory Compliance during Investigational and Post-approval Stages
8. Overview of the GxPs for the Regulatory Professional
9. FDA Regulation of the Advertising and Promotion of Prescription Drugs, Biologics, and Medical Devices
10. Electronic Submissions – A guide for Electronic Regulatory Submissions to FDA
11. The Practice of Regulatory Affairs
12. A Primer of Drug/Device Law: What’s the Law and How Do I find it?
13. FDA Advisory Committees
14. Biologics

目次ベースで「読み飛ばしても・・・」と思われる部分がないでもないですが、とりあえず、律儀に最初から読んでいます(性格なので・・・)。

英語書籍お勉強本の厄介なところは、マーカーだけでは不十分で、余白にメモを取り、適宜付箋を貼りながら読みなければならないこと(でないと、後で必要箇所を探そうとした時に難儀する)。日本語は、適当に漢字が混じっている分、内容の「塊認識(Sayo的造語)」ができて、少しページを繰るだけで、目的の部分に到達できることも多いのですが、英語だと、全てが同じに見えて、そういう訳にはいきません(というのが私だけだったらゴメンナサイね)。

自分の中で明確になった部分、主なところを挙げておきます。

・ ICHは「医薬品」を規制する → (恥ずかしながら)漠然と「医薬品・医療機器」を規制すると考えていたのですが、医療機器はICHにgovernされないのですね(流用できる用語は多いと思いますが)。

・ CTD Triangle → この図によって、CTDの構成が明確になりました(でも、Googleで検索すると、「CTD Triangle」の画像が山ほどヒットするのでした・・・<てことで、単に無知だっただけという説もある)

・ PMA(Pre-market Application)はapproveされる、510(k)はclearされる。読み返してみましたら、「FDAの辞典」では、きちんと、PMAは「市販前承認申請書」、510(k)は「市販前届:ファイブ・テン・ケイ」と訳し分けられていましたが、これまで、「申請書」と「届」の違いを、深く考えたことはありませんでした。

・ Predicate devicesの訳語 → 以前の記事では、「文脈を考えながら、『合法的に市販されている機器』『合法市販品』『既承認品』などとする」と書きましたが、本書を読んで、特に届に関連する翻訳では、「既承認品」と訳出するのがベストではないかと考えるようになりました(他の訳語も、FDAのページの説明を名詞化したものなので、間違いという訳ではないと思います)。


正直、「それよりも、こっちせなあかんやろ」と思う部分もあるのですが、「規制」を意識し出した今が自分の読み時なのかなと思って(すでに購入後半年以上放置)、毎朝、音読の時間をビミョーに減らし、老眼と戦いつつ、ちまちまと読み進めているSayoなのでした。なのに、「美味礼讃」とか、読んじゃったりするんだよねー(ぺしぺし<と形だけお仕置してみる)。
2014.05.19 23:30 | 辞書・参考書 | トラックバック(-) | コメント(0) |












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