屋根裏通信

在宅で細々実務翻訳をやってます。翻訳、英語の勉強、その時々の出来事などのんびり綴っています。

受講しました。
セミナー内容の詳細はコチラ↓
http://jat.org/ja/events/show/jatpharma_201411/

英訳に特化したセミナーでしたが、M先生が登壇なさるとのことで、迷わず申し込みました(ただし、最後の「照会事項」に関するセッションは、私には実践的過ぎるように思えたので、最初の2つのセッションのみ受講しました<「照会事項」セッションの事前予習資料は頂くことができたので、ラッキーでした)。

もう10年近く前になりますが、Fアカデミー主催のM先生のマスターコースを受講したことがあります(遥か以前、本ブログでも言及したかと)。この講座で、先生から頂く山のような課題解説を通して、「とことん調べる、裏を取る、分からないことは書かない」という翻訳に対する取組み方(姿勢?)を学びました。それは、その後私が仕事をする上での原点になりました。私は、可も不可もない平均的な生徒でしたが、恐らく最後の課題だけが目立ってよかったせいでしょう、クラウン会員に推薦して頂きました。その後数年足踏みの時期はありましたが、医薬分野へのシフトを真剣に考えた時、クラウン会員であることがずい分と私を助けてくれ、仕事に繋がったものもありました。だから、先生は「そんなことはありません」と仰るに違いないのですが、私が今ここにあるのは、色々な意味で先生のお蔭なのです。

マスターコースには直接授業が1回あるのですが、様々な事情で出席は叶いませんでした。なので、機会があれば、一度直接講義を受けてみたい、できればきちんとご挨拶してお礼を言いたいという思いがずっとありました。

当日は、実は自分からがしがし行くタイプではない私は、気後れしてしまって、ご自分も雑用をこなしながら忙しそうにしておられる先生になかなか声を掛けることができなかったのですが、先生と面識のあるAさんが、その機会を作って下さいました。Aさん(読んでるよね?)、本当にありがとうございました。


さて、本題です。
前半のセッションでは、日本語の文意を正確に英語に翻訳するための実例が豊富に示されました。「言われてみれば・・・」という表現ばかりなのですが、自分ではすぐに思いつかないのは、場数を踏んでいないというのも影響しているかもしれません。こちらのセッションも大変ためになる興味深いものだったのですが、今回は後半のセッションに絞って書かせて頂きます。

後半のセッションは、よくありがちな日本語の文章をM先生が読み解き、それを英語にしたものをNative English SpeakerのS先生が説明するという2人の翻訳者によるコラボセッションでした。目指すところは、Native English Writerが書きそうな美文ではなく(英文を書く時は、「私は英語が書けるのよ」的にそういう文章を作ろうと無駄に努力してしまうことが多いのですよね<私だけかもしれませんが)「文意を正確に伝える簡潔な英語」です。
日本語の文章の内包する(&Native Japanese Speakerであれば逆にさらっと流してしまいそうな)問題点が指摘され、その問題を解決するための調査の過程が示され、日本語の文意が明確化され、その英訳分が示される、という形でセッションが進みました。原文がわりと一般的な内容のものでしたので、医療機器分野の和訳者の私も、無理なくついていくことができました。
できあがった英文は押しなべて平易な一読して理解できるものでしたが、場合によっては、元の文章構造がかなりズタボロになっていたり、日本語の2語に対応する部分が説明的に少し長めに訳されていたりと、そのようなフレーズの使用を思いつくかつかないかということ以前に、正直「・・・自分ではそこまでできんかも」と思う部分もありました。
このセッションをひと言で表現するなら、月並みですが「凄すぎる・・・(色んな意味で)」です。


私は和訳者ですが、和訳でも考えること(「文意を正しく伝えるために最善の訳文はどれか」)は同じで、文書の内容にもよりますが、文章構造を変えたり、言葉を補ったりということを、自分は結構やる方だと思います。がっつり変えたり補ったりする場合は、必ずコメントを付けますが(<小心者のせいという説もある)。ただ、そうやって原文を崩し(?)ながらも、自分の中に、いつも「どこまでやっていいものか」という思いがありました。
そんな私にとって、「対象とする読者が一読して無理なく理解できる文章を作る」というGlobal Englishの目的は(微妙に間違って解釈していたらすいません)、「キモはそこなのよね」と素直に納得できるものでした。
私はこれまで、無意識のうちに、つい「自分が理解できる文章を作る」ことを第一に考えてしまっていたようです。もちろん、自分が理解できないことはきちんと意味の通る文章にはできない訳で、それはそれで間違いではないとは思うのですが、一番に追求すべきは「対象読者がすぐに理解できる文章」なのであり、その手段として、変える、補うという作業があるのだ、というようなことを、改めて考えさせられました。
私は、きっと今後も何度も「どこまで・・・」と悩むでしょう。そのような時の指針というと大袈裟ですが、そのようなものを与えて頂いたと思える1日でした。


(11月26日追記)
同じセッションの内容をAkoronさんが、英訳者視点から上手に纏めておられます。「照会事項」セッションに関する記述もありますので、併せてお読み頂ければと思います→コチラ

そして仕事がかなりbehindであるにも関わらずこうやってブログに現を抜かしているSayoを、週末NHK杯が襲うのだった。
2014.11.25 22:28 | 翻訳 | トラックバック(-) | コメント(2) |

Akoronさん、まいどです~。
さっきブログ村の翻訳通訳カテゴリ行ったら、2人の記事が新着に並んでるし。ワロタ。昨日は、フィギュア的「悲報」入りましたからね。どちらも捨てる訳には参りませんでした。
対象文書が(一読して)そう難解な内容ではなかったですし、置き換えられた英語も簡潔で読み易いものでしたから(そこがGlobal Englishなのだと思いますが)、そういう意味で内容的に難しいものではなかったはずなのですが、質問者の発言さえも聞き漏らすまいと頑張ったせいか、めっちゃ疲れましたわ。あのお2人だからこその見事なコラボだったと思います。
細かい部分の復習はこれからですが、これまでの自分を見直すきっかけにもなり、私事で少しバタバタしてドタキャンも考えたのですが(←プチ解決済み<ご安心を)、頑張って行って本当によかったです。
さー、次はNHK杯ですわよ~、なんですが、義実家がそこに法事を入れたので(もてなす側です)、心の中で泣いてます。
ではでは。お身体労わって差し上げてね。

2014.11.26 12:12 URL | Sayo@屋根裏 #- [ 編集 ]

おはようございます!Aさんです(笑)。何だか同じような時間にブログを書いていたのですねー。そして同じ日にフィギュアスケートのコメントも書き・・・(笑)。そして、ブログの内容もMさんのセッションに特化していることも同じです♪
お二人でひとつのセッションって、前半と後半で分けるのかなと想像していましたが、見事なコラボでした!
リーさんのセミナーは何度か参加させていただいていますが、Mさんが日本人翻訳者の立場で間に立って説明下さることにより、本当にスペシャルなセッションとなっていましたよね。
意味や内容を伝える書き方は英訳だけでなく和訳にも共通するので、今後の翻訳全般についての指針をいただいたような気がします。

ただ、早寝早起きの自分としては寝る時間にまだお勉強をしていたので、あれ以来すっかり体内時計が狂ってしまいました。では、NHK杯のコメント、FBでも待ってまーす!!

2014.11.26 07:33 URL | akoron #3GFicEQM [ 編集 ]













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