屋根裏通信

在宅で細々実務翻訳をやってます。翻訳、英語の勉強、その時々の出来事などのんびり綴っています。

毎月末各家庭に配布される市の広報誌の第1稿が上がりましたとの連絡を頂いたので、市役所広報課まで原稿を取りに行ってまいりました。

以前、ちらと書いたことがあったかと思うのですが、私は、とあるボランティアガイド団体に籍を置いていて、その中の「翻訳委員会」という部門に属して、広報誌の英語版作成を手伝っています(正確には、ある日気が付くと翻訳委員になっていた)。

月1回の翻訳作業の他に、日本語原稿を受け取り、翻訳記事を抽出し、その月稼動可能な方々(だいたい10人前後)に担当を振り分け、皆さんにメール便で原稿を送る、というお仕事が、私の担当です。前任者の方から引き継いで3年経ちますが(←市役所に一番近いところに住んでいるので即決)、今でも、毎月、記事の選定(←「独断で決めていいから」と言われている<いいのか?)には大いに悩みますので、発送作業を終え、皆さんに「原稿送りました」メールを送ってやっとひと息、です。

前任者の方からの、
「健康関係の記事は、講演会以外は基本全部(予防接種、がん検診、乳幼児健診、母親教室など)、ゴミ収集は必ず、特集も必ず、こどもやスポーツ関係は優先、チケット代が高いイベントは無視、フリマ歓迎、あとは、稼動人数見ながらテキトー。好きにやったらいいから(本当にいいのか?)、気楽にね」
という引継ぎの言葉とともに、気が付いたら始まっていた、というのが正直なところです。

なので、前年同月号の記事を参考にしながら、だいたいひとりA4 1~4枚程度の翻訳量になるように&担当記事が前月号の記事と重ならないように(つまりがん検診を担当された方が、よく月もがん検診を担当されたりしないように)、割り振っていきます。
ボランティアの、勉強を兼ねた翻訳ですが、一応きちんとネイティブの方にチェックして頂いています(そうしたやり取りは、また別の方の担当です)。

健康関連の記事は、日本人男性と結婚され、お子さんもおられる、そのネイティブチェッカーの先生の「必要」との判断がもとになっているとか。
特集記事については、(要不要には関係なく)広報課の「市が広く周知したいその月の目玉記事だから必ず入れて」という要請があったとか。
また、ゴミ収集(広報誌には、月1回収集の燃やせないゴミの収集日が記載されます)記事は、ページ数の都合でそのページがペラ1枚になると、そのページだけが抜かれるらしいので、皆さん必要とされているようです。Sayoが生息している市では、ゴミは厳密に分別しなければならず、間違ったもの(可燃ごみにリサイクルアイテムとか)が入っていると、「収集不能」の紙をぺっと貼られて放置/さらしものにされてしまいますので、それも無理からぬことかもしれません。

こういう「必要とされているらしい」ことが分かっている記事はよいのですが、それ以外の記事の取捨選択は、私たちの「スポーツなら、多少言葉が通じなくてもともに楽しめるだろう」とか「こども関係のイベントなら親も子も触れ合うことができるかも」という推測がもとになっているわけで。
個人的には、アンケートやインタビューでニーズを探ってみたい気持ちはあるのですが、まだ実現には至っていません(ゴミのページだけ抜かれるしなあ・・・)

さらに、日本語原稿は(あたり前の話なのですが)「日本人」を想定して書かれているので、「日本人なら当然分かっている」的な部分は省かれた状態で書かれていることも多く、そのまま訳したのでは、「英語的には間違っていないけど、何言ってるか分からん」状態だよなあと悩んでしまう、でも掲載が必要な情報もあったりする。


そんなことを改めて考えてしまったのは、
「諸外国語のHazard mapってあったっけ?」
とふと思ったのがきっかけでした。

市から配布されたHazard map(+各地域の揺れやすさMap)は、タイトルと地図中の消防署、警察署、避難所マークの説明、色分けされた揺れやすさから想定される危険度(建物倒壊率)の表部分は日英中韓4か国語併記になっていました。書いてあることは分からなくとも、自分の居住地が赤であれば「何だか危なそう」くらいは分かる、そんな感じのMapです。

あと、日本語で少し説明がありますが、これをそのまま訳してもよく分からんやろなあ、という内容のものも少なからずありましたので、この地図はこの状態でよいのかなと。
これとは別に、「地震の知識がない人が読んでも分かる地震が起きたら(安否確認情報含む)」外国語版があればいいなあと思いました。そういう「「起きたら何が起こる、あなたはどうする、こうやって安否確認する」情報が手元にあれば、外国人居住者の方ももう少し安心して生活できるのじゃないかと思ったのでした。言葉の通じない国に住んでいるってだけで、きっと不安でしょうから。
実際に作れるかどうかは、他の委員さんとも相談して考えていかなければならないですが。

ということで、広報誌の発送は無事終えることができたのでした。


Yahoo!災害情報へのリンクは、そうした情報へのアクセスの仕方が周知されたと判断し、
本記事から記載を外しました(過去記事のリンクは暫く置いておきます)
今後もできる形で応援し係っていきたいと思っております。

SayoのBackgroundについては「はじめに」カテゴリの記事をご参照ください。
2011.03.20 14:25 | 翻訳 | トラックバック(-) | コメント(2) |

幸せ英語人さん、
コメントありがとうございました。
市の広報誌の翻訳は、もう20年近い歴史があるようで、私が引き継いだ時は、それなりにノウハウもあり、結構様々な体制が整っていて、その意味では楽でした。(で、決して、「まとめ役」ではないんですよ~。誤解なきよう。ちゃんと「まとめ役」の委員長、副委員長がおられます。)
一から立ち上げていくのは、とても大変だと思います。個人でしたら、提供できる情報量に限りがあるでしょうし(私も、本業が忙しい時は翻訳作業そのものはお休みさせて貰います)。どんな情報が必要とされているか、英語以外の言語のニーズがあるかどうか、とかの問題もありますしね。
まずは市の広報あるいはボランティア窓口等の担当の方にお話を聞き、ニーズを探り、ご自分のできそうなことを探すという感じでやっていかれては。
何だか全然答えになっていなくてすいません。
ボランティアの翻訳作業については、また、記事の方でもう少し書きたいと思います。

2011.03.22 17:13 URL | Sayo@屋根裏 #RwF7odmQ [ 編集 ]

自治体の翻訳ボランティアに興味があったので、詳しく内容を知ることができてとても参考になりました。市町村ごとに異なる部分はあるでしょうが、私もやってみたいとおもいました。それにしても翻訳者をまとめる翻訳委員をしていらっしゃるとはすごいですね!ハザードマップ企画が動いていくとよいですね☆

2011.03.22 14:50 URL | 幸せ英語人 #- [ 編集 ]













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