屋根裏通信

在宅で細々実務翻訳をやってます。翻訳、英語の勉強、その時々の出来事などのんびり綴っています。

もっとまったりゆっくり感想を書くつもりでいたんですけど、
皆さんが速攻「セミナーに参加しました!」記事を書かれてしまったので、
私もゆっくりまったりしていられなくなってしまったのでした。


日曜日、関西女性翻訳者の会の医薬論文和訳セミナーに参加しました。
講師はこの業界でその名前をご存じない方はもぐりと言っても差し支えないと思われるM先生です(スイマセン、他の方のブログ記事には実名出ていますが「屋根裏」は基本イニシャル仕様なので)。

内容について書く前に、関連記事へのリンクを貼っておきます。
女性翻訳者の会の技術英文セミナー(特許のN先生)についての記事はコチラ
JAT-Pharma主催のM先生とS先生がコラボされた医薬英訳セミナーの記事はコチラ
女性翻訳者の会の医薬セミナー(治験が専門のA先生)についての記事はコチラ


セミナー前半の感想を一文で表すとするなら
「打ちひしがれてぺしゃんこになりました」

JAT-Pharmaの記事でも書いていますが、私は、10年近く前、M先生の「マスターコース」を受講したことがあります。その時に「参考文献はおろそかにしない」「分からないことはとことん調べる」という姿勢を叩き込まれましたので、医療機器翻訳に転じてからは、「あやふやな時は必ず参考文献の抄録を確認する」「時間が許せば全ての抄録に目を通す」「自分の中である解釈に達するまで調べる(その解釈が間違っているという可能性はゼロではありませんが)」というスタンスで仕事をしてきたつもりです。

そうやって仕事をしてきたというのに、先生の訳文との差は何なのでしょう。
無駄に間延びした自分の訳文が本当に恥ずかしく情けなかったです。

もちろん、同じレベルの訳文が書けるとは思っていませんでした。
でも、どこかに「そこそこいい訳文が書けてるよね、自分」的な慢心があったのは事実です。

1人で仕事をしていると、知らない間に自分への厳しさを忘れ、井の中の蛙になってしまうようです。そういう意味でも、時々こうやってぺしゃんこにされることは必要だなあと痛感した1日でした。

もっと言葉(特に専門分野の言葉)に敏感にならないといけないようです。
また、「とことん調べた」つもりが、先生の「とことん」を100とするなら、自分は85くらいで「ここまで調べれば(まあいいや)」と思ってしまっていることが分かりました。

この15%をどうするか、というヒントを、セミナー後半で頂いたように思います。

セミナーは4時間という長丁場でしたので、前半は、事前提出課題に関する説明、後半はやはり事前提出した質問事項に先生が答えるという形になりました。

その中で、先生が使っておられるCATツールや自炊についてのお話がありました。
余談ですが、先生はかなりの部分を非人手化(というのは私の造語なんですけど)しておられます。ご本人は「年も取ったし、楽をしたいから」とうそぶいておられますが(そして、確かにそういう部分もあるのだろうとは思いますが)、機械に任せられる部分は任せて、翻訳に時間を割くということも考えておられるのじゃないかなあと思いました。

自炊のお話も興味深かったですが、まだ咀嚼できていないので、今日はツールの話だけ。

私は正直これまでCATツールには懐疑的でした。
WORD2013の検索機能を使用し、訳出しながらExcelに対訳登録(ほとんど単語ベース)し、適宜ブック検索でExcelファイル全体を検索し、適宜秀丸のGrep検索も併用することで、多少非効率な点はありましたが、出来上がり2~300枚程度の文書であれば、用語の統一も図りながら翻訳ができていたからです。

でも、今回は、「そのメモリをそっくりツールに移し、1つのツール上で作業することができれば、慣れれば15%分の時間が浮くかもしれない」と思いました。ツールのインターフェイスが、これまで自分がやってきたやり方に近く、使い易そうだったということもあるかもしれません。
ツールを使用することで効率が上げるという方向(?)からではなく(もちろん、商売である以上、その部分も大切ではあるのですが)、翻訳や調査に避ける時間が15%分増えるのであれば、自分にとって、ツールを導入する価値はあるかもしれない、そんな風に思ったのでした。

という訳で、実り多いセミナーでありました。

最後に、冒頭に記したそれぞれのセミナーと今回のセミナーを比べてみて思うところを。
皆、分野もアプローチ法も異なる方々なのですが、「訳文品質の向上」という点から考えると、「とにかく原文に食い下がる」という点と「とことん的確な言葉を求める」(対象言語が英語の場合も日本語の場合もその姿勢は同じです)という点が共通しているのかなと思います。あくまでワタクシの感じたところですが。


もう少し暖め、考えがまとまってから記事にと思ったのですけれど、なんか「早く書きましょうね」みたいな雰囲気を勝手に感じてしまい(<いや、ホント、勝手に感じているだけなんですけど<明日抜歯する可哀想なSayoさんに思い遣りの欠片もないよね<何回抜いても怖えーよ)、今思うところを記事にしてみました。

また追加で書くかもしれません。

てことで、Kyokoさん、リンクOKです。

2015.04.21 00:27 | 翻訳 | トラックバック(-) | コメント(6) |

Tomokoさん、まいどです~。

検索力やセンスは、「どうすればよいか」を考えることのできる人であれば、時間は掛かっても自然と身について行くのではと思います。
ワタクシは、「85%でまあいいや」という、薄々自分でも自覚しつつ目を逸らしてきた部分を眼前に突きつけられたような。
時々、こうやって「喝を入れてもらう」ことは本当に大事ですね。
同時に、「自己満足ではなく仕事」ということも考えていかねばならず、兼合いが難しい。ワタクシは、一生兼合いできずに終わりそうな気がする・・・

またお会いできるのを楽しみにしています。

2015.04.21 19:55 URL | Sayo@屋根裏 #- [ 編集 ]

Sayoさん、セミナーではお世話になりありがとうございました!また、歯の治療、お疲れ様です。

打ちのめされた感じ、わかります。今、少しでも近づけるべく奮闘しているのですが、時間がかかってかかって、自分の検索力、センスのなさに頭を抱えている状態です。でも、みんなでこうやって切磋琢磨しあえるのっていいですね。

道は遠いですが、励まし合って前進していきましょう♪

2015.04.21 19:32 URL | tomoko #- [ 編集 ]

Connyさん、まいどです~。
たぶん、私が受けたのもそれだと思います。お仲間ですね~。Connyさんも王冠貰われたのですね。私も、医薬に転身する時、私の場合どう考えても先生の気まぐれとしか思えないあの王冠が、本当に役に立ちました! で、またどん底に突き落とされた訳ですが、そういうこともたまには必要だなーとも思いました。
分野の表現に触れてセンスを磨く、というようなことは、先生も仰っていましたよ。お互い頑張りましょう。

2015.04.21 14:12 URL | Sayo@屋根裏 #- [ 編集 ]

Yasukoさん、まいどです~
本当に濃いセミナーでしたね。私は、以前も教えて頂いたことがあるにもかかわらず、あのような訳文しか作れなかったことが悔しく、先生に申し訳なかったです。
お互いこれからも精進致しましょう。またお会いできるのを楽しみにしています。
歯は、今日急遽インプラント土台入れまで行きました。ので、痛み止め飲んでますが、正直かなり痛いです。腰にもきましたよー。
でも、ずっと歯の具合も悪かったので、ちょっとほっとしました。

2015.04.21 14:11 URL | Sayo@屋根裏 #- [ 編集 ]

こんにちは(前のハンドル忘れちゃった)。

なんと奇遇。私は2004年にマスター受けました。M先生に王冠もらったお蔭でこの業界で生きてこれたわけで、日本にいたら絶対にこのセミナーに参加させていただいてました。

有意義な、でもエネルギーと谷底におちても這い上がれる忍耐力が必要なセミナーだったようですね。私など奈落の底だったかも。優れた翻訳文と資料を数多く読んで学ぶしかないようです。

2015.04.21 13:16 URL | Conny #a4Z/FfFc [ 編集 ]

sayoさん、まいどです!

セミナーのレポートありがとうございます。メモをとりながら聞いてはいるものの、やはりこうして皆さんの書かれたレポートを拝読すると忘れていたことや、サラリと流してしまっていたことに気付くことができて大変助かります。
今回も内容の濃いセミナーでしたね。自分の読解の甘さ(浅さ?)がホトホトやんなりました。まだまだ×1万回ですわ(先生にネタを提供できたことはよかったかも)。
ツールはまだまだ模索中ですが、自分の肌に合うものを見つけて育てていくものらしいので、こちらも少しずつ勉強していかねばと思ってます。

なにはともあれ、今日の抜歯、痛まないことを祈ってます!(歯医者の治療は腰のくるしナー)。

2015.04.21 09:59 URL | yasuko #- [ 編集 ]













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