屋根裏通信

在宅で細々実務翻訳をやってます。翻訳、英語の勉強、その時々の出来事などのんびり綴っています。

-本日は、関西の辺境でぐーたら生活を送って・・・もとい隠者生活をされているSayoさんに、無理をお願いして来て頂きました。Sayoさん、今日は宜しくお願い致します。

Sayo(以下S):宜しくお願いします。

-まず、Sayoさんの海外経験についてお聞きしたいと思います。ご主人の転勤でアメリカにいらしたことがあるんですよね。

S:1997年10月から2004年5月までシカゴに住んでいました。

-仕事は休んでいたとお聞きしましたが、あちらにおられた間は、英語の勉強はどのようにされていたのでしょう。

S:まず、コミュニティカレッジのESLのクラスに通いました。その後は、同じカレッジの正規の授業をいくつか受けました。卒業や資格取得を目指さないのであれば、取りたいクラスだけを「つまみ食い」的に受講することができましたので。将来は医薬分野の翻訳をやりたいと思っていたので、英語の他に、生物学や心理学のクラスも取りました。

-そこで勉強されたことが、現在役に立っていると思われますか。

S:そうですね。まず、大量に読まされたので、英文を読む速度が速くなったということはあると思います。調べ物をする時、英語のサイトも結構サクサク読んでいます。それから、大量に書かされたことで、それまであった「英作文恐怖症」のようなものはなくなりました。
あと、解剖学や生理学の授業で、試験勉強のために必死で覚えた内容が何となく記憶に残っていて、仕事をしながら「そうそう、そうだったよね」ということは結構あります。

-ご自身の経験を踏まえて、翻訳者にとって「海外在住経験は有利」だと思われますか。

S:(暫く考えて)英訳に関しては、確かに多少有利ではないかと思いますが、現在は、状況は変わりつつあると思います。
私が行っていた頃は、今ほどインターネットも普及しておらず、洋書も簡単には手に入りませんでしたが、今は、自分さえその気になれば、日本に居ながらにして、様々な海外の情報を簡単に入手することができますし、ネットで海外有名大学の授業を視聴できたり、スカイプで安価に英語のレッスンを受けられたりもします。洋書もAmazonで容易に入手することができます。
それよりも、自分を追い込むことができるかどうかということが大事なのかなと思います。出席型の授業だと、「予習して出席して試験勉強をして合格する」という一連の流れを、追い込んでもらってやる感じですよね。ネット視聴だと、「どうしてもいついつまでにこの講座を修了しなければ」という切迫感が薄れてしまうような気がします。実際、成績はつかないけれど後でArchiveを視聴できるものも多いですし。私は根がぐーたらなので、「授業」という形で人様に追い込んで貰わなかったら、同じ期間に同じだけの英文を読み、書き、知識を得ることはできなかったと思うのですね。逆に言えば、今の時代、自分を追い込める人であれば、どこで学ぶかは関係ないのかなという気がします。
ただ、もちろん、海外での経験や日常生活が有利に働く場合もある、ということはあると思います。
医薬翻訳について言えば、たとえば、米国の診療体系や医療保険は日本のものとはかなり違うので、実際に経験していた方が、そうした記述があった場合に勘が働きやすいということはあるかもしれません。でも、逆に、医学的知識については、最初に英語で勉強したために、未だに対応する日本語を探すのに苦労するということがあります。
日本語全般でみても、海外にいる間は、よほど意識していないと、日本語を使いこなす能力は低下する場合がほとんどだと思います。どうしても、努力しなければ、きちんとした日本語に触れる機会は減りますから。翻訳という職業を考えた場合、決してメリットばかりではないような気がします。

-なるほど。強引に纏めてみると、「自分次第」「メリット・デメリットをきちんと抑えておく」・・・という感じでしょうか。

S:そうですね。あくまで私の個人的な考えですが。これ、ちゃんと書いといてくださいね。

-分りました。それでは、そろそろ時間になりましたので・・・今日はいろいろありがとうございました。

S:こちらこそありがとうございました。

-また何か企画しましたら来て頂けますか。

S:・・・(無言のまま腰をさすりつつ去る)
2015.06.17 23:04 | 翻訳 | トラックバック(-) | コメント(0) |












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