屋根裏通信

在宅で細々実務翻訳をやってます。翻訳、英語の勉強、その時々の出来事などのんびり綴っています。

新たにご挨拶できた皆様、ありがとうございました。
久しぶりに再会した皆様、楽しゅうございました。
私でございますか? 医療通訳セッションで看護師やっとりましたです。
地味に目立たずを心掛けておりましたが、はずみで(?)あんなことになってしまいました。
他の素晴らしい素人即席役者の皆様にはとうていかないませなんだので、
早う皆様の記憶から消してくりゃれ。


腰の具合がイマイチでしたので、Pharmaの3セッションに参加し、パーティには出席せず帰りました。
さて、できる範囲でご報告。
本ブログではセミナー講師の方はいつもイニシャルのみで記載していますので、
今回も登壇者の方については、その原則を踏襲しています。


セッション1 日英翻訳ワークショップ:審査報告書を訳そう
(B.T. & R.M.先生の英/日コラボ)

英語と日本語によるセッションは、昨年秋のJAT Pharmaで初体験し、英語ネイティブ、日本語ネイティブそれぞれの立場からの発言が、興味深くためになることは分かっていましたので、今回も楽しみにしていました。

「審査報告書」は、恥ずかしながら今回初めて耳にした文書名でしたが、調べてみると、PMDAに説明がなされています。
https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/p-drugs/0020.html

これを読むと、作成者もPMDAのように読めますが、元クラは製薬会社(製薬会社が作成してPMDAに提出、PMDAが中身を確認して公表)なのかPMDA(申請文書を元にPMDAで作成)なのか、私には最後まで謎でした。が、そういう初歩の初歩を質問するのが憚られるような高度な質問が続出し、結局、そこは謎のまま、すごすごと帰ってきたのでした。ただ、「誰を最終読者と想定したどんな文書なのか」ということが分かったのは収穫です。

事前課題はなく、その場で配られた、さらっと流し読めないこともないが頭の中に意味が残らず、いざ翻訳しようとすると「わ、分からん・・・」となる、美しくも難解な日本語を、単位に分けて読み解き、それを英語の文章に仕上げていくということをやります。過去には「(総意は変えず、話の流れも変えず)単位に分けて読み解く」という作業は結構やってきましたので(別分野ですが)、「読み解き」部分は概ねできたと思うのですが、そこから先の部分で、力量の差というものをまざまざと見せつけられたような気がします。
あくまでも個人的な考えですが、私は、特にこうした事前課題のないセッションには、「明日から即仕事で使える、というものが1つでも得られれば収穫♪」的な気持ちで臨みます。それよりも、今後の英訳へのアプローチ方法の指針を得たり(あるいは、何が/どこが自分にとって大事なのかを考えたり)、漫然と仕事をするうちに芽生え始めた根拠のない自信を「甘~い!」と打ち砕いて貰うことができればそれでよいと思っています。
というわけで、質問内容も含めて、「す、すいません、オイラまだまだです」と白旗を揚げた(<いつものことですが)素晴らしいセッションでした。


セッション2 原爆被爆者における加齢に関連した生体指標の上昇と放射線被曝の影響(M.H.先生)

放影研のH先生とは、「西日本医学勉強会」でもご一緒していますので、どんなお話をされるのか、楽しみにしていました。
セッションでは、放射線とは何かに始まり、原爆に関する説明、戦後どんな風に長期研究が開始されたか、何を研究しどんなことが明らかになったか、今後まだどんな研究が必要かといったことが、わかりやすく説明されました。後半は遺伝子レベルの研究にまで話が及び、正直分からない部分も多かったですが、全体の話自体は分かりやすく、たとえば、今後「こういう書籍を読んでみよう」「こういう研究について調べてみよう」というきっかけを頂いたように思います。個人的には、(小学生時代ですが)かつて広島に住み、「原爆について学ぶ」ことは日常の一部としてあったこと、事前にFukushimaを扱った「Crisis Without End(終わりなき危機)」を2巡していたことが、かなり理解を助けてくれたように思いました。質問に対する回答も的確で、参加者はそう多くなかったのですが、ヒットのセッションだったと個人的には思っています。


セッション3 医療専門翻訳者にとって新しい可能性を拓く医療通訳(K.T.先生)

個人的には「通訳には向かない」と思ってはいますが、「医学英語も分かるし、英語もそこそこ喋れるし、少し勉強すれば医療通訳できるかもしれないよね」的な甘い考えが、頭のどこかにあったような気がします。

このセッションでは、そのような甘い考えは一瞬で打ち砕かれました。医は仁術と言いますが、そこに立ち会う医療通訳にも、流暢な英語で内容を通訳することよりも(もちろん、情報を正しく伝えることは大切なのですが)、「相手をよく見る、相手をよく知り、臨機応変に対応する」ことが強く求められるのだということを、改めて痛感しました。

ただ、命に関わる問題でもあり、訓練を受け「医療通訳」という特殊性をよく理解し試験にパスしたプロの通訳が必要であるということはよく分かりますし、今後大きな需要増大が見込めるということも想像はできますが、「体調が悪いときには母国語で説明を受けたい」という要望に応えるとすれば、英日より他言語の需要の方が実際は大きいのではないかと思います(素人考えですけど)。また地域により需要言語に偏りが出ることも予想されます。そう考えると、やりがいのある仕事には違いないと思いますが、地位向上にも実際の運用(ビジネスとして)にも、まだまだ超えなければならないハードルは多いなというのが、(あくまで個人的な)正直な感想です。
セッション自体は、遠隔診察の模様の紹介や、模擬診察などもあり、「医療通訳とは実際こういうものなのだ、こういうことをするのだ」ということが分かり、個人的にはたくさんの収穫がありました。


当日は、遠方遠征組の方も含めて、同業の皆さんとお昼をご一緒しました。
その席で少し話題に上った「専門分野」について思うところも、そのうち取り上げてみたいと思います。
まあ「屋根裏」的「そのうち」ですから、いつになるか分かりませんが。

てことで、駆け足レポートは終了です。
2015.10.05 13:07 | 翻訳 | トラックバック(-) | コメント(0) |












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