屋根裏通信

在宅で細々実務翻訳をやってます。翻訳、英語の勉強、その時々の出来事などのんびり綴っています。

先日の上京の主目的のひとつ(もうひとつの目的のセミナーについてはまた改めて記事にします<たぶん皆さんが忘れた頃<でも、ワタクシも忘れているかもしれん)。
全6回の通信講座なんですけど、希望者は講師先生の直接講義(1回)に参加することができます。

ちなみに通信講座の感想は、以前、「通信講座完走しました」で記事にしています。

直接講義はこれまで学んだことを再確認する、という流れでしたので、疑問点を確認できたり他の受講者さんの意見を聞けたり、ということはあり、その意味で有益でしたが、特に目新しい内容はありませんでした。まあ、20年余のときを経て講師先生に再会することができたのでよしとしましょう。

講座を通して学んでほしかったこととして先生がまとめられたのは「事実の裏付けをもって」「全体的な視点から」「内容をきちんと把握し」「それを目的に沿って表現する」ということ。
この中では、ワタクシ的には「全体的な視点からものごとをみて」「目的に沿って表現する」という部分が、今まであまり意識していなかった点で、講座全体を通してナルホドと思うことも多かったです。とはいえ、(あくまで個人的な感想ですが)ノンフィクション翻訳とワタクシが普段やっている翻訳を同列視することは難しく、講座で教えて頂いたことをそのまま日々の仕事に当て嵌めることはできないかな~、というのが正直なところです。学んだことをどう生かしていくかは、これから考えなければなりません。

ただ、日々の翻訳でも、原文が書かれた目的や、真の最終読者をよく意識するようにはなりました。
ワタクシは、色々考えすぎなのかな。でも、この「意識する」という姿勢は持ち続けたいと思います。

講義の中で、「こういう読者を想定しこういう目的を優先して翻訳しよう」という翻訳の姿勢が定まったら、頭の中に「こういう言葉を用いてこんな風に」というイメージが湧くはずで、そのイメージどおりの言葉で語れば、相応しい翻訳はできるはず、というお話がありました(注:ノンフィクション翻訳はこうあるべき、ということではなく、講師先生はこのような点を大事にしておられるということです<念のため)。「正しくイメージできれば簡単でしょ」ということでしたが、ワタクシにとっては、それは決して簡単ではありません。それは、現時点での先生との語彙Poolの差が原因なのかなと思います。そのことを自分の中で明確化できた、という点でも、出席した価値はあったかなと。

出席者の中には、先生が「他の受講者と(訳文の)レベルが違った、あとは経験だけ」と仰る方がおられて、先生はその方には次の段階(リーディングや売込み)に進むことを勧めておられました。
添削されて返ってくる訳文をみると、自分がまだまだであることは明らかなので、羨ましいという気持ちは起きず、まだそこそこお若い方でしたから、どちらかといえば「頑張りや」という気持ちになりましたが、「では、ワタクシが仕事をしてきた年月(年数としての経験)は何だったのだろう」とちょっと考え込んでしまいました。前にも書いたかもしれませんが、長さ、ではないんですよね。

家の中にいてばかりでは、どうしても視野が狭くなります。日々の翻訳に問題がなく、依頼が続けば、「自分、上達したかも」という慢心も生まれます。
心のどこかで自分でもその慢心に気付いていて、誰かにガツンとやってほしくて、ワタクシは外に出て行くのかもしれません。ワタクシは弱いので、自分で自分の慢心は叩けないのです。

・・・とまあ、そのような意味でも実り多い通信講座ではありましたが、やっぱり、暫くは休みたいかな。
2016.09.01 23:42 | 翻訳 | トラックバック(-) | コメント(6) |

ヨシダヒロコさん、まいどです~。

おお、ヨシダヒロコさんも、いろいろ経験されているのですねー。

ワタクシの先生は、できる範囲で手助けはするけれど、下訳などは振らない主義のような印象を受けました。そのあたりは、講師先生の考え方もあるだろうし翻訳する書籍の種類も関係するだろうし、きっとさまざまなのでしょうね。まあ、でも、そう言ってもらえれば、「やってみよう」という自信にはなりますよね。ただ、恐らく出版だけでは(少なくとも最初は)食べていけないだろうことも事実であり、実際問題として、ワタクシは、旦那がまだプーだしアルバイトくらいしかする気なさそうだし、「やってみたいことは取りあえずやってみよう!」と思いながらも、実務を手放してまで出版に、という気持ちにはなれません。ただ、猫先生のコメントにも書いたとおり、異分野の翻訳が面白かったのも事実なので(しんどかったけど)、何らかの形でこの流れも続けてはいきたいです。

「とにかく読んだり書いたり」は先生も勧めておられましたし、他の方からもそういうことをお聞きすることが多いですし、やはり必要なんだと思います。ワタクシも、なかなかできませんが。
せめてもと、せっせとブログ記事を更新していますが(注:当社比)、ついつい「独りボケツッコミ」に走ってしまうので、こちらも、なかなかうまいこといきません。

英訳トライアル、体調と相談しながら頑張って下さいませ。

2016.09.03 23:45 URL | Sayo@屋根裏 #- [ 編集 ]

Sayoさん、お疲れ様でした。

なぜかノンフィクションは関わったことがあり、たまたまさっきミステリーの金沢読書会で話していました。

1)当時たまにつるんでいた出版翻訳者さんが仕事に詰まった。用語集を家庭教師から帰った後2週間で50p程訳し(へろへろ)、しかもそれは最終版にほとんど反映されなかった。

2)本で扱われていた人物がもと医師だったことから医学系MLで下訳の下訳募集がかかった。原語はスペイン語で原稿は英語。体調が悪くて下訳者さんにに迷惑をかけたけど少しは訳した。監修の先生とは後ほど教えて頂ける機会もあったし、その前にFBで繋がった。

2で訳しながら内容が悲しく泣きそうになるという経験を初めてしました。

わたしはスペイン語翻訳講座でノンフィクション始めいろいろやらされましたが、英語と比べると文法レベルから追いついておらず、厳しい言葉を受けることもありました。ノンフィクションでもメディカル方面では褒めてもらえることも。

Sayoさんと同じく、下訳に勧められている人がいて、後にデビューしているのを見つけたのですが経歴も訳文も見ているので納得でした。少々モヤモヤとはしましたが。わたしも本を訳したいとはあまり思っておらず、それは出版が色々厳しいのを結構前から見ているからだと思います。

英訳のトライアルが来ており、前からもう少し滑らかにしたいのですが、普段から読んでないのでしょうねきっと。

2016.09.03 22:47 URL | ヨシダヒロコ #lMBqkpAs [ 編集 ]

猫先生、まいどです~。
コメントありがとうございます!
そうなんですー、やっと直接講義も終わって肩の荷を下ろしましたです~。東京を一人で歩き回れそうなソコハカとない自信も付きました! エスカレータの追い越し車線(?)が逆なのも、噂には聞いておりましたが、軽い感動がありました(<そこか<自分)

実務翻訳と出版翻訳は重なる部分もありますが、正直、まったく同じようにはできんなあと思う部分もありました。でも、そうした点も含めて、異なる分野の翻訳を学んでみる、ということは役に立ったような気がします。
今後は暫く、今の実務翻訳に軸足を置きながら、ノンフィクションの勉強(?)も続けていこうかなと思っています。自分の名前で訳書を出したい、という思いはあまり(ほとんど)ないんですが、ノンフィクションはノンフィクションで、やっぱり面白かったんですよね~。猫先生のようにはまいりませんが、学んだことや考えたことが、いつどこでどんな形で役に立つか分かりませんものね-。

2016.09.03 21:16 URL | Sayo@屋根裏 #- [ 編集 ]

直接講義に行ってこられたんですね。お疲れさまでした。

そうですね。私も出版翻訳と実務翻訳では気をつけるべき点がかなり違うなあと思いました。読者にとって読みやすい文章を書くという点では、実務翻訳よりもブログなどの文章を書くことに役立つのではないかと思います。

私も出版翻訳に方向転換しようと思ってビジネス書の翻訳講座を受講したわけではなく、受講を決めたときは本を出すことも考えていなかったんですが、たまたまいろんなことが重なって、執筆を始めるタイミングが講座修了直後になり、講座で学んだことが文章を書くのに役立ったように思います。

2016.09.03 09:18 URL | mariko(猫先生) #Xnq8k9Uo [ 編集 ]

めぐりさん、いらっしゃいませ~。

ワタクシは始めた時期から数えると20年以上、休眠期間を差し引いても10年以上翻訳をやっていますが、外に出るようになったのはここ3~4年、泊りの講座は、旦那(依願)退職後のここ2年ほどです(流石に旦那馬車馬時代は「お泊まりしよう」という気にはなれませんでした)。ウチは旦那という名の子供しかいないのですが、実際にお子さんがいらっしゃると、行動時間も範囲もそれなりに制限されてしまい、なかなか難しいですよね。

肌が合う合わないはあると思いますが、やはりその道の先達の言葉には何かしら学ぶものがあるなあと思います。で、たいていの場合、先生の訳例を目にしてぺしゃんこになる、という・・・でも、ワタクシはちょっとおだてられると、すぐ「おお、私って凄い」と思ってしまうので、そういうのが必要なんです。
ノンフィクションと産業翻訳、やっぱり同じではないとワタクシは思います。自分が「よし、ノンフィクションに方向転換しよう」という強い決意を持って講座を受けた訳ではないので、教えて頂いたことをどう咀嚼し日々の翻訳に活かしていくかがちょっと悩みどころではあります・・・でも、普段の仕事では、納期も厳しいものが多いし、どうしても全体を俯瞰したり流れを大事にしたり、ということが疎かになりがちなので、「それも大事」ということを繰り返し説いて頂いたのはよかったかな。

勉強ばかりしていても許され、腰痛も老眼もないあの頃、もっと勉強しておけばよかったな、としみじみ思う今日この頃です。

この記事は真面目に語っていますが、たいていは「どこでぼけて突っ込むか」みたいなことしか考えていませんので、また気楽にいらしてくださいませ~。

2016.09.02 22:02 URL | Sayo@屋根裏 #- [ 編集 ]

Sayoさん、こんばんは!

家の中と一緒で、心もときどき空気の入れ換えをしないとよどんでしまうのかもしれません。「慢心」、耳に痛いことばです。

Sayoさんのように、私も少しずつ空気の入れ換えをしていきたいです。

ノンフィクション翻訳は産業翻訳とは使われている英語も、表現方法も、語彙も、まったく違うんでしょうね。とはいえ、違う視点を取り入れることで、普段のお仕事にもきっといい効果があることと想像します。

普段のお仕事ではどうしても掘り下げる方に力が入りますが、視野を広げることも大切だなぁと、Sayoさんの投稿を拝見して思いました。

2016.09.02 20:43 URL | めぐり #- [ 編集 ]













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