屋根裏通信

在宅で細々実務翻訳をやってます。翻訳、英語の勉強、その時々の出来事などのんびり綴っています。

どの時点に戻りたいか、という話です。

ワタクシは、こちらでもときどき語っているように、現状に不安はあっても大きな不満があるわけではなく、これまで節目の判断はおおむね自分ひとりで下してきたことを思えば、総じて恵まれた人生だったなと思っています。
なので、「戻りたい」は、「そこに戻って人生をやり直したい」ではなく、「別の道を選んでいたら、どんな人生を歩んでいたかな」という純粋な興味という感じ。

ワタクシにとっての「その時点」は、高校1年の3学期の進路提出時点です。

ワタクシの出身校は地元ではそれなりの進学校でしたので、2年生から理系と文系に分かれます。そのための「理系か文系か」申告書類を提出するとき、ということです。
そのとき、ワタクシは、文系を選びました。理由はいくつかあります。

理系科目に苦手意識があった→2年生で選択科目となった物理では赤点も取りましたので、この苦手意識はあながち根拠のないものではなかったのですが、そのワタクシが今、「医療系のための物理」をせっせと勉強しているわけですから、人生ホント分からないものです。さらに言えば、共通一次で一番成績がよかったのは数学でした...

大勢の異性の中で過ごすのが苦手だった→理系は40名近い男子生徒+女子生徒7~8名という構成が普通でした。「そこで2年も過ごすのは、つ、辛すぎる」...と考えていたそのワタクシが、就職先ではお局様となり、若い男性社員をアゴでこき使うようになるわけですから、人生ホント分からないものです。

歴史の勉強がしたかった→中高で出会った先生がたの授業のおかげなのですが、特に世界史に興味がありました。大学は文学部史学地理学科で中世西洋史を専攻しました。そのワタクシが現在医療機器の翻訳をしているわけですから、人生ホント分からないものです。

当時、地方公立大の文学部出身者の就職先(?)は公務員か教師がほとんどで、一般企業の就職先と言えば、その頃からSE候補として女子学生を大量採用し始めた「ナントカ情報システム」系くらいでした。そんなわけで、ワタクシは、友人たちから「そんな会社知らんし。ダイジョブなん?」と心配された、株式・金融情報提供系の中堅企業に就職することになります(蛇足ですが、決してアヤしい会社ではありません<念のため)。

その後の紆余曲折(?)については、以前にも一度記事にしていますので、そちらに譲ります。6年前の記事で、その後、ワタクシ自身もワタクシを取り巻く環境も若干変化しましたが、翻訳をするに至った経緯に変更はないので、お時間のある方は覗いてみてくださいませ。

でも。
そうやって文系を選んだワタクシですが、理系の進学先にも興味がなかった訳ではありません。薬学部に進みたいという気持ちもありました。「面白そうだな」くらいで、特に深い理由はなかったと思うんですけど。ただ、上で書いた3つの大きな理由を乗り越えて理系に進んでもいいかな、という気持ちはあり、申告書を出す前は結構悩んだのを覚えています。

結局、史学科に進み歴史を勉強したわけですが、のめり込むほどではなく、学んだこととは無関係の一般企業に就職。そこでは「女性社員のまとめ役」的に重宝されましたが、先が見えなくて「それなら」と勉強を始めた翻訳を仕事にするようになって今に至ります

でも。
もしもあのとき理系に進み、薬学部に進学していたら? たぶん、ですけど、今翻訳の仕事はしていなかったような気がします(とか言いながら、製薬関連の翻訳に勤しんでいたりして...)

とはいえ、性格は同じわけですから、何らかの決定が必要なときは自分で判断して決めていったに相違なく、今とは全然違う立ち位置にいながらも、「まあ自分で選んで決めてきた人生だから(こんなものかな)」とか言ってそうな気はします。

というわけで、何十年も前のあのとき、確かに枝分かれしたに違いないもう1つの人生も、早送りで見てみたいな~、と思ったりするSayoなのでした。
2017.01.13 18:01 | 分類不能 | トラックバック(-) | コメント(3) |

ヨシダヒロコさん、こんにちは。
いろいろご自分の経験も書いてくださってありがとうございます。
ワタクシは、子供の頃これをやりたかったというのはあまりないのですが、記事にも書いたとおり、「あそこで違う道を取っていたら今頃どうしているかな」と思うことはときどきあります。ヨシダヒロコさんがおっしゃるように、そのときはよく分からなかったけれど、今役に立っているということもありますね。逆に、当時は面白いと思った西洋史が、さまざまな意味で自分という人間の幅を形成するのに役に立ったかといえば、正直何とも言えない部分もあったり...でも、全体として、そこそこ思うとおりにやってきて、大きな決断での後悔はない、という感じの今でしょうか。

2017.01.15 14:32 URL | Sayo@屋根裏 #- [ 編集 ]

Sayoさん、追記です。

音楽家のことを知ったら面白い、というのは「名曲アルバム」などのことなんですが、今月新作の『星めぐりの歌』(宮沢賢治)を何回かやってます。5分の間に岩手の綺麗な風景や簡単な生い立ちが流れ、ずいぶん早く亡くなってしまったなあと思ったのでした。

別のところでもう聞いていたのですが、フルコーラスではまだで、賢治自身の作詞作曲とは知りませんでした。
どこがとはうまく言えませんが影響を受けています。

2017.01.14 23:51 URL | ヨシダヒロコ #lMBqkpAs [ 編集 ]

Sayoさん、こんにちは。

実は物理赤点、わたしも複数回とってます(とブログには複数回書いてると思う)。1次もそうでしたが、2次に要ったので片方の大学で受けて、結構ぼろぼろだったらしい。化学でさえ向いてないと一時は思ったことを原稿の直しが返ってきたらポストします。

そこに書いた理由のほかに、富山は共働き率が高く、県民性として「役に立ちそうなこと」を求める傾向があったのかも。

化学も理学部よりになると実用的とはいえない場合もあり、面白いことに、今頃になって昔あきらめた物理の勉強をきちんとしようとしてます。

わたしが最初に行きたかったのは小学校のときの音大で、学費が高いらしく即あきらめました。生き物が好きで、獣医系のものも考えたかも。

最近気がついたのですが、理学部と文学部はぱっと見なんの役に立つか分からないところで似ています。徳島大の天文学の先生がクラウドファンディングで400万ほど集めたのですが、そのときに「天文学は『天の文学』なので実用性がなく、予算がつきにくい」という名文句が出ました。
http://bylines.news.yahoo.co.jp/ishiwatarireiji/20160516-00057712/
昨日、前にもらったデータ見てなかった、とメール添付を見たらぜんぜん分かりませんでした。ですが星の一生とか子供のころ不思議だったですね。

わたしは現役時代に国際関係学部に文転してやっぱりやめたとなったことがありましたけど(特に経済に向いてない?)、今文系で選ぶのなら文学部だなと思うのです。フルの院生にもしなれたら、文理の間でやってみたいことがあります。影響を受けた人が複数いて、大きなきっかけはある物理学者さんからもらいました。

音楽も文学も作者のことを知ったら面白いよなあと最近思っています。史学といえば世界史選択だったことが後に語学の勉強には役に立ったと思います。成績は駄目駄目でしたけど。

#ちなみに化学は間口が広いので、薬学、工学、農学といけます。薬学部院試で危ない物質の勉強をしました。

2017.01.14 23:36 URL | ヨシダヒロコ #lMBqkpAs [ 編集 ]













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