屋根裏通信

在宅で細々実務翻訳をやってます。翻訳、英語の勉強、その時々の出来事などのんびり綴っています。

...正直ワタクシも好きではありません。

最初の訳文を作る時点で最終稿の90%以上のものができるような訳し方をしますので*、分納時点で見直して納品する、ということ自体はあまり苦にならないのですが、それでも、かなり訳出が進んでから訳語を変更することもありますし、分納、なければないにこしたことはありません。

* このあたりのやり方は人それぞれだと思います。ワタクシの場合は、「分からないことを分からないまま取りあえず訳しておく」というやり方が性格的に苦手なのと、実親を看ていたときの「訳したところまでは常に完成品に近い状態にしておく」というやり方が身体に染みついてしまった結果、今ではそのやり方が自分にとって一番心地いいやり方になっている、ということです。


ワタクシ的分納には、多数ファイルを1案件として受けたときの「ABCを○日までに、DEFを▲日までに、GHを△日までに」というパターンと、大型の1ファイル案件を「○日までにXXページまで、▲日までにYYページまで、△日に最期まで」というパターンの2種類があります。前者も、たいていは関連ファイルで、最低、機器、部品、機能の名称は統一しなければならないのですけど、気を遣うのはやはり後者の方です。

とはいえ。
図表満載の原文原稿に対して、ナンバリング対応のWordベタ打ち納品の指示を頂いたりすると、「これ全部キレイな原稿にするの大変だよな」「訳文チェックと切貼りは早いうちから少しずつやっておきたいよな」とかも思うわけで(実際にそういうやり方をされているかどうかは分かりませんが)。そう考えると、翻訳会社さんの負担軽減にもできる限り協力したいと思ってしまうのです。

でも、訳出作業に大きく支障が出るような分納は避けたいので、ワタクシの場合は、次のことを心掛けるようにしています。

1. 調べものや訳語決めに時間がかかるため、最初に訳出できるページ数は少なく、また、最初の間は頻繁に戻って訳語の変更を行っているという事情を説明し、初回分納日をできる限り遅く設定してもらう(クライアント様からも分納指示が出ている場合は別ですが、たいていの場合はかなり遅めに設定していただけます)。

2. 後追いのマイナー変更が可能かどうかを確認する(「マイナー」を強調するのがポイント、できると分かれば自分自身も心安らかに翻訳することができます)

3. 2回目以降の分納時にも、全体の訳文を納品し、前回(まで)の納品分からの変更部分があれば目立つ色でハイライトする(メールにその旨を記載。3~4語句ある場合は、メール本文にも変更内容を記載、又は秀丸変更メモを添付する)

...と、この3点を実行するだけで、ワタクシ的にはかなり心安らかに分納に対応することができます(1、2の点は、お付合いの長い翻訳会社さんとの間では、この頃は暗黙の了解みたいな感じになっていましたが、ときどきは言葉にしてきちんと確認しなければとちょっと自戒しました)。翻訳会社さんからの「助かります」的なコメントは特にないですが、どこからも何も言われず仕事の依頼も切れない、ということは、このやり方で大きな問題はないのだろうと勝手に思っています(だといいが<自分)。
「最初から最終稿に近いものを」という自分のやり方も分納に合っているのかもしれません。分納間の表記ゆれも、Wordの検索機能にWildright辞書を加えてかなりチェックがラクになりました。

とはいえ。
なければその方がありがたい分納ではあります。
2017.03.16 15:05 | 翻訳 | トラックバック(-) | コメント(6) |

天翔る龍さん、ありがとうございます~。
貯金を切り崩し回し蹴りの練習に励む日々なので、あまりお勧めはできないかもですが...
こちらこそどうぞ宜しくお願い致します。

2017.03.19 14:06 URL | Sayo #- [ 編集 ]

Sayoさん、たびたびありがとうございます。

勝手な言い方ですが、今のSayoさんの生き方は、x年後の私のそれかもしれません。CATツールを使うか使わないかという点を除けば、共感できることがすごく多いので。
(^^)

というわけで、これからも神出鬼没の私をよろしくお願いします。
<(_ _)>

2017.03.19 00:18 URL | 天翔る龍 #- [ 編集 ]

天翔る龍さま、

本当は、クライアント-エージェント-翻訳者が、それぞれを(顔は見えないですけど)「よい成果物を作るためのチーム」と考えて仕事ができれば理想なんでしょうね。まあ、理想ですけど。
そこを考えてる感がエージェントさんから少しでも伝わってくれば、自分は結構相手の言い分に合せているかなと思います。そんなわけで、「分納は好きではないが、そこまで嫌悪感がない」というのは、そのあたりがよいエージェントさんと仕事ができているということなのかもしれません。ありがたいことです。
「目先の効率を追う」というのは、翻訳に限ったことではないような気がします。そうでないと上手く渡っていけない世の中になりつつあるというか...ワタクシみたいな「ゆっくり育っていきたい派」にはなかなか生きづらい世の中でございますよ。でも、「一生懸命生きていれば、必ず誰かが見ていてくれる」と「しんがり-山一證券最後の12人」のナカの人(?)も言っておられたので、できることはきちんとやり信念は曲げず、でよいのかもです。とはいえ、翻訳成果物の全体的な質が低下し、読む側がその文章に慣れてしまう、というのも困りものだとは思うのですが...

あまりお返事になっていなくてすいません。

2017.03.18 22:50 URL | Sayo@屋根裏 #- [ 編集 ]

Sayoさん、ご返事ありがとうございます。

> 信頼できる相手ならば、こちらも「よいものを作る
> チームの一員」という意識を持って仕事をしたい
この点は同感です。単なる翻訳マシンではなく、エンドユーザーのための便宜を見据えたドキュメンテーションチームの一員として、やるべきことをやり、言うべきことを言う、という感じですね。

> ボリュームが多い短納期の1つの文書を2~3名で
> 分担する、というケース
私はたぶんその一員ではないでしょう(笑)が、これも対応しにくいケースでしょうね。しかし、

> この会社のシニアチェッカーさんとは面識があり、
> 自分にも他人にも厳しいデキる方
が相手なら、「リアルタイム分納」よりはマシかと。そういう方なら、分納に伴うデメリット/リスクもちゃんと承知のうえで進めてらっしゃるでしょうから。とはいえ、

>「このヒトならまあ何とかするんやろ」と思って
> 「訳語一致確認のお願い」も含めてがんがんコメント
> 付けてます。
は何となく分かります。(時間的には損だと分かってても、上記の考えから)私もがんがんコメント付ける派ですから(笑)。

あと、クラウド型CATツールについて触れましたが、翻訳プロセスがどういうものか分かっていないまま目先の効率ばかり追い求めたがるような動きが主流になりはしないか、と心配です。この種の方式は、私が翻訳会社の一員だった十数年前からTradosでもやろうと思えば可能でしたが、あの当時から私の考えは否定的です。その職場の先輩には、「そんな考えだと時代遅れになるぞ」のようなことを言われましたが、その意味でなら私は時代遅れになってもいいと思ってますよ(キリッ!)

2017.03.18 21:30 URL | 天翔る龍 #- [ 編集 ]

天翔る龍さん、まいどです~。

私は、そこそこ分納ありますかね。ただ、後追い変更は反映して頂けることが多いようなので、勝手にですけど、翻訳会社さんのナカの人的配分の問題なのかなと想像しています。基本、「申し訳ないですが分納対応で」という感じで頼んでこられるので、短い時間でやっつけに後工程をやるのではなく、それなりに時間を掛けてよいものを作りたいという気持ちの表れなのかなと、これも勝手に善意で解釈しています。なので、そういうケースには、私も、自分が無理なくできる範囲で対応したいとは思っています。信頼できる相手ならば、こちらも「よいものを作るチームの一員」という意識を持って仕事をしたいかなと。
ま、でもそれは理想で、やっぱり分納はない方が嬉しいですね(^^ゞ

あと、ご存じのように、私はCATは使用していないのでクラウド上のメモリを共有するという仕事はないのですが、似たようなケースで、ボリュームが多い短納期の1つの文書を2~3名で分担する、というケースはあります。そう多くはないですが、正直あまり好きではないですね。これも「リアルタイム分納」に近いかもしれません。この会社のシニアチェッカーさんとは面識があり、自分にも他人にも厳しいデキる方だと分かっているので、「このヒトならまあ何とかするんやろ」と思って「訳語一致確認のお願い」も含めてがんがんコメント付けてます。

2017.03.18 18:49 URL | Sayo@屋根裏 #- [ 編集 ]

Sayoさん、こちらではご無沙汰してます。分納は私も時々求められますが、一括で済むならその方がいいですよね。

Sayoさんの分納対策、おおむね同感です。ただ私の場合、2についてはもう少し図太く(笑)対応してます。Sayoさんと同じく私もほぼイコール最終稿という訳し方をしてますが、それでも完納までに改訳が部分的に生じるのは日常茶飯事、つまり当たり前のことと認識してますので。

一度訳せば終わりというわけでは必ずしもないのは、原文全体の内容をあらかじめ完全に理解したうえで着手することはあり得ない(そもそもそんな時間的余裕はない)し、むしろ読みながら理解を深めつつ訳していくものだと思うからです。ゆえに、分納だとお客様にとってもかえって面倒なことになりかねませんよ、とあらかじめお伝えしてます。

そんなわけで、クラウド上の翻訳メモリーを複数の翻訳者で同時共有しつつ翻訳する方式は、「リアルタイム分納」のようで嫌です(前にもFBで書きましたが)。

2017.03.18 15:01 URL | 天翔る龍 #- [ 編集 ]













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