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2018. 06. 09  
第4回勉強会、終了。
今回は、前回要約したパラグラフの中から4パラグラフを選んで翻訳したものを持ち寄ってアレコレ吟味する回です。

この勉強会を始める前に、「量を読み、きちんと読み、理解し、訳す」ことを本会の目標にしようと決めました。
4回目にしてやっと、そこに1歩近づけたような気がします。
それができたということではなく、それがどういうことなのかを参加者全員が理解し始めた、という意味で。

「読み、理解し、訳す」と書いてしまうと、ごく当り前のことのように思えますが、それを「きちんと」意識しながらやるのは、実は意外に難しい。勉強会に参加するようになってから、「丁寧に読んだと思っていた」「読めたつもりでいた」ことがいかに多いかに気づき、愕然としている今日この頃です。

提出タイミング的に、シンポジウムのレポートをまとめた直後に訳出作業をすることになり、「きれつづき」やら「流れ」やらを意識しながら訳しました。
自分では、決して悪い訳ではないと思っていましたが(それが慢心なのでしょう)、勉強会で叩かれてみると、自分がいかに文法をきちんと解釈せず力業で訳そうとしていたかや、その結果、ときに「勝手訳」の領域に足を突っ込んでしまっていたかが分かり、恥ずかしい思いで一杯です。そして、もう一度読み返してみれば、訳出時に「ここ貰ったぜー」と思った訳語は、やはり、訳文の中で、嫌な感じに自己主張し、「どうだ」感ハンパなかったのでした。訳しているときも、見直しのときも、目が曇っていたようですが、自分が一度「しめしめ」と思ったものを否定するのは、さまざまな意味で本当に難しいですね。「解が得られた」という安心感も手伝ったのかもしれません。

ですが、「きちんと読めていない」「雰囲気で訳した」のは、多かれ少なかれ他のメンバーも同様で、管理人さんの講評は、開口一番、「...皆さん、なかなか自由ですね(僕も含めて)」でした。
そこから、その日は、文法から解釈に向かう、という流れで、1パラグラフずつ訳文を検討しました。4パラグラフは、1回の量としては適切な量だったと思います。

「まずは、文の構造、前置詞、単複など基本的なことを読み落とさないようにきちんと読み、段落内、段落間のつながりを意識する」という基本的なことを失念せず、同時に、そのどれかにだけ囚われないようにする、というのが、今の自分が一番注意すべき点でしょうか。その上で、著者が「こういう風に」伝えたかったものを、日本語読者が求める形にぴったり落とし込むところまで行くことができれば理想なのでしょうが、果たしてワタクシにそんな日は訪れるのだろうか...と考えると、比喩ではなく気が遠くなりそうです。
...が、気を取り直し(立ち直りは超早い)、手近の「一番注意すべき点」に日々留意しながら取り組んでいこうと思います。まずは「きちんと読み、理解し、訳す」、そこからですね。


勉強会では、「明日から即役に立つ」という内容は少ないような気がします(それぞれが持ち寄った推薦本を見せ合い、夜にはついついポチっとしてしまうという意味での「すぐ役に立つ」はありますが)。「こんな場合はこう訳す」的なTipsを得られることもまずありません(たまにいきなりやってきて、「メモメモ」ということはある)。
もちろん、すべての勉強会がそうだということはないと思いますが、4回続けてきて、ここは「さまざまなことを踏み込んで考えるきっかけを与えてくれる場」であり、「読み方、訳し方」を自分なりに考え、メンバーとのやり取りの中で修正し、また試し...を繰り返す場のように感じています。少なくとも、私にとってはそんな感じ。極端な無理をすることなく、大事に続けていくことができればと思っています。

次回は新たな課題の要約。
前回の要約は、量が多すぎて(40パラグラフ)読みがいい加減(やっつけ)になってしまった反省を踏まえ、今回の要約は、思い切って8パラグラフまで減らしてみました。少なすぎれば、また増やすことになるでしょう。勉強会もワタクシも日々試行錯誤です。
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プロフィール

Sayo

Author:Sayo
医療機器の和訳も9年目。
老眼腰痛、最近は膝痛とも闘いつつ
翻訳人生をまっとうしようと奮闘中。
この頃になってやっと翻訳の奥深さ・
難しさ・楽しさが分かってきたような。
記事は「翻訳一般」多め、ときどき読書感想文、本業(医療機器)やや少な目。
(2019年4月現在)

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