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2011. 05. 30  
というわけで、おおむね役に立たない、医薬辞書の話その2です。

在宅で翻訳の仕事を始めた頃(年月だけは過ぎたよな~)、「辞書も実力のうち」という言葉をよく聞いたものです。調べものといえば、手持ち辞書が基本、納期に余裕があれば図書館に走っていた時代ですから、手持ち辞書の数と種類が翻訳の質にかなりの影響を与えていたのは事実と思います。
今なら、「辞書、PC環境、使用ソフトも実力のうち」というところでしょうか。

ともかく、そんなわけで、「辞書も実力のうちよね~」と、アメリカにいた間から、少しずつ医薬関連の辞書類を買い集めてきたのでした。

「理化学辞典」(岩波書店)
実家で紙版を発見しましたので(なぜに父がソレを持っている??)、紙辞書は将来それを相続(?)させてもらうこととし、自分用にはCD-ROM版を購入しました。

「医学薬学翻訳事典」(貝沢二郎 イカロス出版 2000年)
「通訳・翻訳ジャーナル」に「こんなん出まっせ~」と広告が掲載されたので購入しました。練習問題(和英)までついた、勉強するための事典です。たぶん、今もう一度しっかり勉強したら、すごくためになると思うのですが(「医学薬学の基礎がわかる、学習者、医学・薬学業界、翻訳者のための」て謳ってあるし)、当時まだAnatomyで停滞中だったSayoには、ちょっと難しすぎる内容だったのでした。全体は、

診断法1(血圧、心電図、X線、超音波、CTなど基本的な診断法)
診断法2(血液検査、組織検査、培養、生化学検査などの診断法)
投薬と治療
新薬の開発(候補物質の確立~製造許可申請まで)
免疫機構
癌の診断と治療
遺伝子工学

の全7章に分かれていて、図表(対訳)も豊富。巻末に、練習問題の解答と索引がついています。コンパクトなサイズのくせに5500円もして最初はびっくりしたのですが、改めて中身を斜め読みしてみて、この内容で5500円は高くないよね、と思ったのでした(本来、斜め読みする本ではありません、念のため)。

「最新 英和メディカル用語辞典」(山田政美/田中芳文 講談社 2000年)
何というか、読んで楽しむ辞典であります。
TV、新聞、小説などでよく用いられる口語表現や病院内俗語などが多く取り上げられていて、使用例(出典付)&日本語訳の記されているものも多数。仕事にはほとんど役立たないと思うのですが、医療ドラマを見たり、メディカルミステリーを読んだりするのにいいかもー、という辞典です。たまにぱらぱらめくって、「ふむふむ」とひとり納得しています。

「カルテ用語集」(医学書院 2002年)
科別和英用語集
科別英和用語集
科別略語集
の順に収載されており、巻末に付録として
医薬品名(アルファベット‐対応する和名‐作用の順)、日本語索引
がついています。
カルテその他の医療記録を書くための辞書なのですが(翻訳の場合は、普通の医学辞書を使用すると思う)、個人的には、略語集が結構便利かも、でした。略語の攻略(?)には、”Medical acronyms, eponyms & abbreviation” (PMIC 4th edition)をチェックすることも。英々辞書なので、もう一度英和辞書を引いたり、Googleで調べ直したりしないといけないのが手間ですが、略語辞典なので収録語数はコチラの方が当然多いです。値段は$25くらい。

すでにご存知かと思いますが、私、医薬分野のお仕事はしていないので、これら2冊にお世話になったのは、数年前、医薬翻訳講座(通信)を受講した時くらいです。以来、この子たちは、書棚で休眠中です。なので、「ソレは仕事に必要ですか?」と問われると、「なくてもできる(たぶん)、あれば安心かも」というのが正直なところです。いや、ホント、役に立たないコメントですいません。

「今日の治療薬 2002」(南江堂)
自分や旦那や両親が処方して貰ったお薬の詳細を確認するのに、意外に活躍してくれているのでした。なので、やっぱり、そろそろ最新版に変えた方がいいかな~、でも、今の使い方からすると、「おくすり辞典」的なものにした方が実用的だよな~などと思案中の今日この頃であります。


SayoのBackgroundについては「はじめに」カテゴリの記事をご参照ください。
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「辞書のつかいこなし2020」(高橋聡)
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色々持っていらっしゃるんですね!理化学辞典以外は持っていないです。「今日の治療薬」は私も気になってました。便利そうですが、毎年改訂されるみたいなので、つい買いそびれてしまいます・・・。

ところで以前音読の記事を書いていらっしゃいましたが(ベストアメリカンサイエンティフィック何とかだったっけ)、あれって本だけでCDはついていないですよね?発音が確認できるようなCDなど音声がついていて、音読ができるような文章もあって、っていうものがないかな、と思っています(医薬系で)。もしおすすめなどご存じでしたら教えていただけたらうれしいです☆
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プロフィール

Sayo

Author:Sayo
医療機器の和訳も9年目。
老眼腰痛、最近は膝痛とも闘いつつ
翻訳人生をまっとうしようと奮闘中。
この頃になってやっと翻訳の奥深さ・
難しさ・楽しさが分かってきたような。
記事は「翻訳一般」多め、ときどき読書感想文、本業(医療機器)やや少な目。
(2019年4月現在)

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