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屋根裏通信

在宅で細々実務翻訳をやってます。翻訳、英語の勉強、その時々の出来事などのんびり綴っています。


今さらレポートですいません。
(軽く体調を崩したり修羅場ったりしていました)

先週日曜日、東京で開催されたK子靖先生の翻訳講座に出席しました。
http://www.aoyamabc.jp/culture/41300/
* 「屋根裏」では、どなたのお名前も、名字の最初の字をアルファベットに変えて表記しています。
K子先生の講座はいつも大人気で、すぐに満席になってしまうそうです。
いつも「いいなあ」と指をくわえて見ていましたが、今回は、通期講座のお試しも兼ねた(たぶん)単発講座でしたので、思い切って上京しました。

事前課題が2題あり、1つはフィクション、もう1つはノンフィクションでした。

フィクションの方は、よく言えば「不思議な味わいのある」、正直に言えば「わけ分からん」短編で、おそらく自分では手に取らなかったであろう一編です。
ところが、不思議なことに、訳出のために何度も読み返し、講義録を見ながら復習していると、これが何とも魅力的な文章に思えてくるのです。
勉強会の課題もそう。最初「わー、これ、苦手」と思っていたエッセイが、最後には何だか可愛いくそガキのようにも思えてくる。
「自分で訳してみる」ことの大切さと楽しさは、そういうところにもあるのかもしれません。殿方や友達同様、「付き合ってみないと分からない」。
話が逸れました。フィクションの方はそんな感じ。
ノンフィクションの方は、意味はとりやすかったですが、児童向けの書籍の一部ということで(FOGスケールでは6~7年生相当の難易度でした)、そういう文章ってどんな感じに訳したらいいんだろう」というところに意識が向きがちになってしまい、原文をきちんと読み込めなかったように思います。3週間前に戻れるなら、自分に「それより先に原文しっかり読め」と言ってやりたいところです。


当日の講義は、先生の試訳と学生訳(通期講座の受講生又は卒業生の方と理解しています)を中心に先生が解説され、当日参加者の訳文からも随時「これは」という訳が取り上げられました。筆がついていけなくて、書き漏らしたものも多いのですが、そうやって紹介される訳には自分の思いもつかないものも多く、他の方の訳文を拝見するのは本当に勉強になりますね。
講義では、描出話法や現在形(フィクションの方は、ほとんどが現在形で書かれたものでした)の翻訳、主語代名詞の処理など、ふだんの仕事ではまず意識することのない翻訳手法の話なども聞くことができ、とても興味深かったです。また、原文の短い文、長い文は、なぜその箇所でそのように書かれているのかを考えながら、訳文にも反映させる(短い文は短くたたみかけるように、長い文はリズムを意識しながら同じように長く)というお話も、訳文を作る際にはあまり意識できていなかった部分でして、恥ずかしくもとても参考になりました。
この他に、27ページにわたる講義録をいただきましたが、実に詳しく丁寧に書かれていて、先生は大変忙しい方と伺っていましたので、これだけのものを用意してくださったことに、本当に頭の下がる思いです。特に、フィクション部分の解説は、ゆっっくり読み返してみると、「なるほど、こうすれば/こう考えればいいのか」という部分が多かったです。

2時間半という時間の中での2課題でしたので、多少早足になってしまった感は否めませんが、改めて自分の弱点を見つめ直すことができ(すぐに実践できるかどうかは置くとして)、実り多い講座だったと思います。


今回、講座を終えて、特に「気をつけなければ」と思った点を2点。
*文法をきちんと押えられていない-この頃では、以前より辞書を隅々まで読むようになったとは思うのですが、まだまだ足りてないなーと実感しました。
*1つのことが気になると、他の部分への注意が疎かになる-前から自覚していることではあるのですが、なかなか「引いてみたり寄ってみたり」が上手くできません。

普段の仕事は、そこまできちんと意識しなくてもそれなりに訳せる場合も多いのですが、他分野、特に勉強会のエッセイや今回の課題のような作品になると、「いいものを作ろう」と力みすぎてしまうせいでしょうか、ひとつことにしか注意が向かなくなってしまいます。寄って、引いて、でも最後は原文、なのに。自分の欠点(のひとつ)だという意識はあるのですが、なかなか。
今回のような講座は、それを改めて自分の前に突きつけてくれます。日帰りで疲れましたが、行ってよかったです。


***
講義では、研究社のオンライン辞書であるKODの紹介もありました。
ジツは、私は、KODからJapan Knowledge(JK)に乗り換えた過去があります。 百科や日国も一度に検索でき、JKの方が何かと便利なのですが、インタフェースは(あくまで個人的な感想ですが)KODの方が使いやすいような気がします(講座出席者は1ヵ月間フル装備のKODを試用できるので、今、両者を併用中)。必要なら両方とも契約すればいいって話ですが、KODの方が手持ち辞書と被っているものが多いので、当面、今のまま様子をみるかな-と思っています。新カトリック辞典をもう少し試してみて、これだけ単体で購入するかも。
2018.10.28 23:43 | 翻訳祭・フォーラムetc.報告(2016-) | トラックバック(-) | コメント(0) |












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