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屋根裏通信

在宅で細々実務翻訳をやってます。翻訳、英語の勉強、その時々の出来事などのんびり綴っています。


「辞書最新情報2019年版」(高橋あ)
高橋(あ)さんが、2018年5月~2019年5月までの1年間の辞書に関する最新情報をベスト10の形で紹介。詳細はご本人が記事にされていますので、そちらをご参照ください。
「翻訳フォーラム・シンポジウム2109終了」
http://baldhatter.txt-nifty.com/misc/2019/05/post-d9f1ae.html


「やってみた! 辞書の棚卸し」(タコの会)
 深井ゼミ生4名で構成される「タコの会」では、それぞれが手持ち辞書をリストアップし、特徴を調べ、気づいたことをまとめるという「辞書の棚卸し」に挑戦した。ゼミで辞書に関する質問に答えられなかったり、辞書セミナーに出席しても内容を実務に生かしきれないと感じたりしていたことが契機という。棚卸しをしたことで、自分がどんな情報がほしいか、それはなぜか、そのためにどのような辞書環境を構築すればよいかが明確になったそう。単に辞書環境が改善されたのみならず、辞書引きに対する意識改革がなされたのが素晴らしい。「投網漁法」から「モリでつくやり方」に変え使いやすくなったという報告がとても分かりやすかった。
(Sayo記:私も最初は多数の辞書を一括検索していましたが、ここ2~3年は、複数の串刺し検索ソフトを使って辞書をグルーピングし、「この情報がみたいときはまずここ」「もっとピンポイントで検索したいときはここ」みたいな辞書引きをするように変わってきましたので、タコの会さんの話には頷ける部分が大きかったです。と同時に、自分にはまだまだ最適化の余地があると思いました。)


「接続表現をどう処理するか」(高橋さ)
 特許翻訳の仕事を始めた頃、「すなわち」「つまり」は、英訳では削り和訳では挿入するようアドバイスされたが、最近の自分の仕事を確認すると、実際にそのようにしていることが多い。その意味を改めて考えてみた。
英語は、基本語順が決まっており、独立した文を接続詞でつなぐイメージ。切れ目がはっきりと見える。これに対し、日本語は基本的に語順が決まっておらず、「が」などを用いていくらでも文をつなぐことができ、主語の省略もあるため、句点くらいでは文の切れ目はピンとこない。このため、切れ目を明確にするために接続詞(切続詞=さきのさん造語)が必要となる。いわば、一時停止(STOP)記号が入っているようなもの。一時停止後「そのままススメ」なのか「方向変化」なのかを分かりやすく標識する手段として「つまり」等の接続詞が用いられる。「そして」が出来事や状況の継起時に使用され順接を示すのに対し、「つまり」は、その後に抽象化された記述が続くことを示す標識となる。
 日本語の「きれつづき」の調節に使用できる箇所は、文頭、文の途中、文末の3カ所である。文頭(接続詞の挿入)は、流れがよくなるという利点はあるが、使いすぎは禁物。文の途中で調節を行うと、文の構造が際立つ効果がある。文末で調節すると、文のまとまりがよくなるとともに、次の文頭調節が不要となることも多い。
 誰しも、翻訳ということになると、「だ」「である」の羅列になりがち。切続詞を効果的に使用して「きれつづき」の調節を行うべき。翻訳をすればするほど日本語文章を書く力が落ちるということを頭にとどめておきたい。
2019.05.28 23:57 | 翻訳祭・フォーラムetc.報告(2016-) | トラックバック(-) | コメント(0) |












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