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屋根裏通信

在宅で細々実務翻訳をやってます。翻訳、英語の勉強、その時々の出来事などのんびり綴っています。


先月の勉強会で、管理人さんに作品の重層構造についてのお話を伺ったとき(第12回勉強会-「考え方」の幅を広げる)、皮相的な読解しかできていなかったと身に沁みて感じたわたしは、管理人さんに、「読みを深めるために何かいい本はありませんか」と尋ねました。

そのとき「こんな本があります」と教えていただいたのが、『大学教授のように小説を読む方法』(トーマス・C. フォスター、矢倉尚子訳、白水社、2009年)。
調べてみると、別宅(図書館)に保管(所蔵)されていることが分かりました。なおも調べてみると、原著『How to Read Literature Like a Professor』(2008年)は、2014年に改訂版が出ている様子。Amazonでほしいものリストに放り込みまめにチェックしていると、あるとき30%近く値下がりしたので、思い切って購入して読み始めました(で、あとで『大学教授のように小説を読む方法』を読んで内容を再確認しようという作戦)。

わたしは、特に英文は、皆さんがよく口にされる「○○な(洒脱な/淡々とした/流麗な…まあなんでもいいですけど)文体で書かれている」的なことがまったく分からないヒトで、そこからしてもう特に文芸翻訳には向いてないよな~と思うのですが、本書については、平易な英語であることに加え、「面白く書かれた」文章であるということくらいは分かりました。小説の読み方指南書なのに、先へ先へと、どんどん読みたくなるのです(の割には、まだ四分の一くらいですが…音読なので…)。自分が英語ネイティブならば、フォスター先生の授業を聴いてみたいと思いました。きっと面白く楽しいに違いありません。

章タイトルの一部を挙げると…

● Now, Where Have I Seen Her Before?
● When in Doubt, It's from Shakespeare…
● …Or the Bible

…みたいな感じです。

Shakespeareの章を読んでいると、『Bartlett's Familiar Quotations』にはシェークスピアだけで47ページ分の引用がある、というくだりがありました。
『Bartlett's Familiar Quotations』? 出版翻訳をされる方はご存じなのかもしれませんが、わたしは初耳です。
あちらでは有名な引用辞典なのかと思って調べてみると(そんなことばかりしているので仕事が進まない説)、1855年に初版が発行された後改訂を繰り返し、現在18版(2012年)が発行されている息の長い引用辞典であることが分かりました。Wiki情報ですが、"most widely distributed collection of quotations"とされています。

もう少し調べていくと(<仕事しろ)、1911年発行の10版が著作権切れで、Freeで入手できることが分かりました。DLしてみると、非常に読みにくいですが、きちんと検索はできます。
(Freeで入手可能なものについてはhttps://openlibrary.org/works/OL4095484W/Familiar_Quotations を参照)
実は、1968年発行の14版のDLも可能なようなのですが、上記URLでは14版はOpenLibraryでの貸出しのみが可能になっており、著作権所有者がFreeでの入手を許可しているかどうか確認できませんでしたので、DLは止めておきました(あくまで個人的な考えですが、翻訳者がそれをやってはマズかろうと思うので)。

でも、できれば、もっと新しいBartlett'sが見たいよね~とさらに調べていくと(<仕事しろ)、App Storeで18版のアプリを購入できることが分かりました。
(www.bartlettsquotes.com/)
早速購入して(1コイン以下のお値段でしたし…)使ってみると、これがなかなか楽しい。
長いものは途中までしか見られなかったり、出典情報が略されていたり(例えば、書籍版では聖書○○書どこどこまで確認できるけれど、アプリでは出典The Holy Bibleまでしか確認できないなど)と、アプリだけでは不十分ではありますが、英語圏で頻用される引用かどうかを確認するとっかかりくらいにはなるかもしれません。Steve Jobsや、勉強会でとりあげたSawl Bellow、Ann Beattieらの引用もありました。ちなみに、シェイクスピアからのものは1900、聖書よりも多いのが驚きでした。ギリシャ・ローマの賢人や哲学者、詩人らの引用(English Translationのもの)もあります。
…という感じで、今のところ、開くたびに何かしら発見があって、ついつい毎日アプリを開いてしまうSayoなのでした(<仕事しろ)。
2019.06.22 21:05 | 和書・洋書 | トラックバック(-) | コメント(0) |












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