屋根裏通信

在宅で細々実務翻訳をやってます。翻訳、英語の勉強、その時々の出来事などのんびり綴っています。

XX(薬剤名)YY mg t.i.d.

という文章がありました。
臨床試験関連の文献では、よく目にするフレーズかと思います。
どこで遭遇したかと? 仕事ではないです、残念ながら。

t.i.d.が「1日3回投与」(ter in dieの略だそうです)だということは、素人のSayoでも、そうそう苦労することなく調べがつくのですが、今回、この「YY mg」がちょっとクセモノだったりしたのでした。

Googleで調べてみると、どうやら、投与量の表示方法は、日本と米国では同じではないらしい。日本では、ここに入る数字は、一日投与量だけれど、米国では一回投与量が記されるようなのですね。

・・・てか、それが、「医薬翻訳を行なう上で、当たり前に知っておくべき基本」なのだとしたら、大変申し訳ありません。不勉強でございました(だって、アメリカでは、しげしげ処方箋なんか見たことなかったも~ん)。

とりあえず、気を取り直して。
その約束事に照らせば、ここでは、一日の投与量は(3 x YY) mgになるわけです。

楽勝解決、なはずだったのですが。

ちょっと血迷って、その薬剤について、も少しよく知りたいと「今日の治療薬2002年版」など開いてみたりなんかしたのが、そもそも間違いの始まりだったのでした。

用量の項には「1日AA ~ BB mg, 2~3回分服」と書いてあり、「日本では一日投与量が記載される」というやり方が、ここでも証明されたようでひと安心。
ただし、このお薬は、「最初は低用量から始め、様子を見ながら増量できる」薬剤のようで、用量として「初期」「最大」「維持」の3種類が記されておりました。

ここで、Sayoを「延々悩みループ」に陥らせた悪の根源は、それぞれの用量だったのでした。3YY mgという用量は、初期量としてはいかにも多過ぎ、維持量としては少な過ぎる。い、いいのか、「YY mgを1日3回投与」。
もとの文章には、「この研究では、YY mg t.i.d.が投与された」としか書かれていないため、文章から、この薬剤が、治療の過程のどの部分で投与されたのかを推定することは、(少なくともSayoにとっては)不可能です。

ということで、「米国式は、必ず1回量・投与回数の形式なのかな~。例外はないのかな~」などと、根本的なところから悩み始めることになり、「今日の治療薬」を参照したりしなければ、平和に幸せに過ごすことのできた、その後のSayoの人生(の数時間)が台無し(?)になってしまったのでした。

結局、「原則に従う」を覆すだけの根拠は得られず、YY mg t.i.d.は、「一回量 YY mgが1日3回投与された」と解釈しましたが、こういうことも、薬学のbackgroundがある方なら、経験則で「これはこういうことね」とアッサリ快刀乱麻(←それ以前に、そもそも何ももつれていないという説もあります)されたのではないかと、思ってみたりなんかしたのでした(とちょっと悲しい)。

ちなみに、ここまできたらってことで、「Mosby’s Medical Drug Reference 2001-2002」の方も調べてみたのですが(←滞米時に、自分に処方されたお薬の内容をチェックするために購入したものです)、Dosageのmaintenanceの項に記載されたCC mg tidのCC mgという量は、「今日の治療薬」中の維持量のだいたい3分の1に該当し、「確かに一回量が記されているのね♪」ということは、確認できました。

というわけで、「やっぱ、新しい版を持っていた方がいいかも」ということで、

「今日の治療薬2011」と「Mosby’s Drug Reference for Health Professions (Edition 3-2011)」(私の持っている版の後継は探し当てることができなかったので)を購入してしまったSayoです。
・・・といっても、今後「ナントカ mg t.i.d.」に出会う確率は、天文学的にとまでは言いませんが、か~な~り~低いとは思うんですが。まあ、安心賃ということで。

蛇足ですが。
「米国式処方箋の書き方」について調べていたら、なつかしのRefillに遭遇致しました。
実は、私、あちらではアレルギー性鼻炎がひどく(でも、もしかしたら、それは「歯性上顎洞炎」が原因だったのかもしれないのですけど)、鼻炎のお薬を処方して貰っていたのですが、それがいつもRefillだったのでした。
その処方箋を薬局に持っていくと、その後3回(それとも2回だったかな?)までは、処方箋なしでも、同じお薬を処方して貰えるというシステムです。
薬局の個人データに「Refill処方箋出てます」データが入っているハズなので、身一つ(?)で行っても処方はして貰えたと思うのですが、私はいつも、話を早くするために、空容器を持参して「Refillして」とお願いしていました(そのフレーズが正しいかどうかは別として、”Can I have a refill?” と空容器を見せると、一発で通じていました)。
そうやって処方して貰ったお薬の容器には、私の名前とか薬剤名とかの情報が記載されたラベルが貼付されているのですが、そこに、Refillという欄があって、Refillして貰うたびに、その横に書かれた数字が1つずつ減っていって、「Refill: 0」になったら、次は処方箋を持参しなければならないとか、そんな感じだったと思います。もう記憶もだいぶ薄れてますが(もしかしたら、このやり方は、私が行きつけにしていた大型スーパー内のドラッグストア固有のものだったかもしれません)。
そんな時代もあったよね~(遠い目)。


SayoのBackgroundについては「はじめに」カテゴリの記事をご参照ください。
2011.07.24 15:31 | 翻訳 | トラックバック(-) | コメント(0) |












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